転職の際に主な情報源となるのが、転職サイトです。
さまざまな企業の求人内容がまとめて見られて便利ですが、転職サイトによって得意な分野が違うこともありどこを見れば良いか迷いますよね。
今回は独自アンケートで調査した、Web業界で働く人が実際に使った転職サイトや情報の入手方法を紹介します。
目次
転職サイトの前にこれだけやっておこう!
転職サイトへの会員登録はとにかく面倒くさい!
転職を考えたら、まずは転職サイトで自分の条件に合う求人があるか確認したいですよね。
会員登録をしなくても情報を見られるサイトもありますが、登録した方が検索できる求人が増えるサイトが多いです。
しかし、実際に転職サイトに登録しようとすると…登録のための情報入力がすごく面倒!
次から次に入力項目が出てきて、「まだ終わらないの?」という気持ちになってきます。
入力を求められる情報は、氏名や生年月日などの個人情報に加えて主に以下の情報です。
・最終学歴と卒業年度
・在籍した企業の数と名称、そこでの業務内容
・職務経歴やマネジメント経験
・持っている資格の内容やTOEICの点数
これらの情報を普段から整理している人は少ないと思うので、そこで考え始めてしまうと「あれ、いつからいつまで働いたんだっけ」「この資格いつ取ったんだっけ」と手が止まり登録を完了できないということになりがちです。
事前に簡単な履歴書を作成しておくと便利
登録をスムーズにしておくためにも、登録する前に簡単な履歴書を作成しておくと良いでしょう。
事前に簡単にまとめておくだけで登録がスムーズにできますし、複数の転職サイトに登録する時に便利です。
転職サイトに登録するたびに情報を確認するような、時間の無駄はなくしましょう。
その他「何度も同じことを書いているな」と思ったら、ユーザー辞書に登録して最初の数文字を入力するだけで全部の文章が出るようにすると、転職活動も効率的になります。
職務経歴書などの登録も最初からきっちり書こうとせず、最低限の情報だけでまずは登録を完了します。そのように省エネを心がけると、どの転職サイトも登録完了まで5分もかかりません。
まずは情報を入手するために「登録完了」を最優先にしましょう。
ITやWeb業界の転職に強い転職サイト
実際にWeb業界で働く人が見ていた転職サイトアンケートで、言及が多かったのがこちらのサイトです。
Green(グリーン)
IT/Web業界の求人・採用に強いイメージがあるのが転職サイトのGreenです。
掲載されている求人情報も15,000~17,000件程度と多く、大手優良企業の求人も多く扱っているので、Web業界への転職を希望するなら登録しておきたいサイトです。
レコメンドやスカウトの機能もあるので、自分の情報を登録して希望の求人を検索するだけでなく、条件に合った多くの求人と出会えるでしょう。
ウェブスタッフキャリア
掲載されている求人件数は1,000件程度と少なめですが、IT・Webクリエイター・エンジニア向けの正社員求人を中心に扱っています。
サイトのイメージ的に経験者向け・業界内での転職向けに思えますが、Webの実務経験がない場合でも登録は可能です。
経験者向けの求人が多いこともあって、
・Web業界でどのくらいのポジションに就けば給与はどれくらいになるか
・そのためにはどんなスキルや経験が求められるのか
などを確認する際にも参考になります。
またスキルアップのためのセミナーや仕事の紹介、サポートなども行っています。
FindJob!
FindJob!もIT/Web業界に強い転職サイトです。
正社員だけでなくアルバイトの情報も多く掲載しています。
Web業界ではアルバイトから入社して、その後正社員になって活躍する人も多いので、経験があまりないなど「まずはアルバイトでもいいから、Web業界に入りたい」という人には役立ちます。
企業インタビューなどのコンテンツも多いので、希望する企業の雰囲気やWeb業界の雰囲気などがわかります。
求人以外にもWeb業界に特化した情報が多い
これらのサイトはITやWebに強いというだけあって扱う求人件数も多いです。
確認すると、大手転職サイトでWeb系の仕事に絞って検索をかけるより、多くの求人がこれらの転職サイトには掲載されています。
また求人情報以外の業界内の情報コンテンツも多いため、Web業界で働く人・働きたい人にとっては役立つサイトです。
大手の転職情報サイトはやっぱり押さえるべき
アンケートでは、Web業界に強いサイトだけでなく、大手の転職サイトにも登録していた人が多かったです。
リクナビNEXT
リクルートキャリアが運営する転職サイトで、会員は日本最大級の求人データベースから自分の希望に合う求人を検索できます。
「情報が多すぎると検索するのが大変」という一面もありますが、絞り込むための検索条件項目が多く、かなり細かく自分の希望を反映した求人が探せます。
さらに検索の内容からAIが最適な求人をレコメンドしてくれる機能があり、登録した情報に対して企業側からアプローチしてくれる仕組みもあります。
大手だけあってアプリや転職に関するお役立ちコンテンツも充実しているので、情報収集の意味でも転職を考え始めたら登録すべき転職サイトでしょう。
エン転職
エンジャパン株式会社が運営するエン転職も、リクナビNEXTと並ぶ日本最大級の転職サイトです。
エン転職にだけ掲載されている求人も約8割あるので、情報収集のためにはエン転職にも登録しておいた方がいいでしょう。
エン転職の場合、会員登録が入力式でなく選択式なので、他のサイトよりサクサク進みます。実際にやってみたところ、手入力が必要だったのは住所の番地以降のみでした。
在籍した企業名も途中まで入力したらサジェストが出てくるので楽ちんです。
マイナビ転職
株式会社マイナビが運営する転職サイトです。
マイナビはマイナビ転職以外にも、福祉・介護、看護師、留学経験者向けなどのさまざまに特化した求人サイトを運営しています。
マイナビ限定の求人も約8割あるということなので、幅広く情報を集めたいなら登録しておくのが良いでしょう。
登録のための入力はこちらも選択式で、タップでサクサクをすすめることができました。
職務経歴書などの入力はスキップできるので、まずは条件を登録して求人を見てみたいという人にはおすすめです。
doda
dodaも公開求人数が77,420件、非公開求人を含めると140,109件(2019年12月9日現在)と多くの求人情報を掲載する大手求人サイトです。
選択式の登録フォームで、要求される項目も少なく、登録だけなら一番簡単な転職サイトだと言えます。その後、転職エージェントなど受けたいサービスがあればそれに応じて情報を追加していく方式です。
転職の準備が整っていなくても、気軽に登録できる転職サイトと言えるでしょう。
大手の転職サイトに登録するメリットと注意点
大手の転職サイトでは、転職に関する一般的な情報が手にはいります。
転職の際の手続きや転職希望者のお悩み相談などコンテンツが充実しているので、転職が初めての人は絶対に登録しておいた方がいいでしょう。
ただこれらのサイトに登録すると、非常にたくさんのメールが届きます。
ラベルをつけて分別するなど、自分に取って役立つ情報をきちんと選び取る工夫が必要です。
また求人情報が常にたくさんあり、企業からのオファーをたくさん受け取っていると、いつでも転職できるような気持ちになってしまうという弊害もあります。
求人情報があることと、自分の転職が成功することは別の問題です。
大手サイトに掲載される条件の良い求人はそれだけ競争率も高くなります。転職市場にはライバルがたくさんいて、彼らと職歴・経験やスキルで比較されるシビアな戦いの中にいるということは忘れない方が転職活動は上手くいきます。
転職サイトでの情報の探し方のコツ
現職の条件を一度洗い出す
転職情報を探す時には、さまざまな条件で求人情報を絞りますよね。
ここで見落としがちなのが、現職で得られている条件です。
実は多くの人は、転職をするまで他の会社の労働条件をよく知りません。
自分の会社のことしか知らないので、現在の労働条件は当然のものと思いがちなのです。
ここに気をつけないと、
・交通費全額支給は当たり前だと思っていたら、内定した会社には交通費支給額に上限があった
・ボーナスが出るのは当然と思っていたが、新しい会社にはボーナス制度がなかった
というような事態になります。
転職を考える時は仕事に不満があることも多いのですが、労働条件的には恵まれていたのかもしれません。
うっかりで労働条件を悪くしないためにも、改めて今の自分の労働条件を洗い出しましょう。
生活に必要な金額から逆算する
転職をする際、できれば給与アップで転職したいと思うのが当然です。
しかしそれとは別に、自分の生活に毎月いくらかかっているのかを把握することも大事です。
転職サイトにはさまざまな条件の求人が掲載されています。
良い条件の求人が目につきやすいですが、そのような求人は応募も多く競争は激しくなります。
給与をアップしたいとの思いから、自分の実力やスキルより上の求人にばかり応募をしていると、転職活動が終わらないことも考えられます。
まずは自分の生活に必要な金額を計算し、それを基準として給与以外の条件も広く確認しましょう。
募集の条件として提示されている金額が今の給与より少なかったとしても、生活に必要な家賃、食費、通信費、最低残しておきたい金額がカバーできればひとまずOKと判断できます。
そこから業務内容やその仕事の将来性などを見て、興味が持てそうならその求人に応募してみても良いでしょう。
給与は高ければ高い方がいいと考えがちです。
しかし、それを第一の条件として仕事を選別することは、せっかくの転職の機会に自分に合った仕事を遠ざける可能性があります。
必要な給与の基準として生活に必要な金額を把握すれば、より多くの仕事を検討できるようになるのです。
会社の所在地でなく通勤手段から考える
求人情報を絞る時には住所や沿線などさまざまな絞り方があります。
できれば家に近いところで働きたい、通勤は短いほうがいいと考えると思いますが、実は住所が近い会社よりも、電車を使って通勤する会社の方が通勤に便利ということもあり得ます。
また同じ沿線でも、1つ2つ使う駅を伸ばすだけで良い求人が見つかることもあるので、会社の所在地については、「絶対に〇〇区内!」などあまり決めつけすぎず通勤時間を考えて柔軟に選びましょう。
複数の方法を使って情報を収集する
本格的に選考にすすむとなったら、Web上でその会社のことを調べましょう。
公式サイトやオウンドメディアなどで情報を発信している会社も多くあります。
無視できないのがSNSやクチコミです。最近は従業員がFacebookやTwitterなどのSNSに会社のことを投稿していたり、noteなどのメディアに情報を公開していたりします。
1つ1つの情報に短絡的に反応しない方がいいのですが、不安なことがあれば面接の際にそれとなく質問できますし、その時の回答や反応も判断材料の1つとなるでしょう。
保存している条件も見直す
採用サイトでは、毎回自分の検索条件を設定しなくても良いように、条件を保存することができます。
条件を保存することで自分の条件に合った求人情報を簡単に見ることができるのですが、同じ条件で探していて上手くいかないようであれば、優先順位が低い条件を外してみるなど、条件を定期的に見直すことも大事です。
転職サイト以外にSNSを使った転職も多い
アンケートでは「転職サイトでなくSNSを使った」という回答もありました。
転職先の会社が運営しているインスタグラムやFacebookで人材募集があったとか、正式な求人が出ていない時期でもSNSを通して企業側とコンタクトを取り、面接を受けて入社できたというケースがあるようです。
あなたもSNSをやっていた場合、それまでに発信した情報からあなたの人柄や考え方、仕事への取り組み方がわかるので、企業にとっては一種の履歴書や職務経歴書のように扱われます。
SNS運用をしている会社に転職したい人は、普段からそのアカウントをチェックする、自分のSNSでも情報を発信しておくと役立ちます。
情報収集のためにも複数サイトへの登録がおすすめ
ここに上げた転職サイトでは重複する求人情報を扱うこともありますが、どこかにしか情報を載せていない所もあるので、多くの求人情報に触れたいなら複数に登録することがおすすめです。
実際に多くの転職者が複数(3つ以上)の転職サイトを利用したと回答しています。
ただ、情報を集めすぎて絞れない・見切れないでは効率的ではありません。
・自分の中の転職に求める条件の優先順位を明確にすること
・メールを受診する時にラベルを付けて内容で分別する
・いらない情報は受信トレイをスキップする設定をする
さまざまな工夫をして転職活動を効率化してください。
最初はとにかく登録してみただけでも、複数の転職サイトを見ていくうちに、自分にあったサイトがわかってきますし、条件の優先順位もはっきりしてきます。
その時点で、職務経歴書などの情報を作りこんでいきましょう。