リスティング広告をこれから運用するという方の中には、入札価格について分からない方や、自動入札とは?と首をかしげてしまう人が多いと思います。
そこで今回は、Google AdWordsを前提に、「入札」についてご紹介します。
リスティング広告において、入札は基本であり、重要な部分でもあるので、しっかり理解しましょう。
目次
1.リスティング広告の「入札」はどこで使うの?
広告の掲載順位やクリック単価を決定する際に入札金額という要素が使われます。
というのも、リスティング広告の費用を決める際に使われる「広告ランク」を導き出す要素として入札金額と品質スコアが使用され、そこで導き出された広告ランクと品質スコアを用いてクリック単価を算出することが出来ます。
つまり、掲載順位やクリック単価を決める上で重要な指標の一つとなっています。
「広告ランク」と「品質スコア」について詳しくは、こちらの記事でご紹介していますので参考にしてみてください。
「広告ランクの仕組みを徹底解説!広告ランクで掲載順位が決まる」
「品質スコアを改善し、低予算で顧客を獲得するための5つのポイント」
ちなみに、入札金額には上限を設定することが出来ますが、その上限が実際の入札単価ではありませんのでご注意ください。
2.入札価格はどうやって決める?
適切な入札価格を決めるやり方として、ここでは下記の2種類のやり方をご紹介します。
- キーワードプランナーで相場を知る
- 目標の獲得単価から設定
入札単価の相場が分からないから、「とりあえず100円で」というのも、1つの選択肢としてあると思いますが、キーワードの入札単価は様々です。
「クリック単価、数十円」のキーワードもあれば、「1,000円、2,000円が相場」というキーワードもあり、当然、入札が低すぎると「広告が全く表示されない」こともあります。
その為、ある程度の相場を把握し、自社の目標値に応じて設定するのが良いでしょう。
キーワードプランナーで相場を知る
Googleには「キーワードプランナー」というキーワードの「平均検索ボリューム」や「推奨入札単価」を調べることが出来るツールがあります。
ここで主要なキーワードの「推奨入札単価」を調べて、設定してみるのも良いでしょう。
ただし、この「推奨入札単価」はあくまでも目安にしかすぎません。
実際、配信してみると全然、配信されていないこともあります。
その為、配信開始直後に配信状況を確認し、調整するようにしましょう。
キーワードプランナーについての詳細は下記記事を参考にしてみて下さい。
「Google AdWordsの最重要ツール「キーワードプランナ-」をご紹介!」
目標の獲得単価から設定
目標として設定したCPAと想定コンバージョン率(CVR)をもとに、1クリックあたりの上限入札単価を決める方法もあります。
リスティング広告を配信する前に配信目的(問い合わせ獲得等)に応じて、「コンバージョン」として計測するポイント、目標の「コンバージョン1件あたりの獲得単価(CPA)」を決めているかと思います。
例えば、目標CPAが1,000円で、CVR1%の場合、100円が上限クリック単価になります。
CVRは、コンバージョンポイントを何に設定しているかによっても異なりますので、あくまで最初は目安で設定して問題ありません。
ただ、配信後に実際のCVRが分かった段階で、それに合わせて調整していきましょう。
また、キーワードのマッチタイプによっても、配信キーワードの広がり方によって異なってきますので、慣れてくるまでは難しいかもしれませんが、そういった点も意識して入札調整すると良いでしょう。
マッチタイプについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
「各マッチタイプの特徴と効果的に使い分ける方法|リスティング広告」
3.キーワード単位以外で調整する(デバイス・曜日・時間帯等)
2章でご紹介したやり方に加え、地域や年齢、世帯収入を使用したさらに細かい入札調整も可能です。
設定する際は個別に設定した入札価格を基準にして、入札価格を「〇%引き上げる(引き下げる)」というふうにパーセンテージで設定します。
デバイス
パソコン・タブレット・スマートフォンというデバイスごとに入札調整が可能です。
エリア
リスティング広告では、配信地域を「都道府県単位」や「ある地点から〇キロ」といった設定することが出来ますが、さらに設定した配信地域等に応じて、入札額調整が可能です。
時間帯・曜日
時間帯・曜日ごとに入札調整が可能です。
年齢
年齢ごとに入札調整が可能です。Googleの場合は、下記の10歳刻みで調整が可能です。
- 18-24
- 25-34
- 35-44
- 45-54
- 55-64
- 65 歳以上
- 不特定
性別
男・女・不特定の分類で、入札調整が可能です。
世帯収入
Googleの場合は、下記の分類で入札調整が可能です。
- 11~20%
- 21~30%
- 31~40%
- 41~50%
- 下位 50%
- 上位 10%
- 不明
4.自動入札
上記では、キーワードごとに手動で設定すること(個別クリック単価)を前提にお話ししてきましたが、手動でキーワードの入札設定をする以外にもGoogle AdWordsのシステムが自動で入札調整をしてくれる「自動入札」という機能があります。
「自動入札」設定は、調整の手間が削減出来る為、広告運用にあまり時間を割けないという方には魅力的です。
以前に比べて「自動入札にしたら成果が良くなった」という声も聞くようにはなりましたが、うまく成果が出るケースとそうでないケースがありますので、自動入札にした場合においても配信状況の確認は、必ず行うようにしましょう。
下記が入札戦略の種類になります。
【入札戦略】(自動入札)
- 拡張クリック単価
- クリック数の最大化
- コンバージョンの最大化
- 目標コンバージョン単価
- 目標広告費用対効果
- 検索ページの目標掲載位置
- 目標優位表示シェア
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
初めて広告運用をする方は、始めは手動での「個別入札」で、入札の感覚をつかみ、その後、成果や広告運用にかけられる時間等に応じて、自動入札をチャレンジしてみるのが良いのではないかと思います。
どのような入札方法を選択した場合においても、配信直後の初動を確認し、すぐに調整をすることが重要です。
開始直後は、こまめにアカウントを確認するようにし、最適化していきましょう。