Googleが2019年中に渋谷に移転するということで、完成した社内の一部が関係者に公開されSNSで話題になりました。
いわく、1台300万円はするエスプレッソマシーンがあるおしゃれなカフェやサンドイッチ屋さんがあり、ラーメンスタンドや寿司バーもオープン予定とのこと・・・しかも朝・昼・晩と料理が提供されているそうで、うらやましいことこの上ないですね!
このようにWeb系企業の中のなかには、ユニークな福利厚生がある企業がたくさんあります。福利厚生は転職の際に、給与などの条件とともに気になるポイントですよね。
この記事では、そんなユニークな福利厚生がある日本と海外の企業をまとめました。
法的に義務付けられていない福利厚生には、その企業の考え方が反映されているとも言えます。ぜひ転職などで、企業情報を見る時の参考にしてくださいね。
目次
日本企業のユニークな福利厚生5選
もう動けない!かわいい保護猫たちと働ける職場
不動産会社向けの情報管理システムを開発しているファーレイ株式会社は、「猫と働けるIT企業」として知られています。
猫を飼っている社員には月5,000円の猫手当が支給され、猫との同伴出勤も認められているなど、一時も飼い猫と離れたくない人にはたまらない会社です。
システム開発の現場に猫がいて、電源やコードにいたずらして大変なことにならないの?大丈夫?と思いましたが、Twitterやブログを見てみるとコピー機の枚数にいたずらしたり、膝の上からどいてくれず立ち上がれないなどの平和なトラブルしか発生していないようです。それを許してくれる社内の雰囲気も穏やかそうですね。
またこれらの猫たちはペットショップではなく、保護猫だそうです。捨て猫などの不幸な猫を保護し、社員が育てる取り組みを行っているということで、人や動物に優しい会社だと感じます。
世界を広げろ!海外旅行を補助するゴーグローバル制度
Chatwork株式会社には、社員の海外旅行にかかる費用を14,000円補助してくれる「ゴーグローバル制度」があります。
海外旅行に行くと、普段の自分の常識が通用しなかったり日本では経験しないような状況に陥ったりします。新たな出会いもあるでしょうし、行先によっては日本では得られない情報に触れることもできます。
こうして社員の知見が広がることで、確かに業務にも良い影響が与えられそうです。それに制度があると、海外旅行にも行きやすいですよね。
さらにChatwork株式会社にはiPhone,やApple Watchなどの最新ガジェットの購入に際して、半額を支援してくれる制度もあり、会社からの「社員には常に新しい情報や技術・デザインに触れていて欲しい」という考えを感じます。
話したことない人と飲みに行こう!「Know me!」制度
名刺管理システムで知られるSansan株式会社には、過去に一緒に飲んだことがない他部署のメンバーと3人で飲み会をすると、3,000円が支給される「Know me!」(ノーミー)制度があります。
他部署のメンバーとも情報を交換することで、親睦を深められるだけでなく連携もスムーズになるでしょうし、新しいアイデアも生まれるかもしれません。
業務効率化、生産性向上につながるとして、月2回まで利用可能だそうです。
支給金額は決して大きくないのですが、「今度、Know Me行きませんか?」という感じで誘うきっかけとして役立っているそうです。
眠い時はいったん寝よう!起きてから頑張れるお昼寝制度
Webマーケティング会社の株式会社リスティングプラスには、社員誰でも利用できる「午後の15分間お昼寝制度」があります。
お昼ご飯を食べると眠たくなってしまうことがありますよね。そんな時、普通の企業であれば眠い目をこすって仕事をするところですが、リスティングプラスの場合「眠気を我慢して仕事をしても効率が落ちるだけ」ということで、いったん15分寝て、起きてから再度仕事に集中しようことが推奨されているのです。
申請などは必要ないのでよく利用されていて、社員は快適に眠るためのマイ枕やマイクッションをデスクに準備するな各人にこだわりがあるようです。
「頑張っているふり」に価値を感じるのではなく、あくまで効率的に成果を出すことが重要という会社の考えが反映された制度だと言えるでしょう。
月に1回、評価に関係なく決まるサイコロ給制度
面白法人カヤックとして知られ、コンテンツ制作業などを行う株式会社カヤックには「サイコロ給」という制度があります。
といっても給与の全額をサイコロで決める訳ではなく、給与額は決まっている上でプラスアルファの分を毎月サイコロで決めているというのです。
サイコロを振るのは給料日前。全社員がサイコロを振り、「基本給×(サイコロの出目)%」がその月の給与額にプラスされる仕組みで損をすることはないので安心です。
「完璧に公平な評価制度を作るのは難しい」ということがこの制度を作った理由だそうですが、確かにコンテンツ制作などのユニークな発想が必要な業務では、ひたすら数字や評価を追うような方法では良いアイデアも出なさそうです。
損得のない遊び心や、一見意味がなさそうなことから発想が生まれることもあるのではないでしょうか。
確率的には同じはずですが、すごくサイコロに強い人・弱い人が出てきそうですね。
そんなことも含め、会社からの評価に必要以上に神経質にならずにすむ面白い制度だと思います。
グローバル企業のすごい福利厚生3選
日本の福利厚生を紹介してきましたが、海外にはもっとすごい福利厚生制度を持っている企業があります。
グローバル企業のすごい福利厚生制度を3つ紹介しましょう。
勤続5年ごとに4週間の有休!初めての国に旅行するなら旅行代まで補助してくれる
アメリカのソフトウェア会社エピックでは、社員が5年ごとに4週間の有給休暇を取得することができます。
これだけでもすごいと思いますが、さらにすごいことに休暇の間にまだ行ったことのない国に行く場合には、その旅行で発生する飛行機代や宿泊代を、社員と同伴者の分まで補助してくれるというのです。
これまでにこの制度を使って3,000回以上の旅行が行われ、社員が訪ねた国は100以上にもなるそうです。その記録は会社のサイト上にありますが、社員のみなさんがさまざまな新しい体験を楽しんでいることが伝わりますね。日本に来てくれた人もいるようです。
この制度を紹介するコンテンツのタイトルは「See the world.」やはり社員にリフレッシュしてもらうとともに、広い世界や新しい刺激に触れてほしいという願いを込めた制度なのでしょうね。
日本が猫ならこっちは犬!Amazon本社なら7,000頭の犬と働ける
日本には保護猫と働ける会社があると言いましたが、シアトルにあるAmazonの本社では最大で7,000頭の犬と一緒に働けます。
Amazon本社は犬を同伴しての出勤が認められていて、ドッグパークまで整備されているそうです。他にもうんち袋ステーション、犬用の救護エリア、犬が遊びやすい噴水などがあります。
猫の場合も同じですが、ペットがいることで従業員のストレスは軽減されますし、士気を高める効果があることもわかっています。
また社員同士が犬を通じて交流を深ることで、新たなつながりが生まれ業務にも良い影響が与えられていると言います。
調べてみたところAmazonのYouTubeチャンネルには、Amazon本社の犬を紹介する動画がいくつか上がっていました。
犬のための設備が整っていて犬がうらやましくなるくらいです!本当に会社ぐるみで犬が好きなんですね。
今は一生懸命働きたい女性に・・・Facebookの卵子凍結支援制度
Facebookは出産や養育に関する福利厚生が手厚い企業として知られています。
子供が生まれた際には4,000ドルの「新生児手当」があり、男女ともに4ヶ月にわたる有給での出産・育児休暇が取得できます。
またアメリカというお国柄もあり、代理出産や精子提供、養子縁組についても支援制度があります。
ただ2014年、その福利厚生制度に女性社員と社員の結婚相手を対象とした最大2万ドルの「卵子凍結支援」が追加されたときは、やはり賛否両論があったそうです。
今はキャリアを築くために働きたい女性からすれば若いころの卵子を保存しておけるのは大きなメリットに思いますが、そもそも出産が女性のキャリアに影響すること、好きな時に産めない状況を変えるべきだという考え方もあったからです。
しかしFacebookの導入以降、女性社員を増やしたいという企業の狙いもあり、AppleやGoogleなど巨大Web系企業を中心にこの制度は多く取り入れられ、実際に女性社員の比率が増えているそうです。
ユニークな福利厚生も目的あればこそ
日本と世界のユニークな福利厚生を見てきました。
福利厚生は会社によって大きく違うので、他の会社と比較してうらやましくなったり、転職の際に悩むポイントになりますよね。
しかし、福利厚生は単に社員のニーズに合わせて「喜んでもらおう」という意図で設計されている訳ではなく、制度を通して会社にメリットが返るようなっていると思いませんか。
例えば、今回紹介した福利厚生についても以下のようなメリットがあります。
・より優秀な人が集められる
・離職率が下げられ採用コストが減る
・社内のチームビルディングに役立つ
・社員のストレスが軽減する
・業務効率が上がる
・新しいアイデアが出やすくなる
会社としては、頑張っている社員に還元したいという気持ちもありつつ、このようなメリットを期待しています。
福利厚生が充実した会社に入るには、それ相応のリターンを会社に返せる人材である必要があるんですね。したがって福利厚生が充実した企業は、社員に求めるキャリアや能力も高くなります。
福利厚生が充実した働きやすい職場で働くためにも、まずは手元の仕事で1つずつ成果を出していきましょう!