話題の転職本「転職と副業のかけ算」を読んでみた

今話題の転職本「転職と副業のかけ算」をご存じですか?
この本は転職や副業を通じて生涯年収を最大化する方法を伝える本としてSNSやネットニュースを中心に、今話題です。終身雇用が崩壊した今「次世代サラリーマンのモデルケース」とも言われています。

この記事では本の感想とともに、私が本を読んでいて感じた年収を急速に増やせた理由を中心に書きたいと思います。気づいた転職に向いている業界などについて書いていきます。「気になってた」という方も、もう読んだという方もお付き合いください!

サラリーマンが副業で年収4,000万円という衝撃

本の著者はmotoさんという方です。知らない方もいると思うので説明すると、motoさんはTwitterで人気の年収5,000万円を稼ぎ出すスーパーサラリーマンです。5,000万円のうちの4,000万円は「副業」で稼いでいるということで話題になりました。

当初は「注目を集めるために経歴や年収を盛っているのでは?」という疑念も持たれていましたが、経験に基づく確かな情報発信やていねいな対応で「この人は本物だ!」と人気になり、Twitterのフォロワー数は1年で5万人を超える人気アカウントとなりました。(2019年12月19日現在はフォロワー数8.4万人)

転職のたびに年収を上げる方法とは

そして、多くの人が驚いたのはその経歴でした。
年間5,000万円も稼ぐなんて、きっとエリートなんだろう(本業でも1,000万円を超える訳だし)と思っていた人が多かったのですが、実はmotoさんは一流大学卒でもなく海外MBAなど特殊な経歴を持っている訳でもなく、地方の短期大学を出て、新卒ではホームセンターに就職、年収240万円からキャリアをスタートしたというのです。

経歴的には自分と変わらない、むしろ4年制の大学を出ていない点で不利な立場の著者が、どうして10年で年収を20倍以上に増やせたのか?

その秘密こそ、本のタイトルである「転職」と「副業」です。転職を繰り返し、副業を行うことで収入を20倍にしていたのです。

この本には著者の子供の頃のお金にまつわるエピソードから、年収を240万円から5,000万円以上にするまでに実際にやってきたこと、そこから学んだ方法論についてなど詳細に書かれています。

ここではそんな本の内容から、著者が転職のたびに年収を上げてこられた理由について、その考え方の面から私が「すごい!」と感じたポイントを3つほど紹介します。

転職で年収アップできる「次世代型サラリーマン」3つの考え方とは

①社内評価より市場価値を意識する

この本の冒頭では、大企業信仰はもはや幻想になってしまった、とあります。
実際、トヨタなど日本を代表する大企業のトップが「終身型雇用はもう守れない」と公言しており、終身雇用、年功序列、給料は会社から貰うもの…という考え方ではこれからの時代、年収を増やしていくことは難しいでしょう。

著者は、これからは個の力を高め、個人で稼ぐ力を持つことが重要だと考えているようで、これがこの本の最も大きなテーマとなっています。

考えるべきことは、社内の評価だけではなく、いつ転職市場に放り出されても仕事ができる、稼げる自分になることです。

著者の場合は得意だという営業のスキルの他に転職のたびに新しいことにチャレンジしてスキルを身に着けてきたことがわかります。常に自分をアップデートして、転職市場での価値を上げ続けてきたから、年収アップの転職ができるんですね。

転職市場といえば、もし日本全国のサラリーマンが一斉に全員解雇されれば約6500万人の人が一斉に転職活動を始めることになるそうです。
もし今そんな状況になったら、

・自分は他の人と比較して選んでもらえるだけの価値があるだろうか
・今と同じ給与を他の会社でもらえるだけの能力やスキルあるだろうか

時にはそんな風に考えることが重要なんですね。

やはり人間はどうしても、会社の中など見える世界の範囲で比較してしまいがちです。
「同じ給与なのに自分の方が大変な気がする」「自分の方が仕事ができるのに、あいつより給料が安いのはおかしい」となると不満に思ってしまいます。

しかし自分がそんな小さな世界のことにこだわっている間にも、どこかにはすごいスピードで成長している人がいるかもしれません。転職するとなったらそんな人たちとガチンコで戦わなければならないわけです。

これは多くのサラリーマンにとっては、とても耳の痛い話なのではないかと思いました。

②「自分株式会社」という考えを持ち副業を行う

非常にわかりやすい例えだなと思ったのが、著者の「経営者目線」の考え方です。

一般的に会社員に求められる「経営者目線」と言うと、
・会社全体の動きや目的を意識して業務を行う
・「売上を伸ばす」という視点を持つ
・過程より成果にこだわる
というイメージで使われることが多いですよね。

対してこの本で書かれているのは「自分自身を会社として経営する」というイメージです。

たとえば今、自分を会社だと考えたら、取引先はどこでしょうか。

多くの人は、サラリーマンの人は会社からの給料をしか収入源がなく、これは会社経営で言うと1つの取引先だけに頼った経営をしているということです。
そう考えると、それがどれだけリスクが大きいことかが実感できますよね。会社が倒れてしまったら、もう自分には1円も入ってこなくなります。

そこで著者がすすめるのが、副業を行って自分株式会社の取引先を増やしておくことです。
そうすればもし自分の勤めている会社が倒産してしまっても、副業の方で自分の自分という会社の経営を続けられます。

また給与を増やすことは、「自分株式会社の売上はどうやったら伸びるのか」という視点で考えることです。

もし今勉強やスキルアップの努力をしていないなら、あなたの自分株式会社は「将来に向けての投資を行わない会社」とも考えられ、将来が暗いという事も実感できます。

このように考えると自分自身に対して客観的な視点が持て、本業での働き方にも影響がありそうです。誰でもイメージしやすいですし、とても役立つ考え方だと思います。

③市場が求める5つの能力を磨く

自分自身を市場価値のある存在にしていけば、いつでも誰かが希望する価格で買ってくれる、あるいは自分で自分に値段をつけることができるでしょう。
こうして「どんな時でも自分の望む生活ができること」が、これからの時代、大企業に就職する以上の「本当の安定」を手に入れる方法なのです。

そのためには、市場に求められているニーズを理解して、自分自身を磨いておくことが重要です。著者は「市場価値=生産性」として、以下の5つの能力を上げています。

①論理的な思考ができる力
②構造的に物事をとらえる力
③物事を俯瞰した上で課題を特定する力
④課題に対して仮説を立て、誰にでもわかりやすく話せる力
⑤これらを使って組織をマネジメントする力

年収1,000万円を超える求人においては、まずこれらの条件が求められるということです。具体的に測るのが難しい能力だと思いますが、そのためにも普段から証明するための実績を作り、プレゼン能力を磨くことが重要です。

いつもこれらのことを意識して業務をすることで、普段の仕事からでも市場価値を上げることは出来そうです。

稼げる人は同じことから圧倒的に多くを学べる

この本には、他にも著者のエピソードがたくさん盛り込まれています。

それらを読んで思うことは、著者が社会人になってから経験した状況は、決して特別なものではないということです。著者に与えられた条件や環境は、別段恵まれていたわけではありません。多くの人が経験するような人間関係や会社の状況で仕事をされてきたんだなと感じました。

そこで感じたのは同じ状況にあっても、そこから気づけること、考えること、実際の行動に移すことの「量」が著者と普通の人では全く違うということです。

人が気づかないところに気づき、自分で考えて行動する量が圧倒的に多い、ということが、10年間で年収を20倍にする人とそうでない人の大きな違いなのでしょう。

これはつまり、「誰でも年収を20倍にできる可能性がある」という話でもあり、逆に言うと「これくらいはやらないといつまでも今のまま」ということでもあるんですよね。

「年収を増やしたい」と言いながら、著者のように考えて行動出来ているかを考えると耳が痛いような気持になりますが、自分に足りていないものは実感できるかもしれません。

会社を成長させるからこそ、自分の市場価値が上がる

転職と副業で自分の生涯年収を最大化する。
会社に頼るのではなく個人の力を磨くのが大事。

それだけを聞くととても個人主義的で、確かに大事なんだけど「少し自分中心な考え方過ぎないか?」と思う人もいるかもしれません。

でもここにも年収をアップして転職できる人と、そうでない人の違いがあるように思います。「個の力を高める」といっても、それは会社の業績や成長を無視して、自分の事だけ考えていればいいということではないのです。

エピソードの中に、転職後思うように成果を出せない著者が悩むシーンがあるのですが、その時の悩み方が「これでは会社に貢献出来ない」ということなんですよね。そんな時でも自分視点考えにならないところにドキッとしました。

会社を成長させることで、自分自身の能力や経験がアップデートされ、市場価値が高まる。だからさらに会社に貢献できる。
成功する人には、このような健全なループが作られているのだなと思います。

「やっぱWeb 業界って環境いいんだな」と思うなど

これは完全に私の意見なのですが本を読んでいて「やっぱりWeb 業界って働きやすいんだな」と思いました。

というのも本には、

・新卒で入社したホームセンター時代には社内政治があった
・新しいチャレンジは役員が認めてくれなかった
・一緒に働く仲間の向上心があまり高くなく「面倒くさい奴」と思われてしまった

というくだりがあるのですが、私が見る限り(もちろん全部とは言いませんが)Web業界では比較的起こりにくいのではないかと思ったからです。
Web業界はやはり新しい業界であり、変化が激しく若い人が多いからかもしれません。

私も転職を経験して小売業やメーカー・建築系の会社などで働きましたが、やはり会社の歴史が長く社員の年齢層も高いと、書類の形式や保存方法を変えるのも一苦労でした。

著者のように、逆境でもしっかり成長できることは素晴らしいです。
でもやっぱり、

・自分の成長を応援してくれる仲間
・チャレンジさせてくれる会社
・自分の意見を自由に発言できる雰囲気

そんな環境の方が、遠慮なくたくさんの事にチャレンジ出来て成長も早いと思います。

あなたは「次世代型サラリーマン」になりたいか?

会社にいれば給料が上がる時代は終わり、大企業もリストラをする時代で昔のような安定なんて期待できない、自分自身のキャリアは自分で考えなければ…そんな時代になりました。

みんな何となく変化を感じてはいるものの、じゃあ実際にこれからの時代にどう考えて、どう働いて行けばいいのか、分からないまま行動を起こせなかった人も多いのではないでしょうか。

この本が評判になっているのは、自分たちと同じような環境からみんなが求める成果を手に入れている著者の考え方が、まさに次世代型サラリーマのロールモデルとして支持を受けたということでしょう。

「会社に頼らず自分自身の能力を磨くことが、本当の安定につながる」

この考え方は今後社会に広まっていくのでしょうか。もしかしたら対応できる人とできない人で二極化していくのかもしれません。その場合自分がどちらにいたいかも、やはり自分自身で考えなければいけないことです。

今回は本を通じて感じた次世代型サラリーマンの考え方を中心に紹介しましたが、本には他に、年収をアップさせるための転職先業界の選び方や、転職エージェントの使い方、職務経歴書の書き方など、すぐに行動に移せるくらい具体的な情報がたくさんあります。

Twitterにはすでに「実際にこの本の内容を参考に活動したら、年収アップで転職できました」という報告もたくさん上がっています。
転職の予定がある人は「転職と副業のかけ算」ぜひ参考にしてみてくださいね。