Webライターのための基礎的ライティング用語30個を解説(使い方事例付き)

Webライターとして活動を始めたものの、知らない専門用語に出会って不安を感じることはないでしょうか。

どんな業界で仕事をするにしても業界の専門用語はありますから、それ自体を気に病む必要はありませんが、知らない用語が出てくるたびに調べることは必要です。

またその時には、言葉の意味だけでなく「どんなふうに使うのか」「一般にどう使われているのか」まで併せて覚えると身につきやすいでしょう。

とはいえ、都度都度、調べるのも手間ですよね。

この記事では、Webライターとして活動するために必要な最低限の用語をまとめました。

これからWebライターのお仕事を始めようという方も、ざっと読んで意味を押さえておくと役に立つでしょう。

また、用語の掲載順は覚えると便利な順番を想定しています。用語の意味だけでなく具体的な事例も記載しました。
知らなかった用語があれば、実際に使ってみて理解を深めてみてください。

この記事で取り扱う用語、取り扱わない用語

Webライターには、ライティングをする分野の知識以外にも、インターネットに関すること、マーケティングに関することなど、幅広い知識が求められます。

この記事では、基本的にWebライターとして「インターネット上で掲載される文章を書く」という仕事をするために必要な用語を取り扱います。どんな分野のライティングをするとしても、必要なライティング用語だと考えられます。

一方でこの記事は、Webライターを目指すライティング初心者向けのため、専門すぎる用語は扱いません。

Webライターに関係の深い分野にはSEOやマーケティング、WordPressがありますが、これらの用語は基本的に扱いません。覚えておくと役立つ情報も多いので、仕事をする中で興味や経験、得意分野を踏まえて、学習を進めていくといいでしょう。

Webライティング用語、覚えると便利な順番別3パターン

Webライティングに必要で基礎的な用語30個を、覚えると便利な順番で、使うシチュエーション別に3つのパターンに分けました。

  • 最重要!執筆するときに知らないと困る必要な用語
  • クラウドソーシングで仕事を探すときに、最低限必要な用語
  • 打合せ時によくでてくる用語、事前に押さえておくべき用語

それぞれのパターンで10個程度の用語を、意味だけでなく覚えやすいように具体的な事例を交えて解説しています。

使うシチュエーションは、実際にWebライターとしてお仕事を始める順番を想定しています。

1.ライティングの勉強を始める

2.お仕事を探す

3.受注して、取引先と打合せをする

この順番なら、知らない用語も覚えやすいですよ!

最重要!執筆するときに知らないと困る必要な用語

Webライティングの仕事をするために、知っておくべき用語です。
Webの記事にはいくつかの決まり事がありますので、Webライターを目指すのであれば、必ず覚えましょう。

また、書く時に知っておくべき日本語の特徴を表す用語もこちらに分類しました。
これらを知っていないと、読みやすい記事を書くことが難しくなってしまい、Webライターとしての能力を疑われてしまいかねません。

決して難しい用語ではないので、安心して読み進めてくださいね。

タイトル

【意味】記事の名前のこと。記事の内容を短い文(30文字程度)で表現します。
【解説】この記事のタイトルは「Webライターのための基礎的ライティング用語30個を解説、使い方事例付き」です。

サブタイトル

【意味】タイトルを補足する文章です。必須ではありません。

見出し1~4

【意味】Webの記事では文章の役割ごとブロックを分け、ブロックの先頭には、そのブロックの内容を端的に表現する見出しを付けます。小説のように文章をずらっと書くことはありません。
見出しは上から(大きなものから)見出し1、見出し2、見出し3と付けていきます。
【解説】見出しを英語で「headline」ということから、見出し1は「h1」、見出し2は「h2」のように「h」で表すこともあります。

構成(アウトライン)

【意味】記事の全体の流れを、見出しを使って作成したもの。アウトラインとも言います。
【解説】記事を書くときは最初に、構成(アウトライン)を作りましょう。
家を建てるときには、まず図面で間取りを決めて、骨組みを作り、建てはじめます。
同じように、先に間取りと骨組みを作っておけば、書いている途中での迷いがなくなるため、執筆時間が短縮されます。

プロット

【意味】小説や映画で使われることが多い用語です。要約という意味ですが、Webライティング時には、構成(アウトライン)と同じ意味で使われます。
「構成」の項目を参照。

リード文(導入文)

【意味】構成(アウトライン)の先頭のブロック。導入文ともいいます。
【解説】記事の読み始めの部分なので、読者に分かりやすく、興味を持って読んでもらえる工夫が必要です。

表記ゆれ

【意味】「引越」「引っ越し」「引越し」のように、同じ言葉なのに別の書き方をしてしまうこと。
【解説】同じ言葉の表記は統一しましょう。Wordの校閲ツール(Wordのメニューの「校閲」→「スペルチェックと文章校正」をクリックすると、文章のおかしなところを提案してくれます)ではチェックされないこともあるので、同じ言葉が複数回でてくる場合は検索して確認しましょう。

(漢字を)閉じる

【意味】「ありがとう」を「有難う」のように漢字で書くことを「漢字を閉じる(とじる)」といいます。逆に、ひらがなで書くことを「漢字を開く(ひらく)」といいます。
【解説】PCやスマホが漢字に変換してくれるため、漢字ばかりの文章になりがちです。
しかし、読みやすい文章は「漢字3割:ひらがな7割」と言われています。

(漢字を)開く

【意味】漢字で表現できる言葉を、ひらがなで書くことを「漢字を開く(ひらく)」といいます。逆に、漢字で書くことを「漢字を閉じる(とじる)」といいます。
【解説、事例】ひらがなにしたほうがいい例として、「こと(事)」「ところ(所)」「たくさん(沢山)」「なぜ(何故)」「できる(出来る)」があります。

詳しくは記者ハンドブックに解説されています。Webライターを目指すなら、入手をお勧めします。

クラウドソーシングで仕事を探すときに、最低限必要な用語

Webライティングの仕事を受注するには、案件が豊富にあるクラウドソーシングを利用するのがおすすめです。

クラウドソーシングでよく使われる用語を集めましたので、仕事を探す前に理解しておきましょう。

クラウドソーシングとは

仕事を依頼したい人(企業)がインターネット上で、仕事を受けたい人に仕事を依頼することができる仕組みです。

文字単価

【意味】1文字あたりの金額のこと。クラウドソーシングで、記事の報酬を提示される時に使われます。
【解説、事例】文字単価はライティングの内容(難易度)や、ライターの実績によって変わります。

未経験だと文字単価0.5円~、上級者になると文字単価10円~という調査があります。

SEO

【意味】日本語では「検索エンジン最適化」といいます。Search Engine Optimizationの略です。GoogleやYahoo!で検索した時に、なるべく上部にでるようにする施策のこと。
【解説】SEOのことを意識して記事を書くことを「SEOライティング」といいます。
検索結果の上部から記事を読んでいく人が大半のため、SEOについて学ぶことは、ライティングの仕事をするには不可欠です。

メディア

【意味】テレビやCD、本のことでしたが、現在では、インターネット上の記事もメディアというようになりました。
【解説】Webライティング時に「メディア」といわれたら、企業のサイトやブログのこと、と覚えておくとよいでしょう。

オウンドメディア

【意味】「Owned Media」。自社で運用・保有するメディアのこと。
【事例】この記事は、デジタルアスリート株式会社が運用・保有しているオウンドメディア『nobynoby』に掲載されています。

リサーチ

【意味】記事の対象者(ターゲット)がどんな悩み・要望を持っているのか、実際に聞き取り調査をしたり、検索したりすること。また、競合の記事を読んで、傾向などを研究することもあります。
【解説】リサーチが不足していると、読者が求めているものと違う内容の記事を書いてしまう可能性があります。

キーワード

【意味】ライティング時にテーマとするべき単語のこと。
【解説、事例】ライティングの仕事を受注するときに「今回のライティングのキーワードは、●●でお願いします」と依頼されることがあります。

依頼されたキーワードで上位表示されるように、執筆しましょう(どのようにすれば上位表示されるかは、SEOを学ぶ必要があります)。

コンテンツ

【意味】その記事で何を伝えたいのか、記事の情報の内容のこと。
【解説、事例】「デジタルコンテンツ」「モバイルコンテンツ」といった使われ方もします。
「デジタルコンテンツ」とは、CDやインターネット経由のデジタルで提供される情報のこと。
「モバイルコンテンツ」とは、スマホで利用できるゲーム・アプリ(地図、乗り換え案内、グルメ等)を指します。

アイキャッチ

【意味】記事の上部に置く、記事の内容を象徴し読者の注意を惹きつけるような画像・写真のこと。
【解説、事例】この記事のアイキャッチは、単語カードが散らばっている画像です。ファーストビューの項目も参照。

ファーストビュー

【意味】記事の上部、最初に表示される部分のこと。
【解説】アイキャッチと共に、読者が最初に目にする場所です。記事を読むか、読まないかを判断される、重要な部分です。

入稿

【意味】執筆者が依頼者に「原稿を渡すこと」、依頼者が執筆者から「原稿を受け取ること」をいいます。
【解説】クラウドソーシングで「入稿期日は●月●日です」と記載があったら、遅くともその日の夕方までには原稿を送るようにしましょう。

打合せ前に押さえておくべき用語

すぐ覚える必要はありませんが、受注の活動をしていくために必要な用語です。
ライティングのお仕事を受注して打合せがある場合は、事前に必ず目を通しておきましょう。

一次情報

【意味】自分自身が経験した情報。
例えば、旅行や買い物の体験、最新家電の使用体験など。インターネットや本で読んだり、人からきいた情報は二次情報といいます。
【解説】Yahoo!知恵袋は二次情報ですが、顧客の率直な意見・感想が書き込まれていることが多いので、一次情報の補足として使うことがあります。

CMS

【意味】Contents Management Systemの略。Web制作に必要な専門な知識がなくても、必要な項目をメニューに沿って入力すると、ホームページが作成・更新できるシステムのことです。
【解説、事例】CSMで代表的なものは、WordPressです。
「CSM使えますか?」と聞かれたら、ほぼWordPressのことですが、念のため確認しましょう。WordPressの項目を参照。

WordPress

【意味】CMSの代表的なシステム。無料で利用できます。WordPressの公式サイトによると、全世界のWebの41%がWordPressで作られているそうです。
【解説】ライティングした原稿は、WordPressを利用して掲載されることが多いため、WordPressで入稿できるようになると、Wordやテキストで入稿するよりも文字単価は高くなります。Webライターとしては、ぜひ覚えたいスキルです。

サムネイル

【意味】親指の爪(thumb nail)からきています。ブログや動画のタイトルと共に表示される、小さな画像のことです。
【事例】オウンドメディア内では、このように表示されます。

トンマナ

【意味】「トーン&マナー」の略。Web業界で「トーン」とは色調のことです。同一メディア内で、色調や文体に一貫性を持たせるためのルールです。
【解説、事例】ライティングでのトンマナの例として、文体を「です・ます調」にするか「だ・である調」にするかや、漢字の開き・閉じのルールがあります。ライティングの仕事を受注する場合は、かならずトンマナを確認しましょう。

リライト

【意味】英語の「rewrite」と同じ、書き換え、書き直しという意味です。ライティングにおけるリライトとは、SEO効果を高めることを目的として記事を改善することです。

【解説】リライト時には、リサーチからやり直すこともあります。

オーガニック検索

【意味】前後の文脈で分かる場合は、「オーガニック」とも言います。「自然検索」とも言います。GoogleやYahoo!で検索した結果の画面で、広告枠の下の部分を指します。
【解説】オーガニック検索の掲載順位を上げるために、SEO対策が必要になります。

自然検索

【意味】「オーガニック検索」の項目を参照。

検索クエリ・検索語句

【意味】前後の文脈で分かる場合は、「クエリ」とも言います。「検索語句」とも言います。
GoogleやYahoo!の検索窓に、入力した語句を指します。
【解説、事例】例えば、表参道の美容院を探す時に入力する「表参道 美容院」が検索クエリです。「キーワード」とは意味が違いますので、「キーワード」も一緒に意味を確認しておきましょう。

コピーコンテンツ

【意味】他人がライティングした記事をコピーして、自分の記事にすること。
完全なコピーではなく、多少書き直しても、コピーコンテンツと見なされる場合があります。
【解説、事例】コピーコンテンツはGoogleからペナルティがでる可能性があります。
Webライターとして、絶対にやってはいけない行為です。

知らない用語がでてきたら、インターネットですぐ調べよう

知らない用語や少しでも意味が不安な用語があったら、すぐに調べる習慣をつけ、その場で覚えるようにしましょう。

正しく理解している用語が増えれば、Webライターとしてのスキルがぐっと上がってきます。

知らない用語がでてきたら、Googleで「~とは」と検索

知らない用語や、意味が不安な用語に出会ったら、Googleで検索します。
検索窓への入力方法は「知らない用語+とは」です。

例えば、「ディスクリプション」という用語が分からなかったとします。
グーグルの検索窓に「ディスクリプションとは」と入力します。

いくつか該当する説明記事がでてきますね。

調べても分からない場合は、恥ずかしがらず聞く

Googleで検索しても、該当しそうな説明がでてこない場合もあります。
勇気を出して、その用語を使っている方に聞きましょう!

クライアント先の業界用語、あるいはやり取りしている会社特有の用語かもしれません。

また、メールやチャットで分からない用語がでてきた場合は、入力間違いの可能性もあります。

「分からないことを確認してくれる人、真剣に仕事をしている人」と信頼感につながります。

用語を知ることは、収入を増やすためにも重要

用語が分からないままで仕事を続けていると、認識のズレがでてくる可能性があります。

結果、誤解が生じ、信頼を失い、仕事の依頼がこなくなることもあります。つまり収入が減ってしまうのです。

Webライターのプロを目指すなら、知らない用語は調べて覚えるようにしましょう。

言葉は自分で使ってみると理解が増します。さっそく、見出しを使ってブログを書いてみましょう!