今さら聞けないBtoBとは?ビジネスの特徴やBtoCとの違いをわかりやすく解説

BtoBやBtoCという言葉は聞いたことがあるけど、どういう意味があり何が違うのか理解できていない人も多いです。

この記事では「BtoBとBtoCの違いをうまく説明できない」という人のためにBtoBとBtoC の違い、また実際の仕事内容について解説します。

目次

BtoBとBtoCの違いとは?

BtoBは企業向けのビジネス

BtoBとは「Business to Business」の略であり、企業対企業で商品やサービスの取引を行うことを指します。

BtoBビジネスの場合、相手が個人ではなく企業なので1件当たりの取引単価が数十万~数億円と大きく、継続的な取引関係になることで安定した収益が見込まれます。

また大口取引ゆえに、相手方企業にとっても取引先の切り替えには大きなコストや手間がかかります。
よって信頼関係が築け、大きなトラブルがなければ、企業間の契約は継続されやすいです。

BtoCは一般消費者向けのビジネス

BtoCとは「Business to Consumer」の略であり、企業が商品やサービスを直接一般消費者に提供するビジネスモデルです。

消費者向けのビジネスということで宣伝・広告活動も活発であり、一般的に有名とされる企業が多いです。

毎日買い物をするコンビニやスーパー、旅行代理店やホテルなど、私たちが普段から消費者として購入している商品・サービスはすべてBtoCだと言えます。

BtoCビジネスでは数百円台の消耗品から扱うので、BtoBと比較すると一般的に単価が安くなります。

そのため、いかに商品やサービスを「多く」売り上げるかがポイントであり、特にWeb上で商品を販売できるAmazonや楽天のようなEC事業(インターネット通信販売)がここ数年大きく成長しています。

トレンドや消費者の心理に影響されることが多く、同じ商品が長く売れ続けることはまれで、常に流行や消費者心理を先取りした商品やサービスの開発が必要になるビジネスです。

BtoBはBtoCと何が違うのか

判断に合理性が必要

大きな違いは、商品やサービスを購入する際の判断基準です。

私たち個人が製品を購入する時、もちろん機能や価格から判断していますが、必ずしもその中で最も優れた物を合理的に判断して購入しているとは限りません。

機能や価格の面で優れている商品でも、見た目の好き嫌いで購入しないこともありますし、機能面では最高ではなくてもコマーシャルをしていたタレントが好きだからという理由で商品を購入することもあります。

このように、BtoCビジネスのターゲットである個人消費者の判断は非常に感覚的で時には合理性にかけるものです。
BtoCはその消費者の感覚をつかむのが非常に重要なビジネスでもあります。

一方BtoBビジネスの場合、企業が重視するのは自社が必要とする機能をきちんと満たしているかどうか、またその商品やサービスを利用することによってどれだけ利益に貢献するかという投資対効果です。

これらの点をしっかりと確認し、購入が合理的だと判断された場合にようやく取引が成立します。もちろん商品やサービス、企業規模にもよりますが基本的にBtoBビジネスの方が合理性を要求されるといえます。

意思決定に多くの人が関わる

基準だけではなく、取引に関係する意思決定者・決裁者についても大きな違いがあります。

BtoCビジネスの場合、基本的に意思決定者は本人のみです。

しかしBtoBビジネスの場合は、法人の意思決定として複数の人が関係するため、全員がその商品・サービスの導入に納得する必要があります。

検討期間が長くなる

これら判断基準や意思決定者の違いから、購入まで必要な検討期間も変わります。

個人の場合、購入までに検討する期間は短く一瞬で決められることもあります。
数万~数十万円の多少高額な製品でも、何年も購入を検討することはまれです。

一方、法人の場合は複数の人間が合理性や投資対効果について十分検討し納得することが必要なので、商談や検討期間が複数年に及ぶこともあるのです。

BtoBマーケティングのポイントは決裁者

このようなビジネス上の特徴から、BtoBとBtoCでマーケティングの方法も異なります。

特に重要なのは、それぞれの決済者へのアプローチの方法です。

例えばBtoCの場合、個人の感情を高めることが商品の購買につながると言えますから、ポスターに人気のある有名人を起用したり、美しいイメージ画像や映像を制作したりという手法も効果的です。

しかし、BtoBの場合にはこのような手法は効果が少ないでしょう。
BtoBの場合は感情に訴えるのではなく、決裁にいたるプロセスを考えて、合理的な情報を顧客に提供することが重要です。

このように、マーケティングではそれぞれの場合の決裁者を正しく認識して、購入につながりやすい施策を打っていく必要があります。

新しいビジネス形態 CtoC、BtoG、DtoCとは

CtoCは個人間の取引

CtoCとは「Consumer to Consumer」の略称で、主にインターネットを介して、個人が個人にモノやサービスを提供するモデルです。

主なビジネスとしては、メルカリやヤフーオークション等があげられます。

今までは中古品の販売業者を通してしか販売する方法がなかった不用品を、インターネットを利用することで、消費者同士が直接売買できるようになったのです。

この動きは物品の売買に限らず、Lancersやココナラといったスキルや時間を販売するクラウドソーシングビジネスもCtoCビジネスの一種として考えられます。

BtoGは国や自治体を対象にしたビジネス

BtoGとは、「Business to Government」の略称で、官公庁や地方自治体などに対して、企業がモノやサービスを提供するビジネスです。

BtoGビジネスでは入札という手続きで受注を行うことになり、入札するにも管轄期間や案件の内容によって資格を取得する必要があり、参入が難しいというイメージがあります。

しかし、実際に受注ができれば国や自治体レベルの大規模なプロジェクトを担当でき、その実績によって企業の信頼を高めることが可能です。

DtoCとはメーカーが直接消費者に販売するビジネス

DtoCとは、「Direct to Consumer」の略称で、メーカーが自らEC(インターネット通販)サイトをつくり、直接消費者に商品を提供するモデルのことです。

従来メーカー側は、製造した商品を商社や販売子会社等を通じて小売・流通業に卸し、店舗で販売していました。しかし当然間に業者が入れば消費者への販売価格は高くなり、メーカーの利益も少なくなります。

しかしインターネットの普及により、流通網を持たないメーカーでも、自社でECサイトを立ち上げて商品を直接消費者に販売することが出来るようになりました。

ビジネスの仕組みを知れば自分の働き方も見えてくる

「BtoB」「BtoC」「CtoC」「BtoG」「DtoC」と多くのビジネスモデルについて紹介してきました。

これらの略語は「to」を「2(two)」もじって「B2B」「B2C」「C2C」「B2G」「D2C」と表記されることもあります。

一般的に名前の知られていないBtoB企業の中にも優良で優れたビジネスをしている会社はたくさんあります。就職や転職の際には、企業のビジネスモデルをしっかり理解して企業選びをしましょう。

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