広告配信も行われている「LINEアカウントメディア」って結局、どれのこと?

LINE広告,アカウントメディア

今話題のLINE広告。

様々な配信面があって、どれのことを言っているのか、イマイチ理解しづらいですよね。

その中でも特に、まだ馴染みの薄い『LINEアカウントメディア』

「いったいどれのこと?」と頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか?

でも、実は日常的に活用しているアノ配信面のことです。

この記事さえ読めば、「LINEアカウントメディア」とはいったい何のことなのか、更にその歴史まで紐解くことが出来ます。

1.「LINE NEWS」と「LINE NEWS DIGEST」

LINE株式会社(以後LINE社)は、2013年7月にスマートフォン向けのニュースアプリ「LINE NEWS」を公開しました。

「LINE NEWS」は「LINE」の豊富なユーザー基盤や、高いアクティブ率を背景に、利用者数をどんどん増加させてきました。

この記事をご覧の皆様も、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

2.「LINE NEWS DIGEST」の登場

その後、2014年4月に「LINE NEWS」の公式アカウント(LINE ID: @linenews )を通じて、ニュースを1日3回ダイジェスト形式で配信する「LINE NEWS DIGEST」の提供を開始しています。

これによって、ユーザーの知りたい情報をいち早く、かつ見やすく伝えることが出来るようになりました。

3.「LINE NEWS DIGEST」のユーザー側の利点

「LINE NEWS DIGEST」の何が画期的だったのか。主に2つの利点が挙げられます。

  1. 別のアプリやブラウザを立ち上げることなく、日常的に利用するLINEアプリ上から、プッシュ配信でニュースを受け取ることが出来る点
  2. イメージ画像とシンプルな記事タイトルで、編集部が厳選した話題のニュースを視覚的に把握出来る点

このような利点がユーザーの嗜好と合い、ニュース・情報収集に積極的なユーザーはもちろんですが、日常的にニュースに触れていないユーザーの利用も拡大しています。

4.「LINE NEWS マガジン」とは

2015年4月には、「LINE NEWS DIGEST」で培ったノウハウを活かし、「LINE NEWS マガジン」を新設しています。

「LINE NEWS マガジン」とは、ユーザーが自身の好みに応じて選択したマガジンを週1~2回程度、公式アカウントからダイジェスト形式でプッシュ配信を行われるサービスです。

自信の好みを選択しておけるようになったのがポイントです。

より細やかな情報の提供を実現することが出来、スマートフォン時代における、いわば雑誌の役割を担うサービスが確立され始めました。

5.「LINEアカウントメディア プラットフォーム」とは

そして、「LINE NEWS DIGEST」および「LINE NEWS マガジン」で培われた情報拡散ノウハウを、外部のメディアにも提供し始めたものが、「LINEアカウントメディア プラットフォーム」です。

LINEの公式アカウントを使ったニュース配信機能を、外部メディアも使用出来るようになりました。

6.「LINEアカウントメディア」とは

「LINEアカウントメディア」とは、参画メディアが開設する自社の公式アカウントのことです。

LINEより提供されるニュース配信CMS(コンテンツマネジメントシステム)を通じて、各メディアが、独自の視点で厳選したニュース記事をダイジェスト形式にパッケージングします。

これを、当該公式アカウントをフォローしているLINEユーザーに対してプッシュ配信することが出来ます

LINEニュース

7.参画メディアへ、LINE社からの支援

「LINEアカウントメディア プラットフォーム」の健全な発展の為、参画メディアへのフォローをLINE社が行っています。

  1. LINEアプリおよび「LINE NEWS」公式アカウントを通じて、参画メディアのアカウントへの集客(フォロワー増加)支援を行っています
  2. 各メディアが配信するダイジェスト記事内に広告掲載スペースを提供することにより、収益化支援も行っています(原則、発生した売上の50%をメディア側に分配)

8.配信元メディアとユーザーのメリット

インターネットにおけるニュース記事は「ポータルサイト」と「ソーシャルメディア」が主流となっていますよね。

ですが、いずれも、配信元メディアの視点が軽視されている現状があるとLINE社は考えています。

「ポータルサイト」は各メディアから配信されたニュース記事を、ポータルサイトが単独の観点で選別しています。

この状況は、配信元メディアの視点や存在そのものが軽視されてしまっているとも言えます。

「ソーシャルメディア」においても、友人・知人によって選別・共有された記事のみがタイムライン上で流通する形式となっています。

や視点が単一化してしまい、多様性が欠如しているとも言えます。

「LINEアカウントメディア プラットフォーム」を活用することによって、個々のメディアは、独自の視点・観点を、直接ユーザーに届けられるようになります。

ユーザーは、各メディアアカウントから配信される、独自の視点の活きたニュースを気軽に受信し、見比べることが出来る機会を得ることで、様々な選択肢・観点を受信することが出来るようになります。

9.動画ニュースの配信にも対応

各参画メディアの公式アカウント内で、動画ニュース配信への対応も開始しています。

これによってユーザーは、受信したニュース記事のダイジェスト画面からワンタップで見たい動画にアクセスすることが出来、より“リッチ”な表現を通じて話題のニュースに触れることが可能になります。

また、各メディアにおいては、レシピやスポーツなど、より視覚的に配信したい情報を最適な形でユーザーに届けることが出来るようになっています。

LNEニュース②

10.「LINEアカウントメディア プラットフォーム」の発展

サービス公開以降、全国紙や地方紙、通信社、ファッション誌、ライフスタイル誌、人気WEBサイトなど全171メディア(自社9メディア含む)が参画しており、全メディアの累計購読者数(友だち登録数)は、2017年6月27日時点で7,100万人を突破しています。

11.参画メディアの満足度

LINE社が公開している参画メディアを対象にした調査が発表されています。

「従来では実現しなかった層に届けられている」や「編集権・編成権が媒体側にある」などが評価され、満足度81.5%の高評価を得ています。

6割のメディアが「LINEアカウントメディア プラットフォーム」参画後、読者層が「拡大した」と実感しています。

特に20代、30代、40代の女性において、広く拡大出来ています。

他のニュースプラットフォームでは実現出来ない「LINE」ならではの機能や、ユーザー層、効果からも高評価を得ています。

具体的な評価内容としては、届けたい記事を直接ユーザーに配信出来る点や、拡散率の高さ、閲覧率の高さ、地域に根差したニュースの配信出来る点などが挙げられています。

満足度グラフ

12.2017年に導入された「LINEアカウントメディア プラットフォーム」内の新機能

LINE社が力を入れており、今年に入ってからも、様々な新機能が追加されております。

<ユーザー獲得支援について>

(1)「LINE NEWS」内での、記事の露出拡大

「LINE NEWS」内に「話題ランキング」という機能があります。

ランキング形式で話題を閲覧することが出来、各話題に関連するニュース記事の一覧が表示されます。

表示される記事は「LINEアカウントメディア プラットフォーム」参画メディアが配信する記事です。

これにより、参画メディアによって配信される記事の露出面および、閲覧数の拡大に繋がっています。

LINEニュース③

(2)「Media Top」の充実

「Media Top(各メディアが開設する公式アカウントのホーム画面)」を充実させ、ダイジェスト配信以外のニュース記事の掲載が開始されました。

これによって、ユーザーは、LINEのトークを通じて定時にプッシュ配信されるニュース記事に加えて、自分の好きなタイミングで自分からニュース記事を閲覧することが可能になっています。

<マネタイズ(無料サービスから収益をあげる方法のこと)支援>

(1)「Premium Article」の導入

有料記事「Premium Article」の導入も開始されています。

1記事単位もしくは、数記事がパックになった号単位で課金し購読するシステムになっています。

ユーザーはLINE内の仮想通貨「LINEコイン」を利用して課金を行います。

導入第1弾メディアとして某週刊誌の参画が話題になりました。

誌面発売前日に届く“短文スクープ”を受けて事前に課金が可能な「予約型課金」となっており、誌面発売日の朝、いち早くLINEでスクープ記事を受け取ることが可能となっております。

LINEニュース④

(2)「DIGEST Spot」の導入

LINEトークを通じて配信されるダイジェストニュース内に、各メディアの特性、ユーザー属性にマッチしたネイティブアドの展開も始まっています。

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(3)「エンゲージメントランク」の導入

ユーザーアクティビティ(回遊率やクリック率などの能動的アクション)を指標化して、ユーザー満足度としてジャンルごとに順位づけを行う「エンゲージメントランク」が導入されております。

「エンゲージメントランク」に応じて、ダイジェストニュース面やニュース記事一覧の中に表示される広告の収益分配率を50:50から最大80:20まで変動させています。

メディアとユーザーとの関係値を収益性にシンクロさせることで、多くのユーザーが望む最大公約数的なニュース・情報だけでなく、ユーザー一人ひとりの興味・関心に応えるニュース・情報を配信することができる体制・環境の構築を目指しています。

13.まとめ

当記事をご覧いただき「LINEアカウントメディア」について、ご理解頂けたでしょうか?

「LINEアカウントメディア」は今後も新機能が追加され、日々、その機能性は向上していくと予想されます。

LINE社が新機能を次々と投入している背景には、「LINEアカウントメディア」が今後、新時代の主要な情報収集の手段になり得ると期待しているからです。

LINEでニュースを読み、LINEで天気予報を確認し、LINEでお店探しをして、LINEで映画情報を仕入れ、LINEで週末のレジャーを探す。

これ、全部、「LINEアカウントメディア」ですでに出来てしまいます。

参画メディアは増加傾向にあり、出来ることは更に増えていくことでしょう。

マネタイズに関する機能も洗練され始めています。

SNS広告の主流となりつつあるLINE広告の、主要な配信先となる可能性があります。

参考画像
LINE株式会社 公式サイト
https://linecorp.com/ja/pr/news/