社会人になって仕事で英語が必要になったり、キャリアアップのために英語の必要性を実感したりしたものの、「英語の勉強が続かない」と困っている人も多いでしょう。
そんなあなたにはTED-Edを使った勉強法がおすすめです。
この記事では、1回約5分の動画で英語と専門知識をインプットできる「TED-Ed」の効果的な使い方について紹介します。
Web業界で働く人へ、おすすめTED-Ed動画5選
TED-Edの特徴やメリットを説明する前に、ビジネスパーソンやWebマーケティング業界の人におすすめのTED-Ed動画をいくつか紹介します。
興味が持てるものをぜひ再生してみてください。
TED-Ed公式サイト
TED-Ed YouTubeチャンネル
■ライバル店が近くにできるのはなぜか?
■価値のパラドックス / アクシータ・アガーワル
■How can you change someone’s mind? (hint: facts aren’t always enough) – Hugo Mercier
■批判的思考を向上させる5つのコツ
■How does the stock market work?
大人の英語学習が続かない理由
英語の学習方法としてTED-Edをおすすめする理由は、TED-Edなら社会人の英語学習が続かない以下のような理由を解消できるからです。
英会話スクールではテーマに興味が持てない
社会人が英語を勉強しようと思った時に、まず思い浮かぶのが英会話スクールに通うことです。
スクールによってさまざまなレッスンを行っていますが、多くはレッスンカリキュラムに沿った内容のテキストを用いるもので、あいさつなどの基本的な会話のレッスンから始まります。
始める際の英会話のレベルが低いほど、そのような始まりになりがちですが、この場合、レッスンの内容にあまり興味が持てないのが難点です。
日常的な会話はもちろん重要なのですが、会話をしていても楽しくないので積極的に取り組めないことが多いです。
スクールによっては、個人レッスンでシチュエーションやビジネスで使う言葉などを集中的にレッスンしてくれる場所もあります。
しかし、グループレッスンなら受講費用が月額1~2万円で済みますが、個人レッスンとなると5~10万円程度かかる場合もあります。
こうして英語を勉強するのが楽しくないために習得も遅く、費用に対する効果が少なく感じ、多くの場合数か月で勉強を止めてしまいます。
実は超ハイレベルな映画を使った勉強
興味を持てないことが原因であれば、自分の好きな俳優が出ている映画や・興味深いテーマを扱った映画やで勉強するのはどうでしょうか。
最近はサブスクリプションサービスなどで映画を見ることが簡単になっています。また英語の字幕が表示できることもあるので、多くの人が英語を勉強しようと試みています。
しかしチャレンジしてみるとわかりますが、ネイティブスピーカーの話すスピードはめちゃくちゃ速いです!
慣れていないと、簡単な言い回しでも聞き取れません。
また、映画1本は約2時間以上あります。
もともと映画が好きで内容を楽しめるならよいのですが、集中力を保つのも難しく、英語の学習としては効率的ではありません。
すでにかなり英語を聞き取れる、上級者のトレーニングといえるでしょう。
やっぱり難しいTEDのプレゼンテーション
では自分の興味のあるテーマで、もっと短い時間で集中して・・・と考えた時に、よくすすめられるのが「TED」のプレゼンテーション動画ではないでしょうか。
TEDの動画はTEDサイトからでも、YouTubeからでも自分の好きなテーマを選んで見ることができます。
これなら興味を持って動画を見れるし、時間もだいたい20分くらいなので短いです。
英語の字幕も出せますし話すスピードの調節も可能で、これまでの英語学習方法と比較してかなり優れているといえます。
問題点としては、プレゼンテーションの内容が難しいこと、やはりネイティブスピーカーの話す言葉で聞き取りにくいところがあり、初心者には難しいということです。
また、映画より短いとはいえ、20分程度の動画を集中して聞くのは大変です。
やはり初心者レベルから始めようという人にとっては、情報量が多く難しい方法だといえます。
TED-Edなら続けられる5つの理由
TED-Edは、アメリカの子どもたちのために作られたTEDです。
5分程度の短い動画が中心で、アニメーションや比較的平易な言葉を使って、テーマについてわかりやすく教えてくれます。
「子ども用」「平易な言葉」といっても、それはネイティブの子どもたちにとってですので、日本人の英語学習にとってはかなり歯ごたえがある動画になっています。
TED-Edの動画で英語を学ぶことには以下のようなメリットがあり、社会人が英語を勉強するにはぴったりの学習法といえます。
■興味のあるテーマを選んで英語を学べる
TED-Edの動画は数学や芸術、人物や歴史から現代のマーケティング、世界のニュースなど幅広いテーマに沿って制作されています。
そのまま仕事に役立つような本格的な内容もありますし、直接的に仕事に関係なくても必ず興味を持てる動画が見つかるでしょう。
■1本ずつの動画が5分程度と短い
TED-Edの動画はだいたい5分程度の長さにまとめられており、そこにテーマに関する基礎的な知識が詰まっています。
5分程度の長さと情報量は、1日に何度か繰り返して聞いて要点やキーワードを覚えるにはちょうどいい分量です。
今日はこの動画を見よう!などと決めれば、通勤や休憩などの合間にもこまめに勉強が可能です。
■アニメーションが使われていて分かりやすい
他の学習方法と大きく違う所ですが、TED-Edの動画にはアニメーションがたくさん使われています。
アニメーションが内容の理解を助けてくれるので、英語を聞きとれなくても何となく内容の推察はつきます。
そして動画を2回目に見る時は、その「何となくこういうことかな?」を頼りに音声を聞けるので、内容をより理解できるようになります。
まったくわからないからつまらない、嫌になって勉強をやめるという事態になりにくい教材なのです。
■ナレーションの発音がわかりやすい
音声についてもTED-Edには優れた点があります。
映画やTEDで勉強する場合、どうしてもナチュラルな発音では聞き取りにくいことがあります。
またスラングが含まれるなど、初心者では使ってもいいものか判断できないボキャブラリーを習得してしまうこともあります。
上級になってくればそれも勉強のうちなのですが、最初は聞き取りやすい正式な発音・簡単でどこで使っても問題ないボキャブラリーから身につけるのが安全です。
TED-Edの音声はナレーターによる音読です。
はっきり発音してくれるので、英語のヒアリングに慣れていない人でも比較的聞き取りやすく、マネもしやすいので発音の勉強にもなります。
またTED-Edの動画はYouTubeのシステムでアップされているので、音声のスピードもコントロールできます。
ノーマルスピードで聞き取れなかった場合にも、右下の歯車マークから「0.75倍」などのスピードに設定することで、かなり聞き取れる量が変わります。
■英語の字幕で内容が確認できる
TED-Edでは英語の字幕が出せます。
実際に自分が聞き取れた内容と字幕の違いを確認することで、どの発音が聞き取りにくいのか、何に注意をして聞けばいいのかがわかります。
また字幕は英語・日本語の他にもたくさんあるので、英語の他に勉強している言語がある人は、英語を介して他の言語の勉強にも使えます。
TED-Edの効果的な聞き方
このようにTED-Edを使った英語学習には、これまでの学習法にはないメリットがあります。
興味を持てる動画を見つけたら何回か繰り返し観ることで、確実に新しい知識やボキャブラリーを身につけることができます。
1回目はナチュラルスピードで全体の理解につとめ、
2回目はスピードを落として聞いてみる。
3回目はスピードを落とした状態で英語の字幕を出して、
4回目は字幕を見ながら発音の練習をしてみる。
5回目に日本語の字幕を出して内容を正確に理解する、
というように、5回視聴しても1回5分なら30分もかかりません。
これは一例ですが、このように視聴のたびに目的を持って集中して聞くのが効果的です。
自分に合った方法を探してみてください。
英語を学び、同時に英語で学ぶ
TED-Edの動画はテーマがあって専門的な内容なので、そんな内容ばかりやっていたら自然な日常英会話に必要なボキャブラリーが身につかないのでは?と思われるかもしれません。
しかし、内容が専門的であっても確実に身につけていくことで、全体の英語の能力は着実に磨かれていきます。
また今後、英語に関連して重要になってくるのは、日常的な英会話がスムーズにできることではなく、専門的な内容を英語で理解できること、必要な情報に英語でアクセスできることだといわれています。
例えば、子どものころに海外に住んでいたために英会話は流ちょうだが、ビジネスの専門的で高度な会話ができない人と、大人になってから学んだので発音はぎこちないが、最新ニュースや最先端の論文を英語で読みこなせる人のどちらが価値があるかということです。
英語を学ぶことは、単に言葉をマスターするだけではなく、日本語の何倍もの知識や情報に触れられるようになるということです。
英語を学び、英語で学び始めるためにも、TED-Edをぜひ活用してみてください。