TVでも特集される「Web業界だけが使える」お得な健康保険とは

転職を考えて採用情報を見ていると、「社会保険完備」と書いてあることがありますよね。
「完備」という言葉からは何だか良さそうな印象を受けますが、実際にそれがどういう意味かきちんと理解できている人はあまり多くありません。

社会保険については特に学校で学ぶこともないので、転職するたびに会社に言われるままに手続きをして加入する人が多いでしょう。しかし実は知らないと損することや、逆に知っておくと得することが非常に多いのです。

この記事では転職の際に知っておいた方がいい社会保険の超基礎知識から、Web業界の企業だけが加入できる「お得」と噂の健康保険・関東ITソフトウェア健康保険組合について説明します。
特に今転職を考えている人は参考にしてくださいね。

毎月給与から支払っている「社会保険料」の中身とは

保険というと、生命保険や地震保険など保険会社から購入する任意保険をイメージする人も多いのですが、実は最も身近な保険が「社会保険」です。

会社員として働いていると、月々の給与から健康保険や厚生年金などの名目で天引きされていると思いますが、それが社会保険料なのです。

社会保険は、いざいという時に労働者を守る最低限の保障として、事業主に加入が義務付けられています。これらの保険については従業員負担分と事業主負担分があり、実は従業員が払う以上の金額を企業は社会保険料として払っています。

給与から数万円引かれているので、「これが無かったらどんなに生活が楽か…」と思ってしまいますが、万一の病気や事故の場合や、失業や老後の備えとして重要な役割があるのです。

会社員として理解は必須!代表的な社会保険

一般的に「社会保険完備」とは、以下の4つの保険に会社が加入していることを意味します。

「健康保険」医療費負担が3割になる

けがや病気で病院にかかる時、健康保険を利用することで(窓口で保険証を提示することで)医療費が3割負担になります。

「厚生年金保険」将来、基礎年金に上乗せでもらえる

厚生年金保険は、基礎年金である国民年金の金額に加算され受給できる年金です。
現在65歳から受け取りとなっている老齢年金や、けがや病気によって受給できる障害年金、加入者が死亡した場合遺族が受け取る遺族年金などがあります。

「介護保険」高齢者向け介護サービスの財源となる

満40歳を迎えると徴収され、高齢者が介護サービスを受けるための費用に充てられます。

「雇用保険」万一失業した時に備える

失業した場合に、生活の安定や再就職促進を図るために失業給付などを支給する保険です。

それぞれ、給与から天引きされていても特に何のためか意識したことがなかったかもしれません。ぜひ一度給与明細を確認してみてください。

Web業界の会社だけが加入できる「人気の社会保険組合」とは?

このように、通常会社員はこの4つの社会保険に加入します。
しかしその中で、実は健康保険だけは会社によって内容が違う可能性があるのです。

健康保険は勤務する企業によって、
・全国健康保険協会(協会けんぽ)
・各種健康保険組合
に入ることになります。

どれに加入するかで、同じ給与でも毎月の給与から支払う自己負担分の金額が変わり、病気の際にもらえる金額も違ってきます。
病院に行った時には、どの保険組合も3割負担で医療が受けられるのですから、そう考えると保険料が安い方がいいですよね。

そんな健康保険組合の中で、「すごい!」「お得!」とテレビで特集されるくらい人気なのが、関東ITソフトウェア健康保険組合です。

少子高齢化などの影響で厳しい運営を迫られている健康保険組合も多い中、関東IT健康保険組合は保険料が安く、さらに補助や助成も手厚いことで知られています。

例えば、給与額から算定される標準報酬月額が300,000円の場合、関東IT健康保険組合と一般の中小企業が加入する協会けんぽの月額の自己負担額は以下のようになります。

■月額保険料(標準報酬月額30万円の場合)

協会けんぽ(東京都) 関東ITソフトウェア健康保険組合
14,850円 12,750円

このように、1ヵ月に2,000円も健康保険料が少ないのです。

これは関東ITソフトウェア健康保険組合に加入しているのが、比較的若い年代であり収入の良い人が多いからです。

健康保険料は給与に応じて徴収されますので、給与の多いほうが健康保険料は多くなりますし、若い人はまだ家族も少ないので家族(被扶養者)のための支出も少なくて済むからでしょう。

保険料が安いだけじゃない、関東ITソフトウェア健康保険組合のお得なポイント

①お寿司、ホテル…健保専用施設のクオリティが高すぎる

関東ITソフトウェア健康保険組合が運営している寿司「鮨一新」は、ミシュランで2つ星を獲得した「銀座 鮨かねさか」の系列店です。

そんな名店のお寿司が被保険者・被扶養者なら1,080円から楽しめ、通常のお寿司屋さんでは怖くて頼めない「板前さんにお任せコース」でも5,400円で頼めるのですから、信じられないコストパフォーマンスです。(同伴の方は別の料金体系になり、約1.5倍の価格になります)

お店は赤坂にありますが、狙った日をピンポイントで予約するのはかなり難しいようで、テレビでもよく「健康保険に加入していないと来られない名店」として取り上げられています。

他にも関東ITソフトウェア健康保険組合の被保険者はバーや中華料理店、イタリアンレストランが安く利用でき、それぞれクオリティが非常に高いと人気です。

また、1泊2食付き5,000円で宿泊できる保養施設が各地にあり、人気の箱根や館山、軽井沢から、京都や南紀田辺などに利用できる保養施設があります。
保養所というとイメージ的には民宿や団体客を受け入れるようなホテルをイメージされそうですが違います。

どのような施設があるかは関東ITソフトウェア健康保険組合のサイトで確認できますが、どこも評判がよくGoogleやその他旅行レビューサイトでも4点以上を獲得するような場所ばかりです。

人気施設は必ず宿泊できるとは限らず抽選になってしまいますが、外れた場合でもキャンセルが出る場合があるのでこまめにサイトで空を確認すると宿泊できるチャンスはアップします。

②独自の付加給付制度で痛い負担をカバーしてくれる

関東ITソフトウェア健康保険組合の給付では、病気で手術を受けた場合の高額療養費についても下記のような違いがあります。

■入院で高額な医療費がかかった時の自己負担額
(標準報酬月額30万円被保険者、同月で30万円の医療費)

協会けんぽなどで支給される法定給付の場合は、80,100円に医療費から計算した金額をプラスして超えた分が戻ってきます。
関東ITソフトウェア健康保険組合の場合は20,000円以上の部分が戻ってくるので、同じ病院に入院して同じ金額の医療を受けても、自己負担の差額は約60,000円もお得です。

協会けんぽ 関東ITソフトウェア健康保険組合
80,440円 20,000円

■本人(被扶養者)が出産した場合
(出産育児一時金支給額)

また本人、もしくは被扶養者が出産した場合に健康保険組合から支給される「出産育児一時金」についても、関東ITソフトウェア健康保険組合は独自の付加給付制度があり、法定給付に90,000円が上乗せされます。

協会けんぽ 関東ITソフトウェア健康保険組合
420,000円 510,000円(付加給付90,000を含む)

他にも以下のような場合に付加給付として、法定給付に上乗せして支払われる制度があります。
・在宅看護が必要なとき
・治療用装具等を立替払いした時
・業務災害以外で亡くなった時 ※業務災害の場合は労災での対応になるため対象外

③イベント開催や旅行・レジャーの補助が充実している

関東ITソフトウェア健康保険組合は、組合員の健康維持のために、たくさんのイベントを開催しています。

東京ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンでウォーキングイベントが開催されることもあり、その時には通常価格の半額以下で入場が可能です。
その他、ハイキング大会やゴルフ大会、フットサルやボウリングの大会などなども開催されているようです。

夏と冬にアミューズメント施設の利用割引券をもらうこともでき、としまえんのプールやアイススケート場、よみうりランドや東武動物公園なども一般価格より安く利用できます。

また旅行についても補助制度があり、年度内に2回まで10,000円の補助が利用できます。
指定の旅行会社での予約が必要ですが、30,000円の旅行パックが実質20,000円で利用できるということで、それが年に2回利用可能なので、旅行好きにはかなり嬉しい制度といえそうです。

どんな会社でも入れるわけではないので注意

関東ITソフトウェア健康保険組合では、これらの他にも無料の歯科検診や胃がんリスク検査、インフルエンザ予防接種費用補助があり、さらに、お得な価格での常備薬の購入なども可能です。

知れば知るほどお得で魅力的な健康保険組合ですが、どんな会社でも加入できる訳ではありません。

関東ITソフトウェア健康保険組合への加入については、事業内容や被保険者の人数や年齢、報酬月額などに基準があり、基準をクリアしたうえで総合的な組合の審査をクリアすれば加入できます。

Web系の企業は中小企業も多く、大部分は協会けんぽに加入していますし、大企業の場合は独立した健康保険組合を運営しているケースもあります。
「Web業界だから関東ITソフトウェア健康保険組合」と早合点しないようにしてくださいね。

健康保険も転職先を選ぶ1つのポイント

健康保険や厚生年金、雇用保険や労災保険などの社会保険は、転職先の企業を選ぶ際には最低限の条件です。これらは従業員を雇用する時には事業主に義務付けられているもので、「社会保険完備」でも最低限だと言えるでしょう。

健康保険については、病気になる・ケガをするなどがないと利用しない人がほとんどです。
しかし、せっかく毎月保険料を支払っているのですから、健康な時にも利用できるところは利用してみましょう。

今回は非常にお得でクオリティの高いサービスが受けられる関東ITソフトウェア健康保険組合を紹介しましたが、健康保険組合の場合それぞれに独自の制度があります。今は転職を考えていないという人も、ぜひ自分の健康保険について調べてみてください。

転職の際には、社会保険が最優先の条件になることはないでしょう。自分にあった業務内容であることや、得られる給与、身に着く経験やスキルの方が重要です。
ただいくつかの企業で迷った時などは、気持ちよく働くためにも、その会社で利用できる健康保険の内容や補助・助成を確認してみてはいかがでしょうか。