Googleトレンドの存在は知っているけど、実際どうやって使うのか分からない。
実は、案外この悩みを抱えているweb担当者は多いものです。
ちなみに、Googleトレンドは無料で誰でも使えますが、キチンと使いこなせば次のような効果が見込めます。
- トレンドや需要に合わせた商品サービスやコンテンツが作れる
- 効果が最大になるタイミングでマーケティング施策を実施できる
そこで今回は、Googleトレンドの使い方や実践的な活用方法について紹介していきます。
ぜひ、最後までご覧いただき、実務に活かすイメージをつけてみてください。
目次
Googleトレンドは検索需要の推移が分かる
Googleトレンドは、キーワードの検索需要の推移をチェックできるWebサービスです。Googleが無料で提供しています。
Googleは検索市場における膨大なデータを保有しており、Googleトレンドには2004年から現在にいたるまでの情報が蓄積されています。検索需要の推移を正しく読み取ることで、ビジネスを有利に進めることも可能です。
では早速、Googleトレンドでどんなことが出来るのかを見ていきましょう。
Googleトレンドで出来る4つのこと
Googleトレンドでは、次の4つのことができます。
- 検索キーワードの需要推移の確認
- 過去24時間のトレンドワードの確認
- 前年以前のトレンドワードの確認
- トレンド情報の自動取得
1つずつ、説明していきます。
検索キーワードの需要推移の確認
最もオーソドックスな使い方は、検索キーワードの需要推移の確認です。特定のキーワードを打ち込むことで、そのキーワードの検索需要がどのように推移しているかを確認できます。
Googleトレンド上ではピークを100として、検索需要の変化を棒グラフで表しています。
また、国・期間・カテゴリ・検索されたサービスなどを指定することが出来るため、自分が知りたい情報をピンポイントで調べられます。
キーワードの需要推移が確認できると、次のようなことが分かります。
- 1年のうちで最も需要が高い月はどこか?
- 検索需要は増加傾向か?
- どの地域で需要が高いのか?
この機能を使いこなすだけでも、ビジネスにつながるヒントはたくさん得られます。
過去24時間のトレンドワードの確認
Googleトレンドでは、今まさに注目を集めているキーワードを調べることもできます。過去24時間で最も注目を集めたキーワードや、検索需要が急上昇したキーワードがランキング形式になっています。
Webの世界は特に情報の新鮮さが求められるため、いち早くトレンドをキャッチアップしたい人におすすめの機能です。
前年以前のトレンドワードの確認
Googleトレンドには過去の膨大なデータが蓄積されているため、毎年どんなキーワードが注目を集めたのかを知ることもできます。
その年に起きた出来事を振り返る際に非常に役立ちます。
トレンド情報の自動取得
最新のトレンド情報を自動で取得できる機能も存在します。
登録は非常に簡単で、需要推移を確認したいキーワード(またはトピック)と情報を受け取りたいメールアドレスを設定するだけです。週1回(もしくは月1回)の頻度で、登録したキーワードの最新情報が自動で送られてきます。
また、「急上昇ワード」を登録しておくことで、設定した頻度(随時、毎日、1週間に1回)でトレンドワードを取得することもできます。忙しくても情報は取得しておきたいという人には、非常におすすめの機能です。
Googleトレンドの操作方法
ここからは、Googleトレンドの具体的な操作方法について紹介していきます。
Googleトレンドを開くと、左上にメニューがあります。そちらをクリックすると、全部で4つのメニューが出てきます。
- 調べる
- 急上昇ワード
- Year in Search: 検索で振り返る
- 登録
1つずつ、解説していきます。
調べる
「調べる」は、キーワードの需要推移を知るための機能です。クリックすると、画面上部にキーワードを入力する箇所、その下にソートをかけるタブが設置されています。
◆操作手順
①「検索キーワードを追加」の部分にキーワードを入力して検索をかけます
※最大5つまで同時に入力できます
②人気度の動向をチェックする
ピーク時を100とした時の、そのキーワードの需要推移が確認できます。
③地域別のインタレスト
どの地域で最も検索されているかが読み取れます。「地域」というタブをクリックして「都市」に変更すると、市区町村ごとのデータが確認できます。
④「関連トピック」や「関連キーワード」を確認
キーワードに関連するトピックやキーワードが並んでいます。タブを切り替えることで、データの表示方法が変えられます。
注目・・・検索需要が急上昇したトピックやキーワード
人気・・・対象期間内で特に人気を集めたトピックやキーワード
⑤ソート機能を使って詳細に調べる
画面上部を見ると、「国・期間・カテゴリ・検索されたサービス」に関するソート機能があります。それぞれ、自分が知りたい情報に合わせて設定を変えることで、出力されるデータも変更します。
急上昇ワード
「急上昇キーワード」は、今まさに注目を集めているキーワードを知るための機能です。「毎日」と「リアルタイム」の2つのタブがあります。
毎日・・・過去24時間のうち、検索が急上昇したキーワードを1時間ごとに更新
興味のあるキーワードをクリックすると、関連ニュースが出てきます。
リアルタイム・・・過去24時間のうち、多くの人から話題を集めたストーリーをリアルタイムに更新
興味のあるストーリーをクリックすると、「人気度の動向」「関連ニュース」「関連キーワード」が出てきます。
Year in Search: 検索で振り返る
「Year in Search: 検索で振り返る」は、年度ごとに注目を集めたキーワードを確認できる機能です。
画面右上のタブから興味がある年度を選べます。
画面上部には動画が設置されており、その下には注目を集めたキーワードがカテゴリ毎にまとめられています。
さらに下にスクロールすると、「〇年に最も注目を集めた検索トレンドをチェック」という項目が出てきます。
こちらをクリックすると、その年最も注目を集めたカテゴリをユニークにまとめたページに推移します。毎年デザインが変わるので見ていて飽きません。
登録
「登録」は、最新のトレンド情報を自動で取得できる機能です。
画面右下の「+」マークを押すと、「トピック」「急上昇ワード」の2つの選択肢が出てきます。
トピック・・・需要推移を確認したいキーワード(またはトピック)に関して、週1回(もしくは月1回)の頻度で、最新情報が自動で送られてきます。地域設定で国を指定することもできます。
急上昇ワード・・・設定した頻度(随時、毎日、1週間に1回)でトレンドワードを自動で取得することができます。キーワードの種類は、上位・大多数・すべてのいずれかを選べます。地域設定で国を指定します。
Googleトレンドの実践活用術5選
Googleトレンドは、上手く活用することでビジネスに大いに活かせます。ここでは、5つの活用法についてご紹介します。
トレンドワードを押さえていち早くコンテンツ化
トレンドワードを押さえることで、いち早くアクセスが集まりやすいコンテンツが作成できます。Googleトレンドの「急上昇ワード」を見ることで、今まさに注目されているキーワードが丸わかりだからです。
特に、ブログやSNSなどを運用している場合、アクセスを集められるコンテンツは非常に重要になります。もちろん、一気に高まった熱はすぐに冷める傾向にありますが、一度自社メディアへの認知が高まればその後もアクセスが集まる可能性は大いにあります。
最も需要が高まる月に合わせてキャンペーン実施
キーワードの需要推移を確認することで、需要が高まる月に合わせてキャンペーンを実施することも可能です。
例えば、「採用」というキーワードを調べてみると、例年3月~6月頃にかけて最も注目を集めていることが分かります。
つまり、採用関連の打ち出しをしようと思ったら、他の月に施策を打つよりもこの時期に集中させた方が効果は高まることが分かります。
また逆に、需要が高まる時期をあえて外して、ライバルがいない時期に勝負をするという選択も出来るでしょう。
このように、予め需要を予測しておければ、それに合わせて対策が打てます。
SEOキーワードの選定に活用
Googleトレンドは、SEOキーワードの選定にも役立ちます。1つは、急上昇ワードを狙って短期的なアクセスを稼ぎにいく使い方。もう1つは、中長期的なキーワードの需要推移を見て、そのキーワードを対策するかどうかを決めるという使い方です。
後者の事例として、例えば「SDGs」というキーワードを対策することを考えてみましょう。Googleトレンドの「調べる」で検索をしてみると、確かにここ5年で非常に大きな伸びは見せているものの、直近では下降傾向にあることが読み取れます。
一方、似たようなキーワードで「サステナブル」と検索してみます。すると、今もなお右肩上がりの兆しが見えます。
つまり、もし仮にこの2つのキーワードが同じ検索ボリュームであれば、「SDGs」よりも「サステナブル」というキーワードを対策した方が、長期的な効果が望める可能性があることが分かります。
関連キーワードを取得してコンテンツ強化
Googleトレンドでは、関連キーワードも調べられます。その情報からユーザーが求めていることをより深く推測でき、コンテンツ強化につながります。
例えば、web広告と検索した際に、「SNSマーケティング」という関連キーワードが出てきたとします。
この結果をもとに、単にweb広告だけに触れるのではなく、SNSマーケティングにも触れた記事を作った方がよりユーザーが求めているコンテンツになりそうという予測が立てられます。
成果が見込める地域に広告を集中投下
広告を利用している人にも、Googleトレンドは示唆を与えてくれます。なぜなら、特定のキーワードを検索した際に、どの地域でよく検索されているかを調べられるからです。
具体的には、「調べる」でキーワードを検索し、地域のインタレストでタブを「都市」に切り替えることで、市区町村ごとのデータを見ることができます。
効果が高そうな地域に広告を集中投下することで、効率的な広告運用も可能になるのです。
Googleトレンドと相性が良いツール3選
Googleトレンドは他のツールと組み合わせることで、さらに効果的な使い方ができます。
ここでは、相性が良い3つのツールをご紹介します。
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、Google広告の機能の1つとして使えるキーワードの検索ボリュームや競合性を計測できるツールです。
Googleトレンドはあくまでも傾向値を掴むツールなのに対して、Googleキーワードプランナーは絶対値を掴めるツールのため、組み合わせることでより緻密な戦略が立てられます。
例えば、コンテンツを作る際に次のような使い方ができます。
- ユーザーが調べそうなキーワードをリストアップ
- Googleキーワードプランナーで検索ボリュームがあるかを調べる
- Googleトレンドを使ってトレンド(どの時期に需要が伸びるか)を調べる
- トレンドに合わせてどのコンテンツをいつ作るかをスケジューリングする
Twittrend(ツイットレンド)
Twittrend(ツイットレンド)は、Twitter上でのトレンドワードを現在〜3日前までの各時間にまとめたツールです。GoogleトレンドはあくまでもGoogle検索上だけのデータとなりますので、2つのツールを併用することで媒体ごとの違いも見えてきます。
Twitterモーメントカレンダー
Twitterモーメントカレンダーは、今後需要が高まりそうなキーワードを予測するのに便利なツールです。日々のイベントや「〇〇の日」など、注目を集めそうな情報がカレンダー形式でまとまっています。
Googleトレンドを使いこなして効果的なマーケティング施策を
Googleトレンドは、無料で誰でも使えるツールですが、使い方によってはビジネスに大きなヒントを与えてくれます。
今回ご紹介した、以下の4つの機能を使いこなせれば、あなたの武器として役立ちます。
- 調べる
- 急上昇ワード
- Year in Search: 検索で振り返る
- 登録
また、本記事で紹介したような実践への落とし込みができれば、より緻密な戦略を立ててチームを勝利に導くことも夢ではありません。
- トレンドワードを押さえていち早くコンテンツ化
- 最も需要が高まる月に合わせてキャンペーン実施
- SEOキーワードの選定に活用
- 関連キーワードを取得してコンテンツ強化
- 成果が見込める地域に広告を集中投下
ぜひ、まずは1つでも良いので、実務に取り入れてみてください。