リスティング広告とひとえに言っても、ビジネスの業種によって最適な配信方法は異なります。
業種の特性をしっかり理解し、適切な設定を行わないとリスティング広告ではなかなか効果が出ません。
今回は、代表的な業種をいくつか例にとり、リスティング広告でやるべき施策を業種ごとに分かりやすくご紹介していきます。
すぐに取り入れられる内容ですので、是非実践してみてくださいね。
1.業種ごとのトレンドを理解する
まず始めに、担当するビジネスの業種ではどのようなトレンドがあるのかを理解しておきましょう。
Yahoo!プロモーション広告では業種別の販促カレンダーというものを公開しております。
https://promotionalads.yahoo.co.jp/online/calendar/category/
これを見れば業界の年間イベントや、主要なキーワードの検索傾向がつかめる非常に便利な内容になっております。
例えば美容業界の場合、「エステ」というキーワードでの検索数の推移、年代性別の構成比が分かります。
関係のある業種のデータはここからダウンロードしておきましょう。
また、毎年電通が発表している「日本の広告費」も業種ごとのトレンドが分かる貴重なデータになっております。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2017/0223-009179.html
これらのデータを参考に、広告費の年間スケジュールや投下する最適なコスト配分をまず設計していきましょう。
2.代表的な業種
それではリスティング広告のへの出稿が多い代表的な業種をいくつかご紹介します。
弊社での運用実績をもとに、抑えておきたい施策も解説付きで説明していきます。
2-1.店舗集客ビジネス
店舗集客ビジネスとは、治療院や小売業などでお客さんを店舗へ誘導することを目的としているビジネスを指します。
WEB上に広告は出しますが、最終的な目的は実店舗への誘導になりますので、リスティング広告を出稿する場合は下記4点を必ず抑えておきましょう。
- 配信地域を店舗周辺のエリアに限定する
- 店舗の営業時間を考慮する
- キーワードには必ず地名を入れる
- 住所表示オプションを設定する
1の配信地域についてはGoogleAdWords/Yahoo!プロモーション広告どちらも設定をすることが可能です。
何も設定しない場合、日本全国に配信されてしまいますので、ビジネスの拠点となるエリアに絞って広告を配信するようにしましょう。
2の営業時間も同様で、GoogleAdWords/Yahoo!プロモーション広告どちらも配信時間の設定が可能です。
店舗の営業時間外に広告を出しても対応が出来ない場合は、営業時間外の広告配信を止める設定をしましょう。
3については、ユーザーが店舗を検索する場合、目的地の地名を入れるケースが多い為、店舗のある周辺エリアも含めて地名のキーワードは必ず設定しておきます。
4の住所表示オプションは、テキスト広告の下に店舗の住所を表示させることが出来る機能になります。
クリックするとGoogleマップの画面に遷移し、店舗の場所がピンで分かるようになる為、ユーザーにとって非常に便利な機能になります。
以上4つのポイントは必ず実践することをおすすめします。
2-2.緊急度の高いビジネス
緊急度の高いビジネスとは鍵のトラブルや水のトラブルなど、すぐに解決する必要があるビジネスになります。
下記3点がポイントになります。
- スマートフォンで上位表示させる
- 電話番号オプションを設定する
- 24時間配信させる
1と2ですが、ユーザーはトラブルをすぐに解決したい状況におかれている為、スマートフォンを使って短時間で検索し、そのまま電話をかけるケースが非常に多いです。
下記のようにしっかりと上位に広告を出し、電話がすぐにかけられる設定にしておきましょう。
また、トラブルは夜間にも発生しますので、対応が出来る場合は24時間しっかり広告が露出されるように設定をしておきます。
2-3.ECサイトビジネス
ECとは自社商品やサービスをウェブサイトで販売しており、サイト上で申し込みを完結させるビジネスのことを指します。
ポイントは下記3点になります。
- 固有名詞を入札する
- GoogleAdWordsショッピング広告を設定する
- GoogleAdWords動的検索広告を設定する
1は当然のことですが、ユーザーがECサイトを探す場合、固有名詞で検索をするケースが圧倒的に多いです。
自然検索より上位に表示されるリスティング広告の枠への入札は忘れずに設定し、ユーザーの流入経路を整えておきましょう。
2と3についてはGoogle AdWordsのみの機能になります。
ECビジネス向けの機能はGoogle AdWordsで非常に充実しておりますので、しっかり抑えておきましょう。
2のショッピング広告は、下記のように検索結果の上部に商品画像と商品の値段が掲載される広告のことを指します。
ECサイトのように商品数が膨大にある場合、取り扱っている商品のキーワードをすべて入札しようとすると莫大な時間と工数がかかりますよね。
そんな場合、このショッピング広告の機能を使えば、データベース内にある商品の情報からGoogle AdWordsが自動的に入札するキーワードを選定してくれます。
膨大なキーワードを手動で入札する手間もなく、通常のテキスト広告よりも上部に広告が出せますので非常におすすめの配信手法になります。
もちろん商品数が少なくても配信することは可能です。
3の動的検索広告については、2のショッピング広告の設定が難しい場合に、活用をおすすめしている配信方法になります。
サイトのURLと広告文(説明文のみ)をセットするだけで、あとはGoogleAdWordsのほうで入札するキーワード、広告見出し、広告のリンク先を自動的に生成して配信してくれる機能になります。
ECサイトのようにページが膨大にあり、1つ1つキーワードを設定することが大変な場合に、この機能を使うと効率よく広告を配信することが出来ます。
3.広告掲載の制限がある業種
最後に、業種によっては広告掲載をするにあたって制限がある場合がありますので、ご紹介いたします。
詳細は下記にリンク先にまとまっていますが、特に医療関係や出会い系ビジネスについてはご相談を受けるケースが非常に多いです。
配信前にしっかりと確認するようにしましょう。
GoogleAdWords
https://support.google.com/adwordspolicy/answer/6008942?visit_id=0-636273807587028839-3145122947&rd=1
Yahoo!プロモーション広告
https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?cat=57
まとめ
以上がリスティング広告の業種別施策になります。
リスティング広告には機能がたくさんあり、いろいろな手法に手を出してしまいがちです。
ご自身のビジネスの特性を理解し、要点をおさえた施策を実践していきましょう。