YDNにおける「クロスデバイス」の2つの意味とは

WEB広告は以前と違い「枠」に対して広告を出稿するのではなく「人」に対して出稿することが主流になっています。

これはつまり、「このサイトにはこの広告が合いそうだ!」という考え方よりも、「この人にはこの広告が合いそうだ」というような考え方で広告を表示していくことが出来るということです。

人に対して広告を出稿する際に、是非とも頭に入れておいてほしい事として「クロスデバイス」があります。

そこで今回は、「そもそもクロスデバイスって何?」というところから、ディスプレイ広告プラットフォームの代表的存在「YDN(Yahoo! ディスプレイアドネットワーク)」に焦点を当て、その関係までをご紹介します。

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0.「クロスデバイス」とは

クロスデバイスとは、簡単にまとめると「ユーザーがスマートフォン+パソコンなど、複数のデバイス(端末)を横断的に利用すること」「同じデータを複数のデバイスでシームレスに利用出来ること」などを指します。

スマートフォンの普及によって、スマートフォンとパソコンの両方を使うというユーザーが近年増加しています。

また、従来から「会社のパソコンで見ていたコンテンツを後から自宅のパソコンでゆっくり見る」というユーザーはそれなりにいますし、スマートフォンとタブレットを用途に合わせて使い分けているユーザーも珍しくありません。

「クロスデバイス」とは

このように、今や「ほとんど」とまでは言わなくとも、かなり多くのユーザーが自然と2台以上の複数デバイスでインターネットにアクセスするようになってきています

そのため、このようなユーザー向けにクロスデバイスに対応したサイト作りをすることや、クロスデバイスでのユーザーの行動をより正確に把握することの重要度が、かつてなく増しているのです。

1.YDNとクロスデバイスの2つの関係

GDNと並んでディスプレイ広告配信サービスの最大手と言えるYDN(Yahoo! ディスプレイアドネットワーク)とクロスデバイスとの関係性は、以下の2つになります。

  • 広告のクロスデバイス配信が可能
  • クロスデバイスでのコンバージョン測定も対応

広告のクロスデバイス配信が可能

YDNでは、広告をクロスデバイス対応で配信することが可能になっています。

YDNにおけるクロスデバイス配信の最大のメリットは、リターゲティングを大幅に強化出来るという点です。

クロスデバイス配信では、例えば「パソコンで自社サイトにアクセスしてくれたユーザーに対して、スマートフォンでも広告を配信する」という、デバイスの垣根を超えた横断的なリターゲティング広告配信が出来るようになります。

「人」に対して広告を出稿する際に重要になるリターゲティングを強化出来るので、より一層ユーザーに対して的確な広告を接触させることが可能になりました。

クロスデバイスでのコンバージョン測定も対応

YDNでは、2017年より、クロスデバイスのコンバージョン測定への対応を開始しています。

従来であれば、パソコンで広告を見た後に結果としてスマートフォン上でコンバージョンした場合、デバイスが異なることからその関係性やユーザーの同一性が認識出来ず、コンバージョンとして計測されていませんでした。

しかし、ブラウザのCookieだけではなくYahoo! JAPANのログイン情報も同時活用することで、クロスデバイスでのコンバージョン測定にも対応することが可能になりました。

クロスデバイスでのコンバージョン測定も対応

引用元:【スポンサードサーチ】デバイスをまたいだコンバージョン測定の対応について

これによって、上記のようなデバイスを超えたコンバージョンも、しっかりコンバージョンとして計測出来るようになりました。

2.Web広告ではクロスデバイスへの意識がますます重要に

YDNに限らず、Web広告の出稿や活用を検討する際は、クロスデバイス対策への意識を徹底することがますます重要になってきています。

YDNを運営しているYahoo! JAPANによる調査によれば、2014年の時点で既に、2台以上の複数デバイスを利用しているユーザーは41%にも上るという結果に。

さらに同じくYahoo! JAPANによる別の調査では、スマートフォンで広告を見てそのままスマートフォンでコンバージョンするユーザーが40%に対し、スマートフォンで広告を見た後にパソコンでコンバージョンに至るユーザーは55%にもなるという現実が明らかになりました。

当然2018年となった今ではさらにこの傾向は進んでいると考えられますから、「Web広告を出すならクロスデバイスへの意識は必須」と言っても過言ではないでしょう。

実際、ディスプレイ広告などを出す際に、「普段気軽によく使うスマートフォンで広告に接触させて、最終的にユーザーが腰を据えて使うことの多いパソコンでコンバージョンに持っていく」といったような、クロスデバイスを前提としたシナリオ設計まで行うケースも増えてきています。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか。

これからの時代、クロスデバイスを意識した広告運用は避けられないものになっていくでしょう。

「人」に対して広告を出稿する際に、考慮するべきクロスデバイス、成果を上げるためにしっかり理解し、使ってみてください。