Facebook広告とは、Facebookのタイムライン上(友達の投稿が表示される部分)に表示させる広告であり、全世界のFacebookユーザーに対して自社の商品やサービスを効率よくアピールすることが出来ます。
Facebook広告の特徴には、次の3つが挙げられます。
- 比較的安い単価で広告配信が可能
- 広告っぽくない自然な広告配信が可能(ネイティブアド)
- 細かいユーザー設定(セグメント設定)が可能
Facebook広告では、短期的な売上確保だけでなく、ブランディング戦略のような中〜長期的な施策も行うことが出来るので、行いたい施策に応じて、配信方法を変更していくことが出来ます。
目次
1.Facebook広告はこうやって配信される!
Facebook広告はPCとスマホで見え方が若干違います(タブレットは、PC版とスマホ版の表示を自分で選ぶことが出来ます)。
PCでの見え方
PCでは、このように「デスクトップニュースフィード(タイムライン)」と「右側広告」の2カ所に広告が掲載されます
スマートフォンでの見え方
スマートフォンでは、「モバイルニュースフィード(タイムライン)」に広告が掲載されます。
また、「サードパーティ」と呼ばれる掲載カ所があり、Facebookと連携したアプリを利用すると画面の下側に広告が表示されます。
ただ、アプリの詳細等は公開されていません。
2.Facebook広告は誰でも簡単に配信出来る
Facebook広告は設定する項目が少なく、予算の下限もない為、極端な話1万円でも広告を配信することが出来ます(もちろん、1万円だと制限も多いです…)。
また、特別な資格や知識がないと配信出来ないものでもないので、気軽な気持ちで配信テストを行える広告媒体と言えます。
実際、Facebookもその辺を意識しており、初めて広告を出そうと思っているユーザーが迷わないように、広告配信までの流れを分かりやすくしたり、広告手法の説明コンテンツを充実させたりと、日々改善を行っています。
3.具体的な配信方法
Facebook広告の配信は、次の5つのステップで行う事が出来ます。
設定そのものは簡単なのですが、「キャンペーン目的」や「ターゲティング」など、初めて広告を出稿する際に迷いがちなポイントを、1つ1つ細かくお話ししていきます。
ステップ1.広告マネージャを開く
Facebookのトップページを開き、左側の「広告マネージャ」を開きます。
配信する広告を作成してからは、「広告マネージャ」をクリックすると、アカウントのトップ画面に行けますが、1つもアカウントを作成していないと、アカウントの作成画面に移動します。
アカウントはいくつまで作れるの?
「広告マネージャ」では、アカウントを1つしか作ることが出来ません。
より多くのアカウントを作成するためには、「ビジネスマネージャ」というものを使ってアカウントを作る必要があります。
将来的には広告マネージャは使えなくなるので、可能であればビジネスマネージャを使ってアカウントを作成することをおすすめします。
ビジネスマネージャの作成方法は、「始める前に知っておきたい、Facebookビジネスマネージャ設定方法」を参考にしてみてください。
ステップ2.キャンペーンの目的を選択する
キャンペーンの目的とは、広告の配信目的の事で、広告を配信する用途に合わせたキャンペーン目的を選ぶことになります。
今回は、最も使用頻度の高い「ウェブサイトでのコンバージョンを増やす」を選択し、アカウントを作成していきます。
その他の使用頻度の高いキャンペーン目的については、これから簡単に紹介していきますが、「最新版!!Facebook広告で利用できるキャンペーン目的一覧」では、より詳しくお話ししていますので、そちらも参考にしてみてください。
キャンペーン目的と効果一覧
投稿を宣伝(投稿のエンゲージメント)
「投稿を宣伝」は、Facebookページの投稿を多くの人に見てもらいたい時に使用するキャンペーン目的になります。
通常、Facebookページの投稿はFacebookページに「いいね!」を押しているユーザーの一部にしか表示されないので、この広告目的を利用して、多くの人に拡散していきます。
Facebookページの宣伝(ページへのいいね!)
「Facebookページの宣伝」は、Facebookページの「いいね!」数を集めたい時に使用するキャンペーン目的になります。
先程もお話ししましたが、Facebookページの投稿は、Facebookページにいいね!をした一部のユーザーに表示されますが、いいね!数が増えるとより多くの人に投稿を見てもらう事が出来るので、この広告を利用して「ページへのいいね!」を増やしていきます。
アプリのインストール数を増やす(アプリのインストール)
「アプリのインストール数を増やす」は、アプリのインストール(ダウンロード)数を増やしたい時に使用するキャンペーン目的になります。
似たようなキャンペーン目的に「アプリのエンゲージメント数を増やす」というのがあり、アプリの利用数を増やしたい場合は、こっちのキャンペーン目的を利用してください。
ウェブサイトへのアクセスを増やす(ウェブサイトへの誘導)
「ウェブサイトへのアクセスを増やす」は、LPやHPへのアクセス(流入)を増やしたい時に使用するキャンペーン目的になります。
まずは、サイトにユーザーを集めて認知度を高めたり、リマケリストを集める際にこの広告を利用します。
ウェブサイトでのコンバージョンを増やす(コンバージョン)
「ウェブサイトでのコンバージョンを増やす」は、コンバージョン(成約、販売、登録等)を獲得したい時に使用するキャンペーン目的になります。
コンバージョン目的の広告なので、LPの目的を最適化してくれる広告です。
成約が目的のLPなら成約、販売が目的のLPなら販売、登録が目的のLPなら登録、といった具合に、LPの目的達成が第一条件の時は必ず使用する広告です。
ステップ3.セグメントを設定し広告セットを作成する
広告セットでは、年齢や性別のようなセグメントはもちろん、広告費や配信期間など、様々なものを決める事が出来ます。
具体的には、次のような項目を決めていくことになります。
それでは、各項目の詳細とおすすめの設定方法についてお話ししていきます。
ターゲット(セグメント)
「年齢・性別・地域」という基本的な設定から、趣味・関心やライフイベント等、様々なセグメントを設定することが出来ます。
ただ、設定出来る項目が多すぎて、どの程度設定すれば良いのかよく分からないと思います。
ですので、最初のうちは次の3つのポイントを意識して、ターゲットの設定をしてみてください。
- 「年齢・性別・地域」は必ず設定する
- 趣味・関心は複数設定しない
- 推定リーチ数を5~10万人にする
配置(広告の掲載カ所)
配置では、次の5つの掲載先から広告の掲載カ所を選択出来ます。
- デスクトップニュースフィード
- 右側広告
- モバイルニュースフィード
- オーディエンスネットワーク(サードパーティ)
- インスタグラム
最初は、「デスクトップニュースフィード、右側広告、モバイルニュースフィード、オーディエンスネットワーク」という4つの掲載先を選ぶようにしましょう。
予算と掲載期間
予算に関しては、1日に使用する金額とトータルで使用する金額を選ぶことが出来ます。
1日に使用する金額を設定すると、毎日その金額を消化するように広告が配信されます。
トータルで使用する金額を設定すると、設定した期間を通してその金額が消化されるように広告が配信されます。
この設定の良いところは、広告配信のスケジュールを組む事が出来、1時間単位で広告配信の有無を設定することが出来ます。
※平日は9時~19時、休日は12時~22時に設定した場合
また、掲載期間に関しては、手動で広告のオンオフを設定出来るので、配信開始時間と終了時間にこだわりがない限り、設定する必要はありません
最適化と価格設定
最適化と価格設定では、
- 広告配信の最適化対象
- 入札額
- 請求のタイミング
という3つの項目を選択出来ます。
ここでは、次のように設定する事をおすすめします。
- 広告配信の最適化対象:「キャンペーン目的名」
- 入札額 :自動
- 請求のタイミング :CPM
ステップ4.バナーと広告文を作成する
Facebook広告では、次の3つの広告を選ぶことが出来ます。
- 画像広告
- スライドショー(カルーセル広告)
- 動画広告
それぞれメリットやデメリットはあるのですが、初めて広告を出す際は、まずは画像1枚だけの「画像広告」を選択するようにしましょう。
バナーと広告文の設定方法
Facebookを見ていると、画像に文字を入れたバナーが広告として流れてくると思いますが、最近になって「文字がほとんど入っていないバナー」が最も評価されるようになりました。
ですので、バナーは商品やサービスのイメージを伝えるという事を第一に考えましょう。
具体的には、スマホで撮影したようなものでも大丈夫ですので、そこまでクオリティが高いものを用意する必要はありません。
その分、広告文ではしっかり商品やサービスの中身を説明するようにしましょう。
ただ、あまり長すぎてもFacebookのユーザーには合わないので、3行前後で魅力やメリットを伝えられるようにしていきましょう。
ステップ5.配信スタート
これで、広告配信の準備は完了です。
あとは、広告を配信したいタイミングで広告配信をスタートさせましょう。
4.Facebook広告の細かな配信テク
今回は、基本的な配信方法と配信手順、コツについてお話してきました。
実際に配信をスタートした後は細かくアカウントに入り、3日~1週間各にセグメントや広告文、バナーなどを見直し、成果の良いものと成果の悪いものを見極めて、細かくチューニングしていく必要があります。
もちろん、極端に成果が悪いものは、1日もしないうちに修正を加えることも少なくありません。
Facebook広告はやることが少なく簡単に出稿出来る分、こうした細かい作業を続けることが広告を成功させるポイントになります。
また、Facebook広告では、今あるリストを用いた「カスタムオーディエンス」というセグメントや、動画やスライドショーを用いた広告など、さまざまな配信テクニックがあります。
ただ、その辺の話もしてしまうと、またかなりのボリュームになってしまいますので、そうした話は、また別の記事で紹介していきます。
5.まとめ
今回はFacebook広告の基本から配信テクニックについてお話していきました。
これでいつでもFacebook広告をスタート出来るはずです。
あとはこまめにアカウントを確認していき、広告を最適化していきましょう。