オーガニック検索とは?コストをかけず見込み度の高いユーザー数を増やす方法

Web広告は現在レッドオーシャン化しています。

以前は1兆円にも満たなかった広告費も、現在では2~3兆円規模となり、参入企業が多いために競争が激化して個別案件の広告費も高騰しています。

今後も徐々に広告費は上昇していくと思われるので、今後はいかにコストを抑え、見込み度の高いユーザーを獲得したり、サイトへのアクセスを確保するかが重要になってきます。

その点、ユーザーがKWで検索する「オーガニック検索」の結果なら、コストをかけずに見込み度の高いユーザーを集客できるメリットがあります。

ここで必要になる考え方がSEO対策です。この記事では、オーガニック検索の重要性、SEO対策のメリット・デメリットをご紹介します。

SEO対策はリスティング広告と違い、すぐに効果を出すことは難しいですが、半年~1年かけサイトの土台を作りをすることにより、その後はコストを投下しなくても一定の効果が見込めます。

オーガニック検索(自然検索)とは?表示場所を解説

オーガニック検索とは、自然検索とも呼ばれ、検索エンジン上の通常検索結果を指します。

下記、図のうち、青枠で囲まれた部分がオーガニック検索(自然検索)の部分です。

オーガニック検索の表示される順番は、検索エンジンのアルゴニズムによって決まり、このオーガニック検索結果上での上位表示を目的として施策を行うのが、SEO対策になります。

オーガニック検索とリスティング広告の違い

リスティング広告とは、検索広告とも呼ばれ、上記図のうち、赤枠で囲まれた部分がリスティング広告(検索広告)になります。

リスティング広告にはユーザーが広告であることがわかるように、検索結果画面に「広告」という表示がつきます。

リスティング広告は、検索結果にユーザーが検索したキーワードに連動して広告主が掲載をする広告です。ターゲット層をある程度絞ったうえで、特定のキーワードで広告を配信できます。

費用はクリック課金で、ユーザーが広告をクリックすると費用が発生します。

集客において表示順位の重要性は高い

オーガニック検索の表示順位は、集客において大きな意味を持ちます。

なぜならば、オーガニック検索で1位として表示された場合クリックされる確率は28.5%に対し、10位の場合は2.5%にとどまります。

つまり上位に表示されることは、訪問者数を増加させることにつながるのです。

検索結果は上位に位置されなくても、2ページ目、3ページ目と進めばいつかは出てきますが、下記表の通り、多くの人は検索結果の1ページ目に表示されたものをクリックする傾向があります。

2020年7月 検索順位別クリック率

検索順位 クリック率
1位 28.5%
2位 15.7%
3位 11.0%
4位 8.0%
5位 7.2%
6位 5.1%
7位 4.0%
8位 3.2%
9位 2.8%
10位 2.5%

※引用元:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid – SISTRIX

  • 1位のクリック率は28.5%で他と比較して圧倒的に高い
  • (ユーザーの28.5%が1位をクリックしている)。
  • 検索順位が一つ上がれば、クリック率も上がる
  • 1位と2位ではクリック率に2倍近くの差がある
  • 1位と10位ではクリック率に10倍以上の差がある

このように、オーガニック検索結果において上位に表示されることによって見込み度の高いユーザーが訪問することになります。

その結果、売り上げの向上につながるので、オーガニック検索からの集客を増やすことが重要になります。

オーガニック検索の最大のメリットはコストがかからないこと

オーガニック検索で上位に表示されることの最大のメリットは「コストがかからない」ということです。

リスティング広告を運用するとなると数万円〜のコストがかかり、運用し続けている間は費用が発生するのに対し、オーガニック検索での費用は基本的にはコンテンツ制作費用のみです。

自社コンテンツが上位表示された場合は、資産として残り、コスト面でも広告よりも抑えられます。また、コストがかからない以外にもメリットがあります。

リスティング広告の平均クリック率は、3~6%程度にとどまるといわれています。

さきほどご紹介した通りオーガニック検索結果1位のクリック率は28.5%になりますのでリスティング広告のクリック率を大きく上回る数字となっており、集客においても大きなメリットとなります。

オーガニック検索を増やすためには、SEO対策が必要

  • オーガニック検索を増やしたい
  • コストをかけずに集客を行いたい

と思ってみても、課題になるのは、どうやってオーガニック検索で上位表示させるのか?ということです。

上位表示をさせるためには検索エンジンのアルゴリズムを理解し、検索エンジンと検索ユーザーに評価してもらうために何をすればよいのか、ということが重要になります。

オーガニック検索で上位表示されるための様々な対策こそが、SEO(検索エンジン最適化)になります。

ここでは、SEO対策の目的やメリット・デメリットをご紹介いたします。

SEO対策とは

SEOとは(Search Engine Optimization)の略称で、 検索エンジン最適化ともいいます。
GoogleやYahoo!などの検索サイトで、目的のキーワードで検索をした際に、自社サイトが上位表示されるための対策になります。

SEO対策の目的は上位に表示させることではなく目的達成

SEO対策の目的は、検索結果を上位に表示させることが、目的と思うかもしれませんが、それが全てではありません。

検索順位が上位にされることにより「そのサイトの目的達成につながるから」です。

例えば、「靴が欲しいな」と思い、ECサイトを検索する場合などで考えるみると、検索した時に上位に表示されるサイトからクリックされるユーザーが多いはずです。

つまり、上位表示に取り組むことで、自社サイトが見込み客の目に入る機会を生み、目標達成へと繋げる機会が多くなりますので本来の目的である売り上げも増えることになります。

「サイトへの訪問者数を増やす」ということだけを目的とせず、本来の目的まで明確にして、しっかりと意識しながらSEOを行うと、狙っている本来の目的の達成へ繋がります。

サイトの月間検索数が1000回とすれば、SEO対策で1位を獲得できれば28.5%、つまり見込み度の高いユーザーの流入が、月に285人あなたのサイトに訪問する回数が増えます。

特定のキーワードで検索をし、目的の情報を探してサイトに訪れるユーザーは、目的に対するモチベーションが高いので、目的達成率も上がります。

そのため、オーガニック検索からサイトへの流入数を増やし、目的達成につなげるためにSEO対策を行う必要があるのです。

SEO対策のメリット・デメリット

ここまで、SEO対策についてご紹介してきましたが、SEO対策にもメリット・デメリットも存在します。
メリット・デメリットを理解してSEO対策を理解していきましょう。

SEO対策のメリット

では、SEO対策をして検索サイトで上位に表示されると、具体的にどのような効果やメリットがあるのでしょうか?

見込み度の高いユーザーを集客できる

SEO対策では、自社サイトに関連性が高いキーワードで、上位表示されるように対策するため、関心をもって検索する、見込み度の高いユーザーを自社サイトに多く集客することができます。

ブランディング効果が期待できる

検索上位に表示されることで、ブランディング効果が高まることが期待できます。

上位表示された商品・サービスについて検索を行ったユーザーは、有名な商品・サービスなのではと考えます。

多くの人にコンテンツを読んでもらい、認知度をあげることで、商品・サービスの購入につながる可能性が高まります。

オーガニック検索からの流入数の増加

オーガニック検索とは、検索サイトで広告エリア以外に表示される検索結果のことです。

SISTRIX社が2020年7月に公開したレポートでは、検索順位別クリック率は1位で約29%、10位で約3%と発表されています。

つまり、1位と10位では、オーガニック検索からの流入数に約10倍の差があります。

このように、検索上位に表示されることは、オーガニック検索からの流入数に大きな影響を与えることがわかります。

広告費を抑えられる

リスティング広告を活用した場合は、クリック時に費用が発生します。

しかし、自社サイトが上位に表示されれば、どれだけクリックされても費用はかかりませんのでSEO対策のメリットといえるでしょう。

SEO対策のデメリット

メリットばかりのように思えるコンテンツSEOですが、デメリットもないわけではありません。ここでは一般的に想定されるデメリットについてご紹介します。

効果が出るまでに時間がかかる

SEO対策の効果を測定するには、一概には言えませんが、基本的に一定の時間を要します。

検索順位や検索流入の効果が出るまでの期間は、SEO対策をはじめてから3〜6ヶ月ほどかかるとこが多いです。

検索エンジン側のアルゴリズム変化の影響を受ける

検索エンジンのアルゴリズムは、年間を通して大きなアップデートを繰り返しています。

昨日まで問題が無かった施策でも、突然のアルゴリズム変動によりサイトの評価が下がってしまい、検索順位に影響を及ぼす場合もあります。

必ず順位が上がるとは限らない

SEO対策をしたとしても、必ずしも成果が出るとは限りません。

検索順位は相対的なものであるため、ライバルが多いキーワードの上位表示は非常に難しい場合もあります。

オーガニック検索を上位に表示させるためのブランディング

キーワードの選定

キーワード選定とは、インターネット検索結果で上位表示したいキーワードを選ぶことです。

例えば、Googleのキーワードプランナーなどのツールを活用して、自身のサイトの商品に関連する語句を入力して調査します。

入力した語句に関連するキーワードが調査結果として表示されるので、そこから上位表示したいキーワードを選びます。

キーワードは検索ボリュームと競合性を把握し、優先度付けを行いましょう。
重要なのは「ユーザーニーズ」「自社の強み」「検索キーワード」の重なり合うところを狙うことです。

タイトルやディスクリプションの確認

タイトルは上位表示させたいキーワードを羅列や実際のページの説明を淡々と書くのではなく、訴求力のあるタイトルをつけることで、検索結果からのクリック率の向上につながります。

Googleの検索結果に表示されるディスクリプションの文字数は全角120文字程度です。

前半の50文字程度に重要な情報を記載して、後半で補足情報や関連キーワードを補うような構成と検索ユーザーの検索結果の回答になるような文章を意識するのがおすすめです。

ユーザーが求めているコンテンツ作成
ユーザーからの信頼を得るには、コンテンツの内容や量より、質の良いものにする必要があります。

たとえば、データを表記する場合は信頼できる公的機関などから引用するなど、正確性や信憑性に配慮しましょう。

また、記事は良質なコンテンツをできるだけ長い期間継続的に更新することも必要です。

そうすると「このサイトは信頼できる」というユーザーの信頼を得ることができ、検索エンジンからの評価も底上げされます。

まとめ

オーガニック検索(自然検索)とは、広告枠を除いた検索結果です。
費用をかけずに上位表示させるためには、オーガニック検索結果でSEO対策に取り組み上位表示を狙うことが重要です。

SEO対策のメリット

  • 見込み度の高いユーザーを集客できる
  • 自社のブランディングにつながる
  • オーガニック検索からの流入数の増加
  • 広告費を抑えられる

SEO対策のデメリット

  • 効果が出るまでに時間がかかる
  • 検索エンジン側のアルゴリズム変化の影響を受ける
  • 必ず順位が上がるとは限らない

SEO対策は、すぐに効果を発揮してくれるものではありませんが、デメリットよりも、メリットの方が大きいので半年後、1年後を見据えて取り組んでいくことが大切です。