「今は不景気だから、、、」もしかしたら、あなたが経営している、または勤めている会社では、このような言葉が当たり前になっていませんか?
そのままだとしたら、将来はどうなっているでしょうか。
考えたくもないですよね。
しかし、実際は売上げなんて、アイディア次第で簡単に倍増させることが出来ます。
商品は変わらなくても、見せ方や提供方法を変えるだけで効果が出ますし、さらに、毎月の売上を安定させることもできます。
今回は、その為にコストをかけずに行えて、売上を確実に上げることが出来、経営者やマーケターが絶対に抑えておくべき販売の戦略をご紹介します。
1.商品を多く売るには「バンドル効果」
もし、ただ一つ一つの商品をバラ売りしているだけだとしたら、大きな機会損失をしているかもしれません。こう言われると「何故?」と思われてしまいますよね。
まずは、その疑問を解くカギである「バンドル効果」をご紹介します。
1-1.バンドル効果とは?
バンドル効果とは、商品を組み合わせて売ることによって売上げが上がるという法則です。
例えば、マクドナルドは単品でも商品を買うことが出来ますが、多くの人は、ハンバーガーとポテトにドリンクが付いたセットを買いますよね。
マクドナルド側としては、そうすることで商品を多く売ることが出来ます。
そして、商品の中には利益率が高いものと低いものが混ざっているので、バランスよく在庫をはけさせることが出来ます。
つまり、売上を上げながら、商品在庫と利益バランスを調整することが出来るのです。
もちろん、このバンドル効果はどんな商品にでも使えます。もう一例ご紹介しましょう。
1-2.バンドル効果の実例
例えば、あなたはクールビズ用の服を販売しているとします。クールビズファッションに必須のアイテムは以下のように沢山あります。

これらの商品を単純にバラ売りしているだけでは、今年からクールビズを始めようとしているサラリーマンにとっては、何を選んだら良いのか分かりません。
そこで、以下のようにクールビズファッションに必要なアイテムを組み合わせて販売してみましょう。

この組み合わせなら、全てのパンツとシャツ・ビズポロの色の相性が良いので、この1セットだけで今年の夏は色々な着回しが出来るようになります。
また、セットでご購入頂くと配送や仕入れの手間が少なくなるので、定価から16,000円も安くご提供することが出来ます。
実際に、アメリカのある個人洋服店が、この戦略を取り入れると店舗の売上げが倍増しました。
1-3.お客様のニーズをより深く知ってそれに答えよう
バンドル効果とは、ただ商品の抱き合わせ販売をして売りつけることではありません。
バンドル効果を使い、あなたのビジネスを伸ばす為の秘訣は、商品を組み合わせて販売することで、バラ売りする時と比べてより多くの「価値」を提供することです。
だからこそ、バンドル効果を使うと売上げが上がるのです。
ユーザーのニーズを引き出し、満たすことを第一に考えましょう。
それでは、次にお客様が抱えているニーズにさらに焦点を当てた戦略をご紹介します。
2.より高く売る為の商品のニッチ化戦略
2-1.ビジネスを伸ばす秘訣は高く売ること
当然ですが、販売本数が増えると粗利益も増えます。
しかし、新規顧客の獲得数を毎期ごとに右肩上がりに増やして行こうとすると、早い段階で限界にぶつかってしまいます。そのような状況でも、効率的に利益を増やして行く方法があります。
それは、商品を「高く」売ることです。
何故なら、商品の価格を1.25倍にしただけで、利益は1.5倍に増えるからです。
逆に、商品の価格を0.75倍にすると、利益は半分になってしまいます。詳しくは、以前書いた『安売は危険!値上げをして2倍の利益をだすための簡単な3つの方法』をご参照下さい。
2-2.商品を高く売るには商品自体をニッチにすること
想像してみて下さい。あなたは、太ったサラリーマンです。
住んでいる家の近くに月額6,800円のスポーツジムがあります。結婚してから体重が20kgも増えてしまったあなたは、そのジムに通いたいと思っています。ですが、たった一つの不安がどうしても拭えずに入会をためらっています。
その不安とは、「こんなに太っている自分が行ってジム内で浮いてしまわないだろうか?」というものです。
もし、こうした不安を抱えている潜在顧客が沢山いるとして、太っている人ばかりが集まるジム(=ニッチな商品)を作るとどうなるでしょうか?
彼らにとって、あなたの新しい太っている人専用ジム以外に選択肢がないので、月額12,000円と少々高額にしても、同じような不安を持ってジム通いを始められなかった人達が殺到することでしょう。
何故なら、「不安 = ニーズ」だからです。
2-3.拡大の時こそ単一化された商品よりユニークな商品を
現在では、人のニーズはかつてないほど細分化され、深化されています。
そして、ニーズを細かく分析していくと、そこにある根源的な悩みは深くなります。
つまり、そうした深い悩みに答えられる商品程、より高い価格で売れるようになります。
そうやって、お客様のニーズをとことんまで調べ尽くして生み出された商品は、自然と他社とは違う、ユニークで好まれるものになります。
現行の商品の売上本数が販売数ばかり気にするのではなく、潜在的なお客様が持っている「より深い悩み」に答えられる商品を作り、高く売る方法を考えるようにしてみましょう。
「売上が増えて、商品の認知度が増えて来た時こそ、出来るだけ多くの人に受け入れられるような商品と作る」というのがコンサルタント業界のお決まりのセリフですが、本当に取るべき戦略は全く逆です。
そういう時こそ、今まで答えることが出来なかった潜在的なお客様の悩みに答えられる商品(=ニッチ商品)を作るべきです。
3.利益率の高い商品だけ自然と売れるサンドイッチ法
3-1.最も利益率の高い商品を売ろう
同じような商品が複数ある場合、当然、実入りが大きい利益率が高いものを売りたいですよね。
しかし、利益率が高い商品だけを売ろうとあれこれ頑張り過ぎてしまうと、逆にお客様に警戒されてしまいます。
でも、そんなことはしなくても、意外にあっさりと売上を上げる方法があります。それがサンドイッチ法です。
※サンドイッチ法は私がこう呼んでいるだけなので正式な名称ではありません
3-2.売りたい商品を選んでくれるサンドイッチ法とは?
例えば、あなたも、ちょっと高級なフレンチやイタリアンのレストランで、どのコース料理にしようか悩んだことがあると思います。その時の事を思い出してみて下さい。
コースは以下のような価格帯になっていませんでしたか?
Aコース 5,000円 Bコース 6,000円 Cコース 12,000円
このような場合、ほとんどの方がBコースを選択します。
その時、「せっかくおいしい料理を食べに来たのだから、その中で一番安いものを頼むのは勿体ない。でもCコースは高すぎるし、ここはBコースにしておこう。」という判断を無意識にしているはずです。
また、Bコースであれば悪いわけではなく、すごく良いというわけでもなく、平均であることから選ばれやすいという理由もあります。
3-3.売りたい商品こそ最も高品質に
サンドイッチ法のメリットは利益率が高まることだけではありません。
沢山の商品を揃えている会社の場合、全ての商品の品質向上を行うのはほぼ不可能です。
しかし、売りたい商品だけが売れる仕組みを作っていれば、売れる商品を集中的に品質向上させることが出来ます。
先程のレストランの例で言えば、Bプランの注文が多くなるので、Bプランに利益が高いものを用意しておけば良いのです。
そして、Bプランをよりお客様に満足してもらえるような商品にすれば良いです。
そうすることでリピーターが増えます。
こうやってサンドイッチ法を効果的に使うことで、利益率と商品の質の両方を高めながらビジネスを進めることが出来ます。
もちろん、こうした工夫はレストランなどの飲食店だけではなく、洋服や家電などの小売りや、ソフトウェア販売など、どのような業種でも取り入れることが出来ます。
一度、検討してみて下さい。
4.月額サービスで継続されるようにしよう
4-1.商品を売ってからが本当のスタート
多くの企業は、商品を売ることに一生懸命になっています。
しかし、考えてみて下さい。商品を買って頂いてからが本当のスタートです。
何故なら、ビジネスをしているからには毎月売上が必要です。
しかし、一度売って次、また売って次といういたちゴッコを続けていると、結局、月初になる度に売上げゼロからのスタートです。
毎月毎月、そんな状態では売上げを追うことしか出来ず、新しい発想は出て来ません。
4-2.ゴールはリピーター獲得!
それなら最初から、商品を一度だけ売ることをゴールにするのではなく、同じ商品を何度でも買ってくれるお客様を作ることをゴールにしましょう。
方法は簡単です。例えば、育毛剤を販売しているのであれば、1回で終わりにするのではなく、毎月育毛剤を届けるシステムにすれば良いです。
一度でも商品を買って頂いたお客様を徹底的にケアして、あなたの商品を使ってより良い結果を出して頂くために必要な情報を熱意を持ってお届けしましょう。
すると、売り込みなど全くしなくても、お客様があなたを信頼して、あなたの商品を求めるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?売上を上げるのは考え方次第だということを分かっていただけたかと思います。最後におさらいをしましょう。
- 商品を多く売るには「バンドル効果」
- より高く売る為の商品のニッチ化戦略
- 利益率の高い商品だけが自然と売れるサンドイッチ法
- 月額サービスで継続されるようにしよう
ぜひ実践して、売上を最大化していきましょう。