コピーコンテンツとは? ペナルティ判定のガイドラインから対処法まで、初心者にわかりやすく解説

あなたが文章を書いているなら、「コピーコンテンツ」という言葉を聞いて心配になったことはないでしょうか。

今やだれでも気軽に情報発信できる時代になり、ブログ記事を書く人も増えてきました。しかしその一方で、コピーコンテンツが大きな問題になっています。

たとえば、大学では学生の提出した論文がコピペでないかをチェックするのが当たり前になっています。

もしかしたらあなたも、他のサイトをヒントにしてブログなどの記事を書いたことがあるかもしれません。

しかしコピーコンテンツに対する知識がないまま、コンテンツ制作をしていると、大きなトラブルに巻き込まれる可能性があります。

Googleからペナルティを受け、今までコツコツ築き上げてきた資産であるブログの順位が突然下がってしまったり、最悪の場合は、他サイトから著作権侵害で訴えられたりすることも。

この記事では、そうしたトラブルを未然に防ぎ、巻き込まれないために、コピーコンテンツの基礎知識からGoogleの判断基準、対処法まで解説していきます。

コピーコンテンツとは、既存コンテンツと似たコンテンツのこと

コピーコンテンツとは他のサイトからコピペしただけ、あるいはコピペして少しだけいじっただけのようなコンテンツのことです。

他サイトからの無断複製はもちろんですが、自分のサイトを自分でコピペして、違うサイトに投稿した場合などもコピーコンテンツに含まれます。

「えっ?自分の書いた文章でもダメなの?」

こう思われたかもしれませんが、著作権法上は問題なくてもコピーコンテンツと見なされます。Googleの公式ヘルプページには以下のように書かれてあります。

一般に、重複するコンテンツとは、ドメイン内または複数ドメインにまたがって存在する、他のコンテンツと完全に同じであるか非常によく似たコンテンツのブロックを指します。
引用元:重複するコンテンツ – Search Console ヘルプ

つまり、自サイト他サイト関係なく、コンテンツが重複している場合はコピーコンテンツとしてみなされます。

あなたがフリーランスのWebライターである場合は、こうした勘違いがきっかけで、クライアントからの信用を失いかねないので十分理解しておきましょう。

無断複製など低品質なコピーコンテンツは、ペナルティを受ける

もし、コピペして少しだけいじったようなコンテンツを投稿した場合は、以下のようなペナルティを受けます。

  • 検索結果に表示されなくなる
  • 検索順位が大幅に下がる

Googleに悪質なコピーコンテンツと判断された場合は、ペナルティとして検索結果に表示されなくなります。

その場合は、Googleからガイドライン違反の通知が届くので、コピーコンテンツを修正・削除したのち、ペナルティ解除の手続きを行う必要があります。

対応が不十分だと申請が却下されたり、解除までに数ヶ月かかったりすることもあります。

また「検索結果に表示されなくなる」とまではいかなくても、検索順位が大幅に下がってしまうケースもあります。この場合も、Googleにコピーコンテンツと判断されている可能性があります。

このとき、Googleからガイドライン違反の通知が届かないこともあるので注意が必要です。検索順位が大幅に下がったときは、投稿したコンテンツが、自サイトや他サイトと重複している部分がないか調べてみましょう。

この場合は、重複した部分を修正すれば、検索順位が元に戻ることがあります。

コピーコンテンツに対するGoogleのガイドラインは?

さきほどお伝えしたように、無断複製した低品質なコピーコンテンツはペナルティの対象となります。

では、Googleの従業員はコピーコンテンツに対してどのような考えを持っているのでしょうか。

そこで次にご紹介するのは、Googleのスパム対策チームのコピーコンテンツに対する見解や、公式のペルプページのガイドラインです。

Googleのスパム対策チームの発言

Googleのスパム対策チームの責任者だったマット・カッツ氏は、You Tube上での公開質問で、コピーコンテンツに関して以下のような発言をしています。

It’s important to realize that if you look at content on the web, something like 25% or 30%of all the web’s content is duplicate content.
(ウェブ上のコンテンツを見てみると、全体の25%から30%は重複したコンテンツだということを認識することが重要だ)
※You Tube動画より引用

マット・カッツ氏の発言は「Web上には多くの情報があるため、引用を含め、重複するページはどうしても発生してしまう」と現実的な判断をしていることがわかります。

Googleの公式ヘルプページ

またGoogleの公式ヘルプページを見ると、コピーコンテンツについて下記のようなガイドラインがあります。

無断複製されたコンテンツの例としては、次のようなものが挙げられます。

  • 他のサイトのコンテンツをコピーし、独自のコンテンツや付加価値を加えることなく転載しているサイト
  • 他のサイトのコンテンツをコピーし、(語句を類義語に置き換えたり自動化された手法を用したりして)若干の修正を加えた上で転載しているサイト
  • なんらかの独自の体系付けやユーザーへの利便性を提供することなく他のサイトからのコンテンツ フィードをそのまま掲載しているサイト
  • ユーザーに実質的な付加価値を提供することなく、他のサイトの動画、画像、その他のメディアなどのコンテンツを埋め込んだだけのサイト

引用:無断複製されたコンテンツ– Search Console ヘルプ

つまり、まとめると以下のようになります。

  • オリジナルの要素が大事である
  • コピーしただけのサイトは、まったく意味がない
  • ユーザーの利便性を考えたサイトにしよう

このことからも、「100%オリジナルは難しいとしても、ユーザーの価値になるような良いコンテンツを作ってもらえば、検索エンジンは評価する」ということがわかります。

コピーコンテンツの規制がGoogleにとってメリットとなる理由

では、ここで少し視点をかえて、コピーコンテンツを規制することによるGoogleのメリットを考えてみましょう。

たとえば、あなたが何か調べ物をするとき、欲しくもない情報ばかり提供しているサイトが上から下までズラリと並んでいたらどう思いますか?

「Googleの検索エンジンは使いにくい」と感じるのではないでしょうか。

また、Googleが著作権を軽視してコピーコンテンツを放置していたとしたら?

おそらく、コンテンツ制作者は質の高いコンテンツをわざわざ時間をかけてまで作らないでしょうし、そうなればGoogleは粗悪なコンテンツで埋め尽くされます。そして、検索ユーザーも良質なコンテンツ制作者もGoogleから離れていくことでしょう。

そこでGoogleがコピーコンテンツを規制することで、「Google」「検索ユーザー」「コンテンツ制作者」の利害のバランスを取ることができます。

Googleにとっては「検索ユーザーからの信頼度や満足度が上がる」 →「 新たな検索ユーザーが増える」という好循環のサイクルが生まれるというメリットがあります。

つまり、ユーザーの検索ニーズに合ったオリジナルのコンテンツが、Googleから評価されるのは、このような背景があるためです。

似たような表現、言い回しはグレーゾーン

さて、この辺である疑問が湧いてきます。

「オリジナルが大事なのはわかったけど、似たような表現や、言い回しはどうなのか」という疑問です。

オリジナリティを出したいものの、ブログなど記事を書いていると、どうしても表現が似かよってしまうことがありますよね。自分の言いたいことが、すでに他サイトで言われてしまっているようなケースです。

結論からいいますと「コピー率が◯%ならダメ」というようなGoogleの公式基準はありません。

さきほど、Googleはオリジナリティを重視しているとお伝えしましたが、Web上には膨大なサイトがあるため、どうしても既出のケースというのがあります。この辺は、Googleも重々承知しているように思われます。

ある調べたい内容があったとして、Googleで検索してみてください。そこで上位に表示されている記事を読み比べてみると、内容がやや重複していることがあります。

つまり、オリジナリティを目指す過程で、ちょっとした言い回しが少し重複する程度では、そこまで神経質にならなくてもいいでしょう。

他サイトを引用するときは、きちんとルールを守ろう

ブログを書いていると、他サイトの情報がどうしても必要になることがあります。何か重要な主張をして、その根拠となるデータがほしいときです。

そんなときは、コピペではなく引用を活用しましょう。きちんと引用ルールを守ったうえで、他サイトから引用すれば問題ありません。

ただし、出典元を明記しないなど、引用ルールを守らないと、Googleからのペナルティの対象にもなる上、著作権侵害になるので注意しましょう。

コピーテンツを作らないための6つの方法

「他サイトを複製するつもりはないけど、無意識に他サイトとよく似たコンテンツにならないように注意したい」。

ここでは、そんな方のためにコピーコンテンツを作らないための方法を6つほど紹介します。

コピペチェックツールを使う

コピペチェックツールを使えば、あなたのコンテンツが、どれくらい他サイトと重複しているか確認することができますよ。

では、無料でもしっかり使えるおすすめのツールを1つご紹介します。
それが「CopyContentDetector」です。

使い方は「チェックしたい文章をコピペして、1〜2分待つだけ」です。無料版でも使用制限がなく25〜4000文字までチェックすることができます。4000字を超えても、複数に分けてチェックすれば問題ありません。

特にフリーランスのライターを目指している方は、自分の納品した記事がコピペと疑われないためにも、コピペチェックツールは必須と言えるでしょう。

気になる箇所を、コピペしてGoogleで検索してみる

調べたい文字数が32語以内であれば、もっとも手っ取り早いのがGoogleで検索する方法です。

重複が気になる箇所をコピペしてGoogleで検索するだけでOKです。検索結果を見て自分の文章表現とそっくりなものが見つかった場合は、表現を変えてみましょう。

表現を変えるには、類語を使うのも1つの方法です。「〇〇+類語」と検索すれば、ネットで類語を調べることができますよ。

新たな視点をくわえてみる

Webの情報量は膨大なため、すでに自分の書きたかった内容が、しかも自分の思うような形で世に出回っていることがあります。

こうした場合は、「ユーザーに、新たな価値を提供するにはどうしたらいいか?」を考え直してみましょう。

そこで役に立つのが、以下のような視点です。

  • 自身の体験談を盛り込めないか?
  • ネット記事以外の情報(書籍など)はないか?

特に、自身の体験談はコピーコンテンツになりようがないので、ぜひ検討してみてください。また似たようなテーマを扱っている書籍を色々読んでみると、新たな視点を得ることに役立ちます。

この辺は、「ライター = 知的労働者」としての腕の見せどころなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

以前の記事と似た内容になっていないか確認する

ブログを書くときは、投稿した記事が増えるほど、以前の記事と内容が同じになりやすいので事前によく確認しましょう。なぜなら、先述したとおり、自分の記事であっても内容が同じ場合は、Googleにコピーコンテンツと認識されてしまうからです。

また、ブログを何度も書いているとアイデアがなくなり、つい「タイトルだけ違うけど中身は以前の記事とほぼ同じ」コンテンツを作ってしまいそうになりがちです。

極端な例ですが「500mlペットボトルの蓋を開ける方法」と「1Lのペットボトルの蓋を開ける方法」みたいなブログ記事です。

ペットボトルの蓋の開け方なんてどれも同じで、サイズ以外は特筆すべき点はまったくありませんよね。このように中身がほぼ同じ記事はコピーコンテンツと認識されるので、1つの記事にまとめましょう。

検索ユーザーにとっても、いちいち別の記事に飛んで読む手間がなくなります。また、Googleの検索エンジンは利便性の高い記事を評価します。

どうしても別記事で投稿したい場合は、体験談などの付加価値を加えたり、視点を変えたりするなどしてコピーコンテンツとならないよう注意しましょう。

ライティングの技術を上げる

自分の文章表現がどうしても他サイトと似てしまったり、他の人の表現を借りてこなければブログの記事を作れなかったりするのであれば、ライティングの技術に問題があるのかもしれません。

そんなとき、おすすめの方法が以下の2つです。

  • ライティングの講座で基礎から学ぶ
  • 読書をして、語彙や表現の幅を増やす

講師から指導を受けることで、実力を高めていくことができます。だだしライティングのスキルがいきなりアップするわけではないので、地道な努力を積み重ねていきましょう。

また読書に関しては、語彙や表現のバリエーションを増やすことにも役立ちます。忙しい人は電子書籍の読み上げ機能を使えば、隙間時間などを有効利用して読書をすることができますよ。

コンテンツの付加価値・ユーザーの利便性を常に頭に入れておく

6番目に紹介するのは方法というよりはマインドセット、つまり心構えの話になります。

一番のコピーコンテンツ対策は、コンテンツ制作者としてのモラルを持ち続け、検索ユーザーの付加価値や利便性を常に頭に入れておくことです。

こうすることで、そもそもコピーコンテンツを制作しにくいマインドになってくるからです。

「この記事は、他ページと似ていて内容が薄い」「ページが分散するより1つにまとめたほうがいいな」とか見えてくるようになります。

コンテンツを制作するようになると、「付加価値とか利便性とか考えるのはちょっと面倒くさいなぁ…」とおろそかになりがちです。定期的にマインドセットを見直してみてくださいね。

すべてのコピーコンテンツがNGではない

いままでコピーコンテンツのペナルティ等ついて解説してきましたが、すべてのコピーコンテンツがNGでペナルティを受けるわけではありません。

やむなくコピーコンテンツが発生してしまうようなケースもあるからです。たとえば、販売ページなどで、同じ商品のサイズ違いなどの商品をのせる時に、内容が重複してしまうことがあります。

このようなケースでは、ページをまとめたり、適切な処置をしたりすれば特に問題ありません。

コピーコンテンツのトラブル対応方法

コピーコンテンツのドラブルと対応方法を以下にまとめてみました。

■Googleからコピーコンテンツに関する通知がきた場合 

→通知の内容を読んで、きちんと修正し、再審査リクエストを送りましょう。
 
■順位が突然急激に下がった場合

→Googleにコピーコンテンツと認識されている可能性があります。重複しているコンンツがないか、他サイトに盗用されていないか確認してみましょう。重複している場合は削除か修正をすればOKです。
  
■コンテンツが無断複製された場合

→とりあえず証拠をおさえておきましょう。その上で盗用されている旨を伝え、対応してくれないようであれば、DMCA申請と呼ばれる申請をおこない、盗用サイトを検索結果に表示させないようにしましょう。

必要なのはモラルと正しい知識

  1. 今や、だれでも気軽に情報発信できる時代になったからこそ、コピーコンテンツに対する知識が必須といえます。

知らないままコンテンツ制作をしていると、ペナルティで検索順位に表示されなくなったり、著作権侵害などのトラブルに巻き込まれたりする可能性があるからです。

あなたがフリーランスのWebライターである場合は、クライアントからの信用を失い、取り返しのつかないことになりかねません。

また無断複製してしまった場合は相手方の怒りを買い、コンテンツを削除しただけでは済まされないこともあります。

コピーコンテンツと判定されないための方法は以下の6つです。

  1. コピペチェックツールを使う
  2. 気になる箇所を、コピペしてGoogleで検索してみる
  3. 新たな視点をくわえてみる
  4. 似たようなブログの投稿は、下書きに保存して確認する
  5. コンテンツの付加価値、ユーザーへの利便性を常に頭に入れる
  6. ライティングのスキルが原因の場合は、ライティング講座を検討する

ブログの記事を作成する上で、他サイトの記事を参考にすることはあるかもしれませんが、
必要なのは、モラルと正しい知識です。

そして、あなたがコンテンツ制作者として検索ユーザーに、より有益なオリジナル性のあるコンテンツを提供する姿勢を持ち続けることが何より重要です。

そうすれば、Googleのアップデートなどに振り回されることなく、自信を持ってコンテンツの制作ができるようになるでしょう。