初心者でも分かるリスティング広告のチューニング方法

リスティング広告,チューニング

この記事をご覧になられている方の多くは、リスティング広告で結果が出ず、どのようにチューニングや改善施策を施すか悩まれている方だと思います。

リスティング広告のチューニングは確かにやり方で結果が大きく変わるので、出来れば良い方向へ傾くように施策を打ちたいですよね。

ただ、施策方法や、何を重点的に注視し施策をすればよいのか分からない方も多いと思います。

そこで今回は、初心者の方でも分かるように「運用者」と呼ばれる方は、普段どのような視点でチューニングを施しているかを簡単に説明したいと思います。

1.入札単価を調整する

リスティング広告は、GoogleもYahoo!も同じく入札制を採用しております。

基本的な考え方として入札金額の高い広告を上位表示し、入札単価の低い広告を下位表示します。

もちろん、それだけの要素ではないのですが基本的には入札で順位付けされています。

入札単価を調整する

上記のようにキーワード検索時に出てくる広告枠ですが、この広告枠はキーワードや出稿企業数に応じて掲載数が変動するので、必ず4枠は上部に表示されるという訳ではありません。

特に最近は、スマートフォンでの検索が圧倒的に伸び、今ではスマートフォンからのコンバージョンが圧倒的に多いことも多々あるので、スマートフォンの掲載位置も随時確認する必要があります。

スマートフォンはPCと違い、1ページ目に掲載される枠数も少ない為、競合率が高い傾向にあります。

スマートフォンへの入札を強化する場合は、はたしてそのキーワードや取り扱いサービスや商材がスマートフォンからでも購入・問い合わせしやすいもの、もしくは購入しやすい金額設定なのかをしっかり分析してから行うことをお勧めします。

では、今運用しているけど思ったより表示がされないといったお悩みを抱えている方は、現状入札している金額が他社と比べ妥当ラインなのを知る必要があります。

その時に使えるツールが、Googleキーワードプランナーなどです。

Googleキーワードプランナー

上記図の右端に記載がある金額が推奨入札額です。

上記はあくまで参考値の為、これ以上入札すれば絶対に上位に表示される訳ではありませんが、感覚値で入札を繰り返すよりも、上記などを参考に自社の入札額と照らし合わせをし、キーワード毎に入札単価を変えていけば、徐々に掲載順位が上がることが多いです。

但し、全てのキーワードの入札を変えようとすると労力がかかる為、まずはコンバージョンの取れているキーワードの掲載順位を確認し、掲載順位がまだ上げられるキーワードから対策すれば良いのではないでしょうか。

2.クリックキーワードを把握し除外キーワードを設定する

次に重要となるのが除外設定です。

まずは、これまでクリックされたキーワードを確認してみましょう!

基本的には自身で登録したキーワードなので「そんなにズレていない」と思っている方も多いとは思いますが、配信方法にあるマッチタイプで部分一致配信しているキーワードでは、自身が想定している以上に拡張される為、思わぬキーワードからのアクセスが入ることが見受けられます。

実際にエンドユーザーが入力したキーワードを確認するには、クエリを確認してみましょう。

GoogleAdwordsでは「検索語句」と表記されているものが、実際に検索窓に打ち込まれた語句になります。

そこで実際の語句を見てみると、自身が想定していないキーワードからの流入があると思います。

そういったキーワードを除外していくことで無駄配信を極力抑えることが出来ます。

上記除外キーワード

上記除外キーワードというボタンを押し、そこから除外設定をすることが可能ですので、これまで除外設定をしていない場合、意外に無駄配信が多いことに気づくと思うので是非実施してみて下さい。

3.ABテストの重要性

最後にABテストついてですが、広告文やバナーは常に変えるものではなく、一定期間をかけてテストしていくことをおすすめします。

例えば、広告文にはタイトルインという手法で検索された語句を広告文中に含む施策がありますが、ユーザーも自身が入力した語句が広告文に含まれることで、関連性の高い広告と認識しクリック率が上がりやすい傾向にあります。

ただ、クリック率を高めることだけに集中し過ぎて肝心のコンバージョンが取れないのであれば、無理にタイトルインをさせる必要はありません。

リスティング広告に於いては、広告文に限らず常に様々なABテストを行っていく必要がありますが、特に広告文は結果が見えやすいので是非試してみて下さい。

例えばコンプレックス商材を取り扱っている企業様であれば、ポジティブ系広告文とネガティブ系広告文でテストをしてみると面白いかと思います。

ただし、ABテストをして「こっちの広告文の方がいいね!」で終わるのではあまり意味を成しません。もちろんクリック率が上がることは重要なことですが、ABテストの真意は別にあります。

そのABテストを行ったことで「新しい発見」「新しい仮設」が必要です。

ABテストを行うに於いて一番重要なことは、「仮説」を事前に立てることにあります。手あたり次第に何でもかんでもテストをしても効率が悪いだけです。

その為、この施策にはどういう意図を持たせるのか、何を発見・把握したいのかを理解した上でテストを行う必要があります。

例えば、何かのテストをして「直帰率が3%改善した」と言われても、それが果たして本当に良い結果なのかは分かりません。

広告文にサイトトップで使われている文言を入れることで「直帰率が3%改善した」のであれば、広告文を見てサイトに来て少し興味を持って、サイト回遊を始めた可能性があります。

それであれば、次は広告文にサイト内に含まれる文言で一番反応の高い文言を入れてABCテストをしてみる、その仮説として、恐らく○○という文言がサイト内に多いので直帰率の改善は○○が良いのではないか等、このような仮説を立てて、その結果、次はどういう施策を打つべきなのかまで想定して行っていかなければ結局何が良いのか分からない、その時々で結果が違うから分からない、という状態に陥ってしまいます。

それでは時間だけかかってしまうので、予めABテストの結果を想定して行うように心がけて下さい。

但し、複数のテストを行わず、リスティング広告をまだ始めたばかりの方は、広告文のABテストから始めてみると良いと思います。

4.まとめ

上記1~3でお伝えさせて頂いたチューニングを行うだけでリスティング広告の結果は大きく変わります。

もちろんまだまだ奥は深く、リスティング広告のチューニングに答えやゴールは無いのですが、闇雲に色々と試すのではなく必要なキーワードだけ入札単価を調整し、必要ないと思われるキーワードだけ除外し無駄を省き、仮説を立ててABテストを行うことで徐々に良いものにしていけば結果はついてくるのがリスティング広告です。

もちろん毎日見てアレコレ変えていくのも手ではありますが、最初のうちは1週間単位で様子や変化を見ながら感覚を掴んでいけば良いのではないでしょうか。