リスティングで高い反応率を叩き出す広告文を作るための7つのコツ

リスティング,反応率

リスティング広告を作るうえで仕組みや構築の理解も必要ですが、なによりも皆が最初に悩むのが「広告文」です。

「どんな広告文にすれば良いんだろう?」
「作っちゃいけない広告文ってあるの?」
「そもそも広告文作成のルールは?」

とスタートでつまずいてしまう人も多いです。

また、多くの人がリスティング広告を始めても「目標クリック数のみ達成して、目標顧客獲得数が達成出来ない」など思っていたより成果が悪いと悩むのです。

しかも、「どこから手を付けて調整を行えばいいのか分からない…」と悩みの連鎖が続いてしまう人も少なくありません。

こんな時に、最初に取り組んで頂きたいのが「広告文」の変更です。

何故なら広告文一つで、広告のクリック率や、誘導後のランディングページ内でのコンバージョン率が大きく変わるからです。

私達が今までに運用した事例には、ランディングページは全く変えていないのに、広告文を変えただけで売上が30%、コンバージョン率が13%上がったケースもありました。

そこで、今回は広告の成果を大きく左右する「広告文」にスポットをあててお話します。

1、2章は広告文のフォーマットやルールなどの確認事項なので、既に広告を出していて成果を高めたい場合には3章まで飛ばしてください。

※この記事はGoogle AdWordsを主に説明を行わせて頂きます。
Yahoo!プロモーション広告、また他の広告媒体でも応用出来る内容ですので安心して下さい。

リスティング バナー

1.広告文のフォーマットについて

入力した広告文がどのように表示されるのか、そもそも何文字入力出来るのか知らないと始まりません。

広告文を作る前に、広告文のフォーマットについて確認しましょう。

今一番利用されていて代表的なのがGoogle AdWordsのテキスト広告ですので、こちらを例に説明します。

◆入力画面

広告文のフォーマット 入力画面

上の図の空欄に必要な内容を入力するだけで広告文が出来上がります。

それぞれ文字数には制限がありますので、各項目の役割を含めて説明します。

広告文のフォーマット 文字数

この欄に内容を入力すると、次のように表示されます。

◆デスクトップ表示の場合

デスクトップ表示の場合

◆モバイル表示の場合

モバイル表示の場合

このようにデスクトップとモバイルでもさほど変わりなく表示される為、デバイスによって伝えたい内容が大きく変わってしまう事はありません。

2.広告文のルールについて

次に広告文作成のルールについてです。

せっかく広告文を作っても、審査を通らず配信出来ないのでは意味がありません。

広告文のルール

ここでは審査落ちをしないように注意するべきポイントについて説明します。

①自分が管理するサイトに誘導していない

URLが機能しておらずエラーを起こしている場合です。

また、当たり前ですが自分となんの関係もないサイトに誘導する広告を作成してはいけません

②広告文の内容とサイトの内容が一致していない

広告文では洋服の通販サイトであることを記載しているのに、実際にクリックするとダイエットサプリのサイトに誘導しているなど、詐欺行為に近しい配信はしてはいけません

③記号の使用

Yahoo!プロモーションとGoogle AdWordsで若干の違いはありますが、代表的な例として “!”、“?” といった記号はGoogle AdWordsでは使えず、“ ( ) ”以外の括弧はYahoo!プロモーションでは使用出来ません

また、Yahoo!プロモーションでは “ / ” は使えないが “ / ” は使用出来るなど、細かい違いがあります。

他にも両方に共通して、同じ記号は2個以上使えない、また、記号同士も連続で使えないというルールがあります。

このルールは頻繁に更新される為、公式サイトで一度確認することをおすすめします。

Google AdWords:https://support.google.com/adwordspolicy/answer/6021546?hl=ja
Yahoo!プロモーション:https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/guideline/articledetail?lan=ja&aid=51338&o=default

④薬事法違反

広告文に記載する内容で医療系、薬事系、またその効果を保証するような内容は記載出来ません

例えば、美容サプリなどで「憧れのしっとり肌」などは可能ですが、「肌年齢-10歳」などは審査落ちの対象となります。

⑤日本一、世界一、No.1といった文での訴求

これについては厳密には審査は通ります。

ですが、その為には証明が必要となります。

例えば「業界売上No.1」などのよく耳にするフレーズを記載したい場合、誘導先サイトにその根拠を裏付ける情報の記載が必要です。

さらにGoogle AdWordsでは、その根拠を裏付ける情報の信憑性を示すサイトへのリンクが必要となります。

つまり、調査機関や評価サイトへのリンクを記載しなければなりません

大体この5つを守れば、広告文が審査で引っかかってしまうことは避けられます。

3.業界を研究する

ここからは、実際に高い反応率を出す広告文を作っていく為のコツを説明していきます。

効果的な広告文を作る為のアクションとして、まずどんな業界にも必要なのが業界研究です。

あなたが取り扱う商材、サービスについて競合他社はどのような広告を打ち出しているかを確認しましょう。

基本的な部分ですが、実はこれを意外とやっていない人は多く、見落とされがちなステップです。

「他社はどんなキーワードで広告を配信しているか」
「他社はどんな文言でユーザーに訴えかけているか」
「他社はどんな強みでユーザーを惹きつけているか」
「他社はどんなキャンペーンを打ち出しているか」
「他社はいくらでサービスを行っているか」
などなど

このように他社が行っている広告配信を学んだ上で広告を作るのと、知らないまま作った場合では、どちらが効果的に配信出来、スタートダッシュを切れるかは明確ですよね。

また、広告はユーザー反応が良ければ良い程評価が上がり上位に出やすくなる為、出稿予定のキーワードで表示される上位5つくらいの広告は絶対に確認しましょう。

4.広告文にキーワードを含めて目立たせる

検索広告は、ユーザーが検索するキーワードに関連付けて広告を配信しますよね?

このキーワードに対して広告文をどう設定するかが、成果を決める大きなカギとなります。

簡単に言うと、リスティング広告の広告文を作成する時には、必ずその広告文の中に出稿しているキーワードを含めるようにしましょう

もしこの設定をしていなかったとしたら、これをするだけで売上が3%~5%変わってくる可能性が十分にあります。

何故なら、広告文にキーワードを含めることにより関心の高いユーザーの目を引きやすくなるからです。

以下の画像をご覧下さい。広告文の中に含まれているキーワードが太文字で表示されているのが分かりますよね。

広告文にキーワードを含めて目立たせる

しかし、単に広告文の中に、何でもかんでもキーワードを詰め込むのではいけません。

より効果を上げる為には、状況に応じて使い分ける必要があります。

大きく分けて広告文には以下の3つのケースがあります。

①タイトルと説明文の両方にキーワードを入れるケース

タイトルと説明文の両方に、自然な形でキーワードを含めることが出来る場合です。これが最も理想的です。

<渋谷 マッサージで検索した場合>

タイトルと説明文の両方にキーワードを入れる

②タイトルのみにキーワードを入れるケース

説明文にキーワードを入れることにより文章がおかしくなり、ユーザーに内容を伝え難くなるのでは全く意味がありません。

その場合、説明文は商品のアピールポイントを伝えることだけを意識することで成果が上がります。

<渋谷 マッサージで検索した場合>

タイトルのみにキーワードを入れる

③キーワードを入れないケース

アクセスを集めたいキーワードを入札しているが、実際にはその地名に店舗がなかったり、その商品やサービスを取り扱っていない場合はキーワードを含める必要はありません。

キーワードを含んでしまうことでクリック率が上がり、逆に無駄なクリックを多くしてしまいます。

<上野 マッサージで検索した場合>

キーワードを入れないケース

基本として、広告文を作成する場合はタイトルや説明文に検索キーワードを含めてください

一応パスにキーワードを設定しておくことも出来ますが、やはり文として一貫性のある形で伝えた方が成果は上がります

実践して頂ければ、パフォーマンスが大きく変わることを実感して頂けると思います。

5.ユーザーが検索しているキーワードを取り入れる

そもそも、設定しているキーワードがユーザーが検索しているキーワードとずれていては、意味がありません。

ユーザーが実際にどんなキーワードで検索を行なっているかを確認し、事実に基づいてアカウントの構築を行う事で、広告の精度が向上します。

Google AdWordsの「キーワードタブ」にある「検索語句」を選択すると、今までユーザーがどんなキーワードで検索を行なったかという実際の語句が表示されます。

その中には、自分が思いつきもしなかったコアワードが含まれていることも少なくありません。

それらのキーワードを改めて自分の広告アカウントに追加し、同時に広告文でも訴求することで広告の配信精度を高められます。

また、この「ユーザー側が検索を行なうキーワード」のことを「検索クエリ」、「クエリ」と呼ぶので覚えておきましょう。

6.他社に負けない勝てる広告文を作成する

どの業界にも競合他社がいて、同じ商品・サービスになると広告文が似てくるので差別化が難しくなります。

だからこそ、違いのある広告文はユーザーの目を引きやすくなります。

あなたの広告文は、他社と比べた時に違いが出せていますか?

他社とは違う勝てる広告文を作ると、クリック率が上がり売上も大きくなります。

その為の一番の秘訣は、ユーザーにとって「どれも同じだな」と感じてしまう広告にしないことです。

要するに、他社に比べてあなたの商品に「どんな強みがあるのか?」ということを主張する必要があります。

他社に負けない勝てる広告文

あなただけの強みをしっかりと押し出すことで、それが参入障壁となり他社が参入してもあなたの会社には勝てない状況を作り出すことが出来ます。

リスティングで大きな成果を出す為には、「広告文で他社に負けない部分を見つけ出して主張する」

これをまずはじっくりと考えてみて下さい。

もし見つけられないのであれば、商品構成を見直してでも作り出す価値があります。

成約を獲得する為に必要な部分を、徹底的に考えていきましょう。

7.文中に数字を入れて具体的に訴求する

広告文は文字だけ並べて説明するよりも、数字を入れると具体性が増しユーザーの反応が高まります

例えば、

文中に数字を入れて具体的に訴求するなど、上の文字だけで伝えるよりも、下の数字を入れてあげた方がユーザーイメージが膨らみやすく、安心や信頼に繋がりやすくなります。

それがクリック率や顧客獲得率にも繋がりますので、数字で説明出来るものは入れていくようにしましょう。

さらに、価格などは予め広告文で訴求する事で「予算が合わなかったからいらない」といった、無駄クリックに繋がってしまうユーザーの誘導を避けることが出来ます

また、6章で「独自性を作る重要性」を説明しましたが、「いやいや…難しいよ」と思われた方にも作りやすくおすすめなのが、上で例に挙げている「価格、日時、実績、歴史」になりますので参考にしてみて下さい。

8.ユーザーを理解した購入してもらうための広告文を考える

ユーザーに購入してもらう為には、ユーザーが「何故そのキーワードで検索をしているのか」という気持ちや背景を理解しなければいけません。

端的に言うと「検索キーワードに対して広告文はその答えを出す」ということです。

もし、ユーザーの気持ちを考えていない広告文にしているのであれば、一工夫するだけでコンバージョンがすぐに良くなります。

広告文がユーザーの疑問や欲求に答えを出すことで「このサイトは私の悩みを解決してくれるだろう」と思わせ、コンバージョンに繋がるのです。

次に、「激安」というキーワードを使った例を紹介します。

「激安」というキーワード自体は、クリック率が高くなりやすい傾向にあります。

理由はもちろんほとんどのサービスに当てはまり、多くの人が気に掛ける価格に言及するキーワードだからです。

しかし、「クリックが多くなる=コンバージョンが多くなる」という訳ではありません

次の広告文をご覧ください。

① <激安を含む広告文>
激安を含む広告文

②<手軽さを訴える広告文>
手軽さを訴える広告文

激安の価格アピールでの広告文では、クリック率が2%を超えていたもののコンバージョン率は1%前後と平凡な成果でした。

そこで今度は、「手軽なケアで効果がある」という内容で出稿したところ、クリックが少なくなっても、コンバージョンが月間で平均7件も多くすることが出来ました

これは、ユーザーが求めていたのは価格であるものの、価格では競合他社と比べあまり変わりがない物だったことに要因があります。

ユーザーは価格を求めているものの、前提条件であり更に求めている+αが欲しかったと考えられます。

そして、その内容が誘導先のページと関連していれば、さらにコンバージョンしやすい広告文となるのです。

要するに、広告文とページ内容は一致させる必要があるという事です。

「1日3分で簡単に出来る」と言いつつ、誘導先ページでは芸能人の体験談をメインにページの殆どを使っていたり、そもそも「1日3分で簡単に出来る」という内容の記載がなければ、ユーザーの期待を裏切ることになり、コンバージョンを逃す事となります。

せっかく広告を配信していても、ユーザーの要求に答えていなかったり、クリックが集まるものの効果がないキーワードであったり、広告文とページ内容が一致していないようだと、配信をするだけの広告になり無駄になってしまいます。

ユーザーの気持ちや背景を理解し、広告文に反映することが成果に繋げるポイントだという事を覚えておいてください。

9.2つ以上の広告文でテストして反応を確認する

ここまでで、広告文に盛り込むべきポイントは理解されたと思います。

ですが、これらは前提としてのポイントであり、実際に効果を出すかは配信してみないと分かりません。

そこで、基本的に広告文は複数種類を出すようにして下さい。

成果の高い広告文を見つける為には、広告文のテストが必須です。

先程の美顔器を改めて例にします。

2つ以上の広告文でテストして反応を確認
などなど広告文に盛り込める内容は複数あります。

先程の例では「お手軽さ」が大きな効果を出しましたよね?

ですが、同じように他の美顔器でも「お手軽さ」を訴求すれば効果は出るでしょうか?

答えはもちろん「NO」です。やってみなければ分からないのです。

経験はあくまでも、傾向や手法、打開策といったノウハウを蓄積するもので、成果を約束出来るものではありません。

その為、価格訴求、お手軽さ訴求、実績訴求など複数を配信し、実際の成果を確かめることが大切です。

私たちはリスティング広告では、大体5種類以上の広告文を作り配信します。
※キーワードに関連させたタイトルで分けると更に複数あります

そこから成果が高い魅力的な広告文を見つけたら、そのキーワードに対する予算を増やしてインプレッション数や掲載位置をさらに高め、成果が悪かったものは分析や調整を重ね、新しい物に入れ替えて成果を伸ばすようしているのです。

ただ広告をテストする際には注意があります。

広告をテストする際の注意

①に関しては、時期によってキーワードの需要が変わる為です。

②については、複数箇所を変更することで、どの部分が原因で変化が出たのかが分かりにくくなる為です。

テストは正しく行わないと効果が薄れてしまうので気を付けてください。

そして、広告文をクリックした後に表示されるリンク先のテストも必ず行ってください。

リンク先が変わることによりコンバージョン数も変わります。

2章でお伝えした「広告文と誘導先ページの一致」が理由です。

ただ、ページを用意するのはコストがかかりますので、難しいようであれば一番簡単に出来るテストは広告文側の訴求内容を変更しテストすることです。

テストをして検証していけば、びっくりするぐらい効果が出るでしょう。

まとめ

今回紹介したことは基本的な事ですが、地道にじっくりと何度も繰り返すことが重要です。

成果が出なくても、成果が出なかったことが「この広告文は効果がない」という成果になるのです。

広告の成果を高め、売り上げを拡大する為にも是非実践してみて下さい。