Facebook広告最大の強みは、ユーザーを細かくターゲティング出来ることです。
年齢や地域はもちろん、「興味・関心」や「ユーザー層」、「行動」など様々なセグメントを設定することが出来ます。
ただ、ターゲットを細かく設定出来過ぎて、どのような設定にするのが良いのか迷ってしまいますよね?
そこで今回は、Facebook広告のターゲティング・セグメント設定にすべきかお話ししていきます。
目次
1.セグメントの種類
Facebook広告では、驚く程セグメントを細かく設定出来るのですが、まずはどういったセグメントが設定出来るのかを簡単に紹介していきます。
基本設定
まずは、基本的な地域・年齢・性別・言語についてお話ししていきます。
地域
市町村単位はもちろん、指定した場所から半径○kmという設定が出来、「今その地域にいる人」「その地域に住んでいる人」「その地域にいた人」など、より細かい設定も行う事が出来ます。
基本的に、地域を指定して広告を配信する場合は、「その地域に住んでいる人」を設定するようにしましょう。
そうすることで、純粋にその地域のユーザーに広告を配信することが出来ます(「今その地域にいる人」はキャンペーン等で用いる事があり、「その地域にいた人」はほぼ使いません)。
年齢
年齢は、13歳~65歳まで、1歳単位で設定することが出来ます。
ただ、それ以下の年齢のユーザーには広告を配信することは出来ず、65歳以上のユーザーはそれ以上細かくターゲティングすることが出来ません。
基本的にどのような広告を配信するにしても、「お金を払うユーザー=大人」に対して広告を配信する事が基本になります。
性別
「男性・女性・両方(すべて)」と、どの性別でも広告を配信することが出来ます。
女性限定のように、性別が限られているものを除いて、最初は男性と女性両方に配信するようにしましょう。
一旦配信を行った後で、性別で広告配信を区切るかどうかを検討するようにすることで、結果的に効率よく広告を配信することが出来ます。
言語
言語を設定することで、国籍のセグメントも行う事が出来ます。
ただ、言語を設定してしまうと、広告を配信できるユーザーが大きく減ってしまう為、よほどの理由がない限り言語設定は行わないようにしましょう。
言語設定をするメリットとしては、日本国内に広告を配信したとしても、日本にいる外国人にも広告が配信されてしまう可能性は極めて高いですが、「日本語」を設定する事でそれを防ぐことが出来ます。
その為、言語欄を記載していないユーザーには広告が配信されなくなってしまいます。
プロフィール欄で言語を「日本語」と設定しているユーザーは少ないので、配信出来るユーザーが大きく減ってしまう形になります。
詳細ターゲット~利用者層~
「利用者層」では、恋愛対象や交際ステータス、学歴、職歴、子どもの年齢、世代、ライフイベントなど、様々なユーザー属性を選択することが出来ます。
※リンク先をクリックすると「行動」で選択出来るセグメント一覧と使い方が確認出来ます
これによって、年齢や性別だけではない、さまざまなライフステージや考え方の中から、対象となるユーザーを選定することが出来ます。
詳細ターゲット~興味・関心~
「興味・関心」では、エンタメやスポーツ、ビジネスやテクノロジー、ファッションなど、様々な興味・関心に対してターゲティングをすることが出来ます。
※リンク先をクリックすると「行動」で選択出来るセグメント一覧と使い方が確認出来ます
Facebook広告で最も使うセグメントが、この興味関心になります。
詳細ターゲット~行動~
「行動」では、ユーザーが使っているデバイスや旅行予定、アプリの利用状況などで、ターゲティングを行う事が出来ます。
※リンク先をクリックすると「行動」で選択出来るセグメント一覧と使い方が確認出来ます
ただ、対象となるユーザーが少な過ぎるケースが多いので、滅多に利用する事はありません。
2.よく使用するセグメント一覧
簡単にセグメントの概要についてご紹介しましたが、ここからは私たちが良く使用するセグメントを紹介していきます。
【利用者層】
学歴
- 学生
- 大学の在学期間
⇒学生向けの商材で利用します。
ライフイベント
- Anniversary
- 近日中に誕生日を迎える
- 新婚
- 特定の人の友達
⇒物販やウエディング系の商材で利用します。
子供がいる人
- 父親/母親
⇒子供の年齢が選べる為、乳幼児から中・高生まで、子供向けの商材で利用します。
交際
- 交際ステータス
⇒カップルや恋愛の商材で利用します。
仕事
- 役職
- 業界
⇒BtoB商材やセミナー系の商材で利用します。
【興味・関心】
スポーツ・アウトドア
- アウトドア活動
- スポーツ
⇒スポーツ・アウトドア系の商材で利用します。
ビジネス・業界
- ビジネス
- 中小ビジネス
- マネージメント
- マーケティング
- 起業
⇒BtoB商材やセミナー系の商材で利用します。
フィットネス・ウェルネス
- フィットネス
- ダイエット
⇒ダイエットや美容、健康系の商材で利用します。
家族と交際関係
- ウェディング
- 結婚
- 子育て
⇒結婚や子育て関連の商材で利用します。
買い物・ファッション
- 美容
⇒美容や健康系の商材で利用します。
趣味・アクティビティ
- ペット
- 旅行
⇒ペットや旅行関連の商材で利用します。
【行動】
デジタルアクティビティ
- Facebookページの管理者
- イベントの作成者
- 中小企業のオーナー
⇒BtoB商材で利用します。
旅行
- 旅行アプリを使用
- よく旅行する人
- 頻繁に海外旅行をする人
⇒旅行系の商材で利用します。
【+α】
- 各専門ジャンルのセグメント
⇒不動産系なら不動産、教育系なら教育と言った形で、商材が属するであろうジャンルのキーワードで検索し、ヒットしたものをよく利用します。
3.セグメント設定の基本
Facebook広告は、セグメントものすごく細かく設定出来る分、一体どのくらいセグメントを切れば良いのか悩んでしまう事も少なくないと思います。
そこで、まずはセグメント設定の基本についてお話ししていきます。
設定1.基本設定は全て確認する
「地域・年齢・性別・言語」は、細かく設定する必要はありませんが、最低限の設定は出来ているか確認しましょう。
サービス対象外の地域や、購入しないであろう年齢・性別、言語に関しては、必ず配信しないように設定します。
それ以外に関しては、配信後のデータを見ながら調節していく事が最も確実で効果的です。
設定2.詳細ターゲットを設定する
基本設定の後は、詳細ターゲット(利用者や興味・関心、行動)を設定します。
あまり細かく設定する必要はないのですが、詳細ターゲットはある程度ジャンルを分けて設定するようにします。
例えば、大学や専門学校の資料ダウンロードを目的としたとき、学生向けと親権者向けでターゲットは分けるようにしましょう。
そうする事で、どちらに広告を配信した方が成果が良いかが、分かりやすくなります。
詳細ターゲットを設定した後の潜在リーチ数は、5~10万人くらいがベストになります。
地域や年齢等の制限が厳しいと、なかなかリーチ数は増えないので、その場合は1万人以上は確保するイメージで大丈夫です。
4.効果が出るターゲティング手法
ここからは、具体的なターゲティング手法を紹介していきます。
セグメント設定の基本は守りつつ、適切なターゲティングを行っていきましょう。
ターゲティングの考え方
Facebook広告では、セグメントが数多くある分、ほとんど同じようなターゲティングを行ってしまう事がよくあります。
しかし、同じアカウントで同じような層に広告を配信してしまうと、自社の広告同士で競合してしまう為、クリック単価や配信量が悪化してしまいます。
似たようなターゲティングは行わず、様々な角度からターゲティングは行うようにしましょう。
効果が出るターゲティング手法
Facebook広告で成果を出す為には、2つ~3つのターゲティングを同時に行うようにしましょう。
そうする事で、成果の出るターゲットを早く発見出来るだけでなく、成果の出るターゲットを複数発見出来る可能性がある為、長期間成果を出し続けやすくなります。
仮に全てのターゲットで成果が出ない場合は、また新たなターゲットを設定していきましょう。
※この場合、ターゲットのせいではない可能性もあるため、広告文やバナー、LPといったその他の部分も確認するようにしてください
ターゲティング切り替えの判断基準
広告文やバナー、LP等に問題がないのに成果が出ないのは、ターゲティングが悪い可能性が高いので、ターゲットを切り替えていきましょう。
ターゲットを切り替える判断は、下記の3つが目安となります。
- 目標CPAの3倍の予算を使った場合
- 想定CPCの2倍を超えている場合
- クリック率が0.5%前後の場合
ターゲットを切り替えても成果が出ない場合は、そもそもの目標や想定が現実離れしている可能性もあるので、プロに相談することをおすすめします。
5.ターゲット設定の注意点と応用
ターゲット設定には、ANDのものとORのものがあるので注意するようにしましょう。
ANDの場合
基本設定(地域・年齢・性別・言語)とその他のセグメント(詳細ターゲット)の組み合わせはANDになります。
例えば、
- 基本設定:東京都、20~30歳、男性
- 詳細ターゲット:フィットネス
このように設定した場合、「東京に住んでいてフィットネスに興味のある20歳~30歳の男性」に広告を配信出来ます。
ORの場合
その他のセグメント(詳細ターゲット)内の組み合わせは全てORになります。
例えば、
- 基本設定:東京都、20~30歳、男性
- 詳細ターゲット:フィットネス、美容、ダイエット、健康
このように設定した場合、
- 東京に住んでいてフィットネスに興味のある20歳~30歳の男性
- 東京に住んでいて美容に興味のある20歳~30歳の男性
- 東京に住んでいてダイエットに興味のある20歳~30歳の男性
- 東京に住んでいて健康に興味のある20歳~30歳の男性
この中のどれかに当てはまるユーザーに広告が配信されます。
ですので、「東京に住んでいてフィットネスと美容とダイエットと健康に興味のある20歳~30歳の男性」に広告が配信されるわけではないので、注意するようにしてください。
詳細ターゲットの応用
その他のセグメント(詳細ターゲット)も基本設定と同様にANDで設定する事や、一部のセグメントを除外する事が出来ます。
うまく利用出来れば、セグメントの幅をより広げることが出来ます。
詳細ターゲットの下に「除外」という文字があり、詳細ターゲットを1つ設定すると「オーディエンスを絞り込み」という文字が出てきます。
「除外」を設定する事で、一部のセグメントを除外出来ますし、「オーディエンスを絞り込み」を設定する事で、ANDの設定が出来ます。
もちろん、両方を組み合わせて使う事も可能です。
今回の設定では、「FacebookとTwitterに興味のあるユーザー」から「Instagramに興味のあるユーザー」を除外しています。
6.まとめ
Facebook広告のセグメントは、かなり細かく設定することが出来ますが、実際に広告を運用する際には、そこまで細かく設定する必要はありません。
イメージとしては、最低限押さえておきたいユーザー像を設定するという感じです。
設定できるセグメントは、基本設定というデモグラ部分と詳細ターゲットというセグメント部分の掛け合わせになります。
基本設定と詳細ターゲットはAND(両方にマッチするユーザー)ですが、詳細ターゲットの中身は基本的にOR(いずれかに該当するユーザー)ですので、注意するようにしましょう。