アドワーズ運用の初心者が結果を出すために徹底すべき4つのポイント
検索エンジンユーザーは何かモノやサービスを買おうとする時、例えば「香水 通販」「水道工事 川崎」のように、求めている情報や商品に関係のある言葉で検索します。
つまり、当たり前のことなのですが、リスティング広告は商品購入意欲が高い人が検索するキーワードで配信すること重要です。
そうしたリスティングで結果を出す為の基本ルールを抑え、広告全体のコンバージョン率を高めることを「アカウントの最適化」と言います。
今回は、キャンペーンの設定から運用後の改善・検証の仕方等々、「アカウントを最適化」する為にまず知っておくべきルールをご紹介します。
目次
①1広告グループ・1キーワード
リスティング広告で結果を出す為の原則は、『1広告グループ・1キーワード』です。
理由は簡単で、『1広告グループ・1キーワード』にするとキーワードグループごとに、適切な広告文を設定したり、詳細なデータを取ったり出来るからです。
メリット1.キーワード毎に広告文を設定出来る
例:キーワード『毛穴 化粧品』 広告文『毛穴ケア化粧品なら〜〜〜』 リンク先URL『xxx.jp/keana』
例:キーワード『たるみ 化粧品』 広告文『たるみケア化粧品なら〜〜〜』 リンク先URL『xxx.jp/tarumi』
こうやって、キーワード毎に広告文やLPを設定すると、それだけでコンバージョン率はかなり改善されます。
さらに、広告文に関しては、A/Bテストも同時に行うことをおすすめします。
広告のA/Bテストを行う際は、広告のローテーション(広告文の配信方法)を 『無期限で均等に表示』または『均等にローテーション』に設定しましょう。
広告のローテーションの設定方法
広告のローテーションを設定するキャンペーンを選択して、設定画面に進みます。
設定画面最下部に『広告配信: 広告のローテーション、フリークエンシー キャップ』という項目がありますので、そちらをクリックすると『広告のローテーション』という項目が出てきますので、編集をクリックします。
上記赤枠内に『無期限で均等に表示』と『均等にローテーション』が表示されていますので、どちらかにチェックを入れて保存を押して完了となります。
メリット2.詳細なデータを取れる
リスティング広告のディメンションでのレポートには『詳細レベル』という項目があり、デフォルトで設定されている情報以外に欲しい情報を追加する事が出来ます。
詳細レベルの確認
ディメンションタブの中の表示から詳細の見たい項目を選択します。その後に「表示項目」をクリックします。
上記画面が表示されますので、追加してレポートを見たい項目を選択して適用します。
上記では『地域』と『広告グループ』を追加させて頂きました。
この様に、どこの地域でどの広告グループからコンバージョンが獲得出来たかを把握する事が出来ます。
さらに細かくレポートを見るのであれば、『キーワード』を詳細レベルに追加した方が良いと思われますが、実はディメンションでの詳細レベルは、ほとんどの場合広告グループ以下(キーワード)の設定を追加する事が出来ません。
広告グループに10~20以上もキーワードを入れておくと、キーワード単位での詳細なデータまでは見る事が出来なくなります。
『1広告グループ・1キーワード』で作成する事で、キーワード単位での数値を確認出来る様になるので、今回の例であれば、ある地域で決まったキーワードからコンバージョンが沢山発生している事が分かれば、そのキーワードを別キャンペーンでしっかりと予算を割り振って作成し、配信の頻度を上げるなどの施策を行う判断材料となります。
②除外キーワードの設定をする
キーワードのマッチタイプは皆様何をお使いでしょうか?リーチを最大化したいので完全一致・フレーズ一致・部分一致等々、一通りのマッチタイプを使っているのではないでしょうか。
そこで問題になってくるのが、無駄なキーワードでの広告露出ではないでしょうか。
無駄なキーワードで広告が出る事はデメリットが非常に多くあります。
無駄な広告クリック費用を払ってしまったり、クリックが無くインプレッションばかり出て広告のクリック率を下げてしまったりします。
そんな時に必要になってくるのが『除外キーワード』の設定をする事です。
自分で発想出来るものはどんどん除外キーワードとして登録していきましょう。自分で思いつかなくなった場合は『サジェストワード』から除外キーワードを探してみましょう。
上記が『サジェストワード』となります。
検索窓に入力したキーワードに対しての複合ワードが確認出来ます。
『サジェストワード』は、入力したキーワードでの人気のある検索キーワードの組み合わせが表示される様になっている為、サジェストに表示された段階で、その組み合わせはある程度の検索があるキーワードと思って頂いても良いと思います。
皆様が行っているリスティング広告の軸となるキーワードを入れてみて、無駄(ネガティブ)な組み合わせがあれば除外キーワードとして設定していきます。
軸となるキーワードによっては、かなり多くの数の組み合わせがある場合があります。
上記サイトは一括でサジェストワードを抽出する事が出来るサイトとなっていますので、ご活用下さい。
運用をある程度行った後は、『検索クエリ』を確認出来る様になります(参照:私がアドワーズのコンバージョン率を1.8倍にしたシンプルな3つの方法)。
検索クエリを確認する事で、入札しているキーワードではなく実際にユーザーが検索したキーワードを確認する事が出来ます。
その中には、全く御社のリスティング広告の訴求対象ではない検索キーワードが含まれている場合があります(前述した様な無駄な組み合わせや、ネガティブな組み合わせ等)。
検索クエリを確認してこまめに除外の対応を行いましょう。
③CVが取れる主力キャンペーンを他キャンペーンと同列で扱ってないか
配信を開始して、順調にコンバージョンが出てきました。
しかし、実は同じ予算でも、もっとコンバージョンが取れる可能性はまだまだ十分にあります。
例えば、1ヶ月の決められた予算を全キャンペーンに均等に割り振るより、結果が出ているキャンペーンに重点的に予算を割り振ってみましょう。
下記例の様な設定をしているのであれば、予算設定を変更する事を検討した方が良いかもしれません。
例:月間予算60万円 キャンペーン数4つ
各キャンペーンに均等に1日予算5,000円ずつ割り振る。
何故かと申しますと、運用をしていく内にコンバージョンが取れるキャンペーン・取れないキャンペーンが出てきます。
コンバージョンが取れないキャンペーンに取れているキャンペーンと同じ予算を設定しているのであれば、非常にもったいないです。
インプレッションシェアなど(参照:私がアドワーズのコンバージョン率を1.8倍にしたシンプルな3つの方法)見て取れているキャンペーンに機会損失など出ている様であれば、コンバージョンが取れているキャンペーンに予算をグッと寄せて配信を行いましょう。
そうする事で、機会損失が減り、コンバージョンを今まで以上に獲得出来る可能性が出てきます。
コンバージョンが取れないキャンペーンに関しては、広告文・広告ごとのリンク先・サイトのコピー・コンテンツなど見直しをしてテストを行いコンバージョンが取れる様に改善していきましょう。
④AECを使って変化を与えよう
ある程度運用をしてくると、実はもっとクリックの上限単価設定を安くしても、コンバージョン数を変えずにコストを削減出来るのではないか、と考えてくる事があると思います。
そこで勘頼りにグッと単価を下げ、1週間ないしは1ヶ月間運用した後にデータを比較すると、多くの方がなんとなく表示が増えた・減ったやコンバージョンが取れた・取れなかったなど、『期間・季節需要も有るしいろいろ違うからね…』と言ったような、なんとなくな結果になり、結局良かったのか悪かったのかが検証出来ない事もあると思います。
そこで是非使って欲しいのがAEC(キャンペーンエクスペリメント)です。
この機能を使えば『同期間』に『単価を変えた』等の配信が可能になります。
これを使えば『季節的要因』等を極力排除して単価をどうしたらどうなった、というデータの比較が出来、クリックの上限単価を安くしてもコンバージョン数が変わらずCPA(獲得コスト)が安くなるなどといった結果を見る事が出来ます。
AECの設定方法
テストを行うキャンペーンを選択します。
選択したキャンペーンの設定タブをクリックして、設定画面の最下部に上記図の様に『テスト』という項目がありますので、その中の『テストの設定』をクリックします。
上記画面が表示されますので、任意で名前をつけます。
『コントロールとテストの配分』は均等にする為に『50%対50%』にしましょう。テストの期間も決めて入力が終わったら、保存をクリックしましょう。
次に上記画面に移りますので、『テストを開始』をクリックしてテストをスタートします。
テストをスタートしたら今度はキーワードタブに移動します。キーワードタブ内の『分割』から『テスト』を選択します。
分割を行うと『コントロール』と『テスト』の項目が表示されるので、『テスト』側の単価をベースとなるデフォルトの単価からマイナス何%またはプラス何%にするか設定を行います。
※拡大図
この様にAECを使って配信をする事で、同じ期間内に単価を変えた状態で配信が出来ます。
そのテストの結果をふまえて、時間帯等での入札単価の調整などの仮説を立てる事が出来ますので、極力リスクを避けながら無駄を見つけていく事が出来ます。
まとめ
この様なリスティング広告の運用は、マメさと細かさが必要な根気がいる広告手法です。
ただし、他のどの様な広告手法よりも顕在化顧客に近い所で訴求出来る広告ですので、頑張った分だけ成果として答えてくれる広告です。