ビジネスに論理的思考が必要と言われる時代です。
自分自身がどれだけ論理的な思考ができるかクイズで試してみませんか。
この記事では代表的な論理クイズを5つ紹介します。
目次
難易度:易 クリーニングシャツ問題
問題
とてもきれい好きな女性がいます。
彼女は毎日清潔なシャツに着替えますが、洗濯が嫌いなので毎週日曜日にクリーニング店に行き1週間分のシャツのクリーニングを依頼します。
またその時、前週クリーニングを依頼した分を受け取っています。
彼女がこのサイクルで生活するためには、最低何枚のシャツを持っている必要があるでしょうか。
解答
毎日シャツを替えるので、女性が1週間で着るシャツの数は7枚。
それをクリーニングに出し、同様に前週クリーニングに出した7枚を受け取ります。
とすると、答えは7+7=14と考えがちですが、女性がクリーニング店に行くためには、その時に着るためのシャツが1枚必要です。
というわけで、答えは15枚となります。
難易度:易 井戸からの脱出
問題
ある女性が深さ30メートルの井戸に落ちてしまいました。
彼女は井戸から出るために、1時間に3メートルのスピードで上ってきますが、3メートル上るとその直後に足を滑らせて2メートル落ちてしまいます。
彼女が井戸から出るには何時間かかるでしょうか。
解答
1時間で3メートル上がる+直後に2メートル落ちる
=1時間に1メートル上れる
30メートル÷1メートル=30時間
と考えがちです。
しかしこのペースで27時間経つと、30メートルのうちの27メートルの所まで到達します。
つまり、次の1時間で3メートル上がれるので28時間で井戸から出ることができます。
難易度:普通 消えた1ドル
問題
3人の女性がホテルに泊まることになりました。
宿泊料は1人10ドルだったので、3人は合計30ドルを支払いました。
その後、フロントはキャンペーンのことを思い出しました。
女性の場合、宿泊代金は3人で25ドルだったのです。
そこでフロントは5ドルを3人に返そうとしましたが、5ドルだと3人で割り切れないのでこっそり2ドルを自分のポケットに入れ、残りの3ドルを女性たちに返しました。
この場合、女性たちは1人9ドルで合計27ドル支払ったことになり、そこにフロントがくすねた2ドルを足すと29ドルになります。
残りの1ドルはどこに消えたのでしょうか。
解説
女性たちは10ドルを払って、1人1ドルの払い戻しを受けているので、「1人9ドルを支払い、3人合計で27ドル支払った」という計算は間違っていません。
しかし、「そこにフロントがくすねた2ドルを足して29ドル」という計算は間違いです。
27ドルの内訳は、正規の宿泊料金である25ドル+フロントがくすねた2ドルなのです。
女性たちが支払った30ドルが、
- 宿泊代金25ドル
- フロントがくすねた2ドル
- 女性たちに戻った3ドル料金
になっているので消えた1ドルは存在しません。
難易度:普通 平均スピードを求める問題
問題
男性は車を運転して家から隣町までの距離を往復しました。
行きは時速40kmで運転し、帰りは道が空いていたので時速60kmで運転しました。
この場合の車の平均の速さは時速何㎞でしょうか。
解説
行きが時速40㎞で帰りが時速60㎞なので、
(40+60)/2=50
よって答えは時速50㎞と言いたくなります。
しかし、これでは間違いです。
行きと帰りではかかった時間が違うはずだからです。
平均時速は、進んだ距離をかかった時間で割って求めます。
つまり、往復の距離をかかった時間で割って求めます。
問題文に隣町までの距離が無いので仮に「120km」とすると、
この場合、行きにかかった時間は、
120㎞/時速40㎞=3時間
帰りにかかった時間は
120㎞/時速60㎞=2時間
つまり、往復120㎞×2=240㎞を5時間で移動したことになるので、
240㎞/5時間=時速48㎞
よって往復の平均速度は時速48kmです。
難易度:難 誕生日のパラドックス
問題
あるクラスに子どもを集め、その中に同じ誕生日の子どもが2人以上いる確率を50%以上にするためには、何人の子どもを集めればいいでしょうか。
ただしうるう年や双子の可能性は考えないものとします。
解説
この問題では数学的な計算が必要になるので、頭の中だけで正確な答えを出すのは難しいと思います。だいたい何人ぐらい集める必要があるか考えてみてください。
50%以上の確率で同じ誕生日の人がいる可能性なので、何となく1年365日の半分、183人くらい?と考える人も多いようです。
実は正解は23人です。
1年は365日あるのに、たったの23人を集めるだけで50%以上の確率で同じ誕生日の人がいるというのは、直感に反した結果ではないでしょうか。
まず、うるう年や双子を考えないということは、
- 1年は365日
- 誕生日は365日とも等確率
ということです。
そして求めるのは「n人の中で同じ誕生日の人が少なくとも2人いる確率が50%になる場合」です。
ここでポイントになるのが「少なくとも」です。
「少なくとも」を聞かれたら、
- その現象が「まったく起こらない確率」を求める
- 1から「まったく起こらない確率」を引く
と考えることで、その現象が起こる確率を求めることができます。
つまり今回の場合「n人全員が違う誕生日である確率」を求め、それを1から引いて50%を上回るnを考えればいいのです。
子どもを集めるとして、
2人目の誕生日が1人目と同じである確率は1/365です。
つまり1人目と2人目の誕生日が違う可能性は364/365です。
同様に3人目の誕生日が1人目2人目と同じでない確率は、363/365。
4人目は362/365、5人目は361/365…となります。
つまりn人集めた場合に、それまでの誰かとn人目の誕生日が被らない確率は、(365-n+1)/365という式で計算できます。
よって「n人全員が違う誕生日である確率」は以下の計算で求められます。
(2人目の誕生日が1人目と違う確率)×(3人目の誕生日が前の2人と違う確率)×(4人目の誕生日が前の3人と違う確率)×・・・(n人目の誕生日が前のn-1人と違う確率)=n人全員が違う誕生日である確率
これを計算して1から引くと、
n=22で0.47569…
n=23で0.50729…
となり、子どもが23人以上集まった時に、少なくとも2名以上同じ誕生日の子どもが含まれる可能性が50%を超えます。
論理クイズで楽しく頭の体操をしよう
今回挙げた問題は、どれも論理クイズとして有名なものです。
「論理クイズ」などで検索すれば、他にもたくさんの問題が出てくるので、ぜひチャレンジしてみてください。
また、論理的な思考が求められる海外企業の入社試験などにも、チャレンジすると楽しいと思います。
日常生活ではつい直感的なものの考え方をしてしまいがちですが、論理クイズを解くと冷静に物事を考えたり、自分の感覚を疑ったり、新しい発想に出会えたりするのでおすすめです。