【危険】副業詐欺の実例と対処法とは?安心して副業するためのポイントも紹介

近年、副業を解禁する企業も増え始め、自分もやってみたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、近年そうした副業を始めたい人をターゲットにした「副業詐欺」が問題視されています。

「稼ぐつもりで始めたのに気づいたら搾取されていた……」
だまされた側としては、悔しさや惨めさで自分を責めたくなってしまいます。

しかし、だまされたあとでも被害を最小限にする方法はあります。また、事前に副業詐欺かどうか見破る方法も存在します。

そこで、この記事では「副業詐欺」から自分の身を守る方法をお伝えします。
不安なく始められる、初心者向けの副業も紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

その副業は大丈夫?実際に起きた副業詐欺の例

「副業詐欺」といっても、その内容はさまざまです。
どんなパターンがあるのか、ここでは実際に起きたケースを紹介していきます。

パターン1:情報商材の購入

LINEなどの広告宣伝から、お友達登録やメルマガ登録したことをきっかけに、高額な情報商材を購入させるパターンです。

このパターンでは、はじめにビジネスの参加料として1万円程度を支払わせたあと、「ビジネスを継続するため」と説明し、追加で情報商材などを買わせることでお金をだまし取ろうとします。

情報商材の金額は、最高で200万円を超えていたケースも。購入をためらう人には、一方的で執拗な勧誘の電話を続けて購入させるといった点でもタチが悪いですね。

参考:消費者庁 最初に1万円程度の情報商材を消費者に購入させ、その後に執ような電話勧誘により著しく高額な情報商材を購入させる事業者4社に関する注意喚起 

パターン2:利益誘引型サイトへの登録

SNSなどで「相談にのるだけで報酬がもらえる」などと誘導し、登録させてからサービス利用料などとして高額な請求をするパターンです。

このように、誘導して登録させたあとに高額請求するサイトは「利益誘引型サイト」と呼ばれています。「利益誘引型サイト」の例としては、他にも次のようなものがあります。

・「スマホひとつで稼げる」はずが、お金を受け取るための手続き費用を次々と請求されて支払えなくなった

・在宅ワークができるサイトに登録したがお金を請求され、報酬を受け取るために支払ってしまった

「メッセージで悩みを聞くだけだから」と安易に登録してしまうと、メッセージの送受信料や、報酬を受け取るために必要な手続き費用など、サイトから次々とお金を請求されてしまいます。

結果的に、必要な手続き費用を支払っても報酬がもらえないといったトラブルに発展してしまうのです。

参考:国民生活センター 海老で鯛を釣る?棚からぼた餅?“利益誘引型のサイト”-「話を聞くだけで100万円」「当選したので3億円を支援する」などの誘いに注意

パターン3:暗号資産に投資

セミナーやSNS、マッチングアプリを通じて、暗号資産への投資を持ちかけられてお金を支払った結果、返金・出金もできずに連絡が途絶えてしまうパターンです。

暗号資産とは、インターネット上でやり取りされる実物がない資産のことで、代表的な暗号資産には、ビットコインやイーサリアムなどがあります。

例えば、知人から「まもなく5 倍以上の価値になるので売ったら稼げる」と説明を受け、代理店手数料や暗号資産購入費用など、合計約10万円を知人の口座に振り込んだが一切お金が返ってこなかったということも起きています。

暗号資産に限った話ではありませんが、投資の世界に「確実・絶対」の文字はありません。
知人などから「絶対にもうかる」と暗号資産の運用をすすめられても、なんとなくで話に乗らないことが大切です。

参考:消費者庁 暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルにご注意ください!

もし契約してしまったら・・・

近年、詐欺の手口もコロコロ変わり、より巧妙化しているため、気をつけていてもだまされてしまう場合があります。

副業詐欺などでだまされて契約してしまった場合、不安に感じるのは当然なことです。
まずは深呼吸して気持ちを落ち着かせたら、次の行動をとってみてください。少しでもお金を取り返せるかもしれません。

やり取りした証拠を集める

まずは、可能な限り手元に証拠を集めることから始めましょう。
いざというときに手元に証拠があると、有利にことが進む場合が多いからです。

証拠の集め方としては、LINEやTwitterのDM(ダイレクトメッセージ)のやり取りをスクリーンショットで残しておく、サイトURLや相手の口座情報をメモするなどがあります。

このあと紹介する消費者ホットラインや警察相談専用電話へ相談する際にも、証拠がある方が警察も動きやすくなりますし、仮に訴訟という事態になった場合でも証拠が多いに越したことはありません。

消費生活センターに相談する

「副業詐欺かな?」と少しでも違和感を感じた際には、消費生活センターに相談するのがベストです。

消費生活センターは、商品の購入やサービスの利用といった消費全般のことに関して、専門の相談員が対応していく機関です。

もちろん、消費全般には副業詐欺に関しても含まれていますので、似たような副業詐欺の事例をもとにアドバイスをしてくれるでしょう。

相談する際には、消費者ホットライン(188)にかけると、お近くの消費生活センター窓口に繋いでくれます。

(詳細:消費者庁   消費者ホットライン

また、警察相談専用電話(#9110)でも副業詐欺に関する相談が可能ですので、合わせて相談することをオススメします。

(詳細:警察庁   サイバー犯罪対策

クレジットカードの停止ができないか確認する

支払いをクレジットカードで行った場合、支払いの停止ができる場合があります。

例えば、事前に説明されたものと異なるものが手元に届いた場合、抗弁書で支払いを停止できる可能性があるのです。

より詳細な条件などについては、日本クレジット協会が相談窓口を設置しているので、そちらで確認するといいでしょう。

(相談窓口:日本クレジット協会 クレジットに関する相談窓口

騙されないためのチェックポイント

ここまでは「だまされたあと」の対処法を紹介しましたが、そもそも「だまされない」に越したことはありません。

「この副業大丈夫かな・・・」と心配になるようであれば、次のチェックポイントを参考に判断することで、事前にだまされることを防ぐことができます。

SNSからの勧誘を疑う

TwitterやInstagramなどのSNSや、マッチングアプリからの勧誘は疑うポイントです。

近年はSNSの普及に伴い、SNS経由の被害も増加傾向にあります。SNS経由での被害は2010年度(3,143件)と比べると、2019年度は2月末日までで約6倍(19,251件)になっています。

(参考:国民生活センター SNSをきっかけとした消費者トラブルにご注意! 中高「生」だけじゃなく中高「年」も

例えば、フォローして間もなく、DM(ダイレクトメッセージ)で「稼げる副業に興味ありませんか?」といった内容が送られてきた場合は危険です。
SNS上で知り合った人からの誘いは、安易に受け入れないようにしましょう。

運営会社を調べる

気になる副業があれば、運営会社を調べて疑わしいポイントがないかチェックしましょう。
運営会社や電話番号が架空のものであった場合、お金を取られたあと逃げられてしまう可能性も高いです。

また、もし副業詐欺だった場合、同様の被害を受けた人が何かしらの形で情報発信しているかもしれません。

調べ方としては「株式会社〇〇 詐欺」といったワードで検索すると、Yahoo!知恵袋などで同様の被害がないか確認することができます。

会社のことをいちいち調べるのは面倒だと思いますが、事前の調査をしっかり行うことでトラブルを未然に防ぐことができるのです。

初期費用の有無を確認する

マニュアル代など、初期費用が発生するものは副業詐欺だと断言していいでしょう。
初期費用を請求する場合、それ以降もサービス利用料などの名目でお金を支払わせることはほぼ確実です。

これは「フット・イン・ザ・ドア」という心理テクニックのひとつで、支払いやすい金額からスタートさせて、徐々に要求する金額を上げていくことで拒絶されにくくなる手法です。

「気づいたら多額の情報商材を買っていた」とならないよう、初期費用が発生する副業には細心の注意をする必要があります。

安心して始められる副業のススメ

ここまでで、副業詐欺への対策を解説してきました。

副業詐欺を見抜くポイントについては理解できたかと思いますが、じゃあ安心して副業を始めたいときには結局何をすればいいのか、といった悩みもでてきてしまいますよね。

そこで、ここからは副業初心者向けに、安心して始められるオススメの副業をいくつか紹介していきます。

クラウドソーシングサイト

手軽に始められる副業といえば、クラウドソーシングサイトでの副業です。
クラウドソーシングサイトとは、簡単にいえば「仕事の発注者と受注者をマッチングさせるサイト」のことです。

仕事内容は幅広く、在宅でできる案件が多いため、初心者でもはじめやすいことが特徴です。

業界No.1のユーザー数:クラウドワークス

クラウドワークスは、国内最大級のクラウドソーシングサイトです。

ユーザー数は業界No.1であり、仕事の種類も200種類以上と豊富にあります。
データ入力やアンケート回答など、在宅でできる仕事が多いため、スキマ時間で稼ぐことも可能です。

クラウドワークス(crowdworks)

得意分野、スキルで稼げる:ココナラ

ココナラは、スキル自体を売買することができるサイトです。

スキル次第ではありますが、仕事や趣味で培った経験を生かすことも可能になります。
また、愚痴聞きや話し相手などのジャンルもあり、仕事内容は幅広いです。

自分の得意分野で稼ぐことができるのが、ココナラの魅力です。

ココナラ(coconala)

アフィリエイト

自分のブログを立ち上げて、アフィリエイトをするのも立派な副業です。

アフィリエイトとは、自分のブログなどで広告主の商品を宣伝し、その広告をみて購入した人がいれば、その成果として報酬を受け取れる仕組みのことです。

うまく運用すればかなりの金額を稼ぐことはできますが、即効性はありません。稼げるようになるには、少なくとも半年〜1年以上かかってしまいます。

すぐに結果が出るものではないですが、トライアンドエラーで収入増が見込める副業です。

自分に合った商品の案件が見つかる:A8.net

A8.ネットは、東証一部上場企業が運営しているASPの大手です。ASPとは、広告主と広告を掲載した人の仲介をするサービスのことです。

ASPの中でも、A8.netは案件数がトップクラスであるため、自分の得意分野で稼ぎやすい点がメリットとして挙げられます。

また、A8.netには「セルフバック」というサービスもあり、自分で商品を購入・登録することでキャッシュバックが発生する案件があることも魅力です。

A8.net(A8ネット)

覆面調査員

覆面調査員は、お客さんを装って店内の様子や接客に関して調査することで報酬を得る仕事です。

飲食店はもちろん、エステなどの店舗調査もあるため、特に女性の場合は幅広い案件の中から自分に合ったものを選ぶことができます。

案件、会員数ともにトップクラス:ファンくる

ファンくるは、覆面調査員の案件、会員数ともに日本最大級のサイトです。

案件の種類も豊富で、応募した案件の当選結果がすぐわかる仕組みにもなっているため、初心者からでもオススメできるサイトになっています。

ファンくるでは飲食代金の100パーセントポイントバック案件もあり、実質0円で食事ができることも多いため、家計にとってもありがたい存在です。

ファンくる(fancrew)

美容系で稼ぎやすい:とくモニ

とくモニは、美容系の覆面調査がメインの女性向けサイトです。会員ランク制もあり、案件をこなしてランクを上げることで、謝礼も上がっていくシステムになっています。

とくモニでは、モニター協力すると利用金額の50%~200%程度、またはそれ以上の謝礼がもらえる可能性があり、覆面調査員としては他のサイトよりも稼ぎやすい点が魅力ですね。

とくモニ

副業を始めるにあたって気をつけたいこと

せっかく副業を始めるなら、トラブルなく副業ライフをエンジョイしたいものです。
そこで、副業を始めるにあたって、トラブルを避けるために気をつけたいことを3つ挙げていきます。

会社が副業OKかどうか確認する

世の中的に副業が解禁されている流れではありますが、副業を認めていない会社は意外にも多くあります。

住民税の支払い方法を普通徴収(給与天引きではなく自分で支払う方法)にすることによって副業がバレにくくはなりますが、もちろん100%ではありません。

「副業よりも本業にコミットしてほしい」と考える企業もまだまだ多いため、自分が勤めている企業が副業OKかどうかを確認する必要があります。

確定申告が必要な場合は忘れずに行う

副業で得た収入額によっては、確定申告をしなければなりません。

具体的には、副業などで20万円を超えた収入がある場合は、確定申告が必要です。
もし申告を忘れてしまうと、税金が加算されてしまう可能性があるため、期限はしっかり確認しましょう。

次の所得を含めて、年末調整を受けた給与所得以外の所得が20万円以下であれば、確定申告は不要になります。

  • 衣服・雑貨・家電などの資産の売却による所得
  • 自家用車などの貸付けによる所得
  • ホームページの作成やベビーシッターなどの役務の提供による所得
  • 暗号通貨の売却等による所得
  • 競馬などの公営競技の払戻金による所得

(参考:国税庁 副収入などがある方の確定申告

「いますぐ稼げる」副業はないことを理解する

「いますぐ稼げる」は基本的に詐欺だと理解すべきでしょう。

人間誰しも、楽したいと思うことは当然です。しかし、「楽して稼げる」とうたい、人からお金をとる悪い人たちがいることも事実です。

副業でも、実績などの積み重ねで収入が上がる傾向にあるので、はじめのうちは根気よく取り組んでいくことが大切になります。

まずは慌てずに自分の状況を整理して

今回お話しした内容をまとめると、次のとおりです。

  •  SNS経由での副業詐欺被害が増えているので注意する
  • 運営会社や口コミをしっかり確認して判断する
  • 「だまされたかも」と感じたら、早めに消費者ホットライン(188)か警察相談専用電話(#9110)に相談する

「まさか自分が・・・」と、だまされたショックは想像以上に重くのしかかってきます。最悪、人間不信になるくらい落ち込んでしまうかもしれません。

でも、「現状を変えたい!」と行動してきたことはとても立派なことです。間違いや失敗は、気づいたときに直すのが最速で最善です。

最初は今回紹介したサイトに登録することだけでもいいので、自分のペースで副業する道を選んでいただければと思っています。