リスティング広告の設定は1広告グループ・1キーワードで決まり!
リスティング広告を構築する際、広告グループをどの様に作成するか悩む部分だと思います。
そんな中、『1広告グループ・1キーワード』というワードを1度は耳にした事はあるのではないでしょうか。
実際、弊社でも『1広告グループ・1キーワード』は良い構築方法として紹介させて頂いています。
今回は、何故1広告グループ1キーワードが良いのかを、一般的な広告グループの作成方法と比較した上でご紹介し、効果的に設定する方法についてもお話します。
注意点をしっかり抑える事で、効果的な配信が行えます。
目次
0.リスティング広告の構成
本題に入る前に、スティング広告全体の構成について簡単に紹介します。
リスティング広告の構成は、次のようになります。
このような順番で階層ごとに構成されており、各階層で設定可能な項目は、次のようになっています。
この中から今回は、リスティング広告の広告グループとキーワードについてみてみましょう。
1.広告グループとは
広告グループとは、キーワードと広告文、入札単価をまとめたものになります。
キーワードを共通するテーマに従って分類し、グループ毎にどのような広告文を表示するのかを決めていきます。また、パソコンとモバイルの配信予算の割合等もここで設定します。
キーワードとは、検索語句(ユーザーが検索窓に入力するワード)であり、設定したキーワードでユーザーが検索行動をとった際、広告が表示されます。
設定するキーワードは、マッチタイプ(部分、完全、絞り込み部分、フレーズ一致等)を設定でき、広告が表示される幅を決めることが出来ます。
2.基本となる広告グループの2つの考え方
広告グループを作成する上で、基本となる2つの考え方についてお話していきます。
考え1.リンク先毎に広告グループを作成する
商品毎にリンク先が違う場合は、リンク先毎に広告グループを作成しましょう。
商品のリンクに合わせて広告文の設定を変えてあげる必要があります。
考え2.属性(キーワード)に合わせて広告グループを作成する
キーワードの属性によって、掛け合わせるキーワードがユーザーのニーズに全く異なっていきます。
例えば、「シャンプー×価格」「シャンプー×男性」だとユーザーニーズが異なることから、異なる広告文の作成が必要となります。
属性(キーワード)については5W2Hで考えると判りやすいかもしれません。このひと手間で全く違う成果に繋がることもあるので注意しましょう。
3.一般的な方法と1広告グループ1キーワードで設定した場合の違い
先程の考えを基に、広告グループの作成方法を見て行きます。
一般的な設定で広告グループを作成した場合
一般的な方法で広告グループを作成すると、1つの広告グループに複数のキーワードが入ることになります。
複数のキーワードを一つの広告グループに設定している場合、複数のキーワードに対して1つの広告が表示の対象になります(広告文は1広告グループに複数設定は出来るが、検索した際に表示される広告文はその中からの一つになる)。
上記の様に1つの広告グループにキーワードを詰め込めると、キーワードに合わせた広告文を複数登録してもランダムで表示される為、キーワードとマッチしない広告文が表示されてしまう事があります。
例えば、『エステ 新宿』と検索しているのに広告文では『渋谷のエステサロンなら~~』と表示されてしまう事がよくあります。
1つの広告グループに1つのキーワードを設定している場合(アドリス式)
前述した通り、複数のキーワードを1広告グループに設定している場合は、1つの広告文に対して複数のキーワードが対象となり、キーワードと広告文がマッチしないなどの弊害が出てしまいます。
1広告グループ・1キーワードで設定した場合、キーワードとマッチした広告文が表示される為、『エステ 新宿』と検索した場合に、広告文では『新宿のエステサロンなら~~』という広告文を確実に訴求する事が出来ます。
4.広告グループを分けた場合の注意点
前述した通り広告グループは分けた分だけキーワードと広告分をマッチさせる事が出来るので、検索をするユーザーの要望(検索)に合った広告文で自社のサイトを訴求出来る様になります。
しかし、実は1広告グループ1キーワードで設定をすると、ある弊害が出てきます。
それは、キーワード毎に干渉しあい、ユーザーが検索したキーワードと設定したキーワードがうまく連動せず、正しく表示されない事があるという事です。
例えば、ユーザーが「エステ 新宿」と検索したにも関わらず、「エステ」で設定した『エステサロンなら~~』という広告文が出てしまうということがあります。
この様な事が起きてしまう事があり、こうなってしまうと広告グループを分ける意味はあまりないのではないのかと思ってしまいます。
何故この様な状態になるのかというと、アカウント内に同じようなキーワード(広告グループ)が設定してあり、広告ランクの高い広告が他にあることが考えられる為です。
今回の例で言うと、「エステ 新宿」で設定した広告グループより、「エステ」で登録した広告グループのランクが高かった為、「エステ」で登録した広告文が表示されました。
5.1広告グループ1キーワードで最適化するには
前述した通りの事が解消出来ないのであれば、分けるだけ労働の無駄ではないのかと思われると思います。
そこでこの章では、出来る限り『1広告グループ・1キーワード』で訴求したい通りの広告文を表示させる方法をご紹介します。
1広告グループ1キーワードのマッチタイプを全て完全一致にする
全てのキーワードを完全一致で入稿する事で、キーワードに対してのみ広告文が表示されます(ただし表現ゆれ等は含まれます)。
完全一致で全てを作成すれば実質上、広告グループを分ければ検索するキーワードに合わせて、広告文を全て変える事が出来ます。
しかしこれをやった場合に、全て完全一致だけになる為、キーワードに拡張性がなくなり、機会損失が出る可能性があります。
また、その機会損失をなくす為には、全て完全一致の場合、膨大な数のキーワードの組み合わせ・広告文を入稿する形となります。
除外キーワードの設定
『除外キーワード』をうまく利用することで、『フレーズ一致』や『部分一致』を使い拡張性を維持しつつ、狙ったキーワードで狙った広告文を表示することが出来ます。
広告グループを分けてキャンペーンを構築する際に、『この広告グループにはこのキーワードをつけた検索はいらないな』という形で1広告グループ・1キーワードのキャンペーンを構築しながら考えていきます。
これをする事で、前途した同じようなキーワード(広告グループ)設定で広告ランクの高くて優先的に表示されてしまう広告の表示を軽減し、キーワードと広告文をマッチさせている方の広告グループの表示を増やす事が出来ます。
例えば
『エステ 激安』
『エステ 格安』
『エステ 安い』
上記3キーワードを3広告グループで分けて登録をします。
この際、下記のように除外キーワードを設定します。
そうすることで、「エステ 激安」と検索された場合、「エステ 格安」と「エステ 安い」で「激安」を除外キーワード登録している為、「エステ 格安」と「エステ 安い」で登録している広告文が表示されることはありません。
その結果として、『エステ 激安』と検索をした際に『エステ 激安』の広告文を表示させる事が出来るようになります。
他にも、上限入札単価を上げる事で広告ランクを高めたりする事で、改善する事が出来ます。
※ここではアカウント内でのマッチした広告文を出すには、という内容を記載させて頂いております。実際に広告の表示には、入札単価・品質スコア・競合性等ありますので細かくは、また別の機会にご記載致します
まとめ
検索広告ではユーザーは顕在化顧客となります。そのユーザーにアピールするのであればキーワードと広告文の関連性というのは需要になってきます。
ただし、広告グループをただ分けただけでは最適化出来ません。
一長一短はありますが、1広告グループ・1キーワードでキャンペーンを作成する際は手間を惜しまず、丁寧にアカウントを作成しましょう。