広告を運用している上で、自社名・ブランド名は絶対にこぼしたくないキーワードです。
「SEOで1位取ったからリスティング広告は出さなくても良いんじゃないの?」とお考えの方がもしかしたらいるかもしれませんが、例えSEOで上位表示されていても、リスティング広告は出稿すべきです。
もし、たまたま上位にいた他社へユーザーが流れてしまったら…と考えたらその機会損失の数は計り知れないものになる可能性もありますよね。。。
そこで今回は、自社でリスティング広告を出すべき理由と、自社名を使うことで得られる5つのメリットを解説していきます。
この記事を読んで、自社名でリスティング広告を出すことの重要性をしっかり学びましょう。
目次
1.自社のリスティング広告を出すべき理由
自社のリスティング広告を出すべき理由は、広告を上位表示させることで、他社へユーザーが流れてしまう事態を抑制することが出来るため、となります。
基本的なこととして、広告とSEOでは掲載順位1位の枠の位置がまったく異なります。
もし自社がSEOで1位だとしても、検索したときに最初に目に入るのが他社の広告となります。
これでは狙っていたユーザーが、広告を見て他社へ流れてしまってもおかしくなりませんよね。
それでは、具体的に「自社名」で広告を出稿すると、どのようなメリットがあるのかご説明したいと思います。
自社名で検索したにも関わらず、他社の広告が表示されてしまう原因は下記2点があげられます。
- 他社が競合の会社名をキーワード登録などで設定しているため
- 自社名を「部分一致」でキーワード登録しているため
例:自社名「株式会社●●」を部分一致で登録⇒他社名「株式会社▲▲」の広告も表示される
「自社名検索で競合他社の広告が表示されるのを止めたい」というときの対処法については、おまけ.他社広告で自社名を利用された時の対処法で解説します。
2.自社名でリスティング広告を出す5つのメリット
自社名でリスティング広告を出すと、下記5つのメリットが期待できます。
- メリット1.コンバージョンの取りこぼしを防ぐ
- メリット2.情報のコントロール
- メリット3.検索結果ページ占有率が高まる
- メリット4.認知度アップ
- メリット5.ネガティブなWEBサイトを目立ちにくくする
メリット1.コンバージョンの取りこぼしを防ぐ
自社名でリスティング広告を出すと、コンバージョンの取りこぼしを防ぐことが出来ます。
例えば、リスティング広告に強い企業を探すユーザーがいるとして、「リスティング広告」と検索するよりも「株式会社〇〇」と会社名で検索するユーザーの方がコンバージョンに繋がりやすいのが分かるかと思います。
せっかく自社の広告を出すのであれば、タイトルなどの見やすい位置に自社名を含めるようにしましょう。
メリット2.見込みユーザーを狙ったページへ遷移させやすい
リスティング広告は、広告文やターゲティング設定などで配信したいユーザーをある程度絞ることが出来ますので、見込みユーザーを狙ったページへ遷移させやすくなっています。
また、入札単価や品質スコアを調整することで、意図的に上位へ表示させることも出来ますので、より目立たせることが出来ます。
リスティング広告を上位表示させる方法については下記記事で解説しています。
「リスティング広告の掲載枠と上位表示の仕組みを徹底解説」
メリット3.検索結果ページ占有率が高まる
もし自社のホームページや広告などがSEOとリスティング広告の両方で掲載順位1位をとっている場合、画面占有率は全体の約50%程度まで上がります。
つまり、検索したユーザーへ表示される画面の半分が自社への誘導になるので、SEO単体よりもユーザー獲得の可能性が高まります。
また、リスティング広告の1位~4位は「プレミアムポジション」と呼ばれ、広告表示オプションとして「サイトリンク」を設定することでさらに画面占有率を+5%程度まで上げることが出来ます。
プレミアムポジションの概要や活用方法についてはこちらの記事をご覧ください。
「リスティング広告のプレミアムポジションの概要~活用法をご紹介」
サイトリンクの概要や設定方法についてはこちらの記事をご覧ください。
「サイトリンクの概要と設定方法のまとめ」
メリット4.認知度アップ
リスティング広告を出すことで、自社名やサービス内容などがユーザーの目に触れる機会が増え、認知度がアップしやすくなります。
また、競合他社名での検索結果に自社広告を出しても問題ない案件であれば、キーワードとして登録するのも1つの手です。
ユーザー目線で考えると分かりやすいですが、最初は「●●会社」目的で検索していたとしても、「⬛︎⬛︎会社」がリスティング広告で上位表示されていたら、そのサイトも覗いてみようかな?という気持ちになりますよね。
検索結果で上位表示させることで、他社目的で来たユーザーに自社を認知させることが出来、コンバージョンに繋がる可能性もあります。
他社名を使って広告を出す方法は、キーワード登録以外にも、「サーチターゲティング」を利用するのがおすすめになります。
サーチターゲティングは、YDNで使えるターゲティング方法の1つで、ユーザーが過去に検索したキーワードの履歴を元にターゲティングすることが出来ます。
「まだ自社名の知名度が低くて、なかなか社名でユーザーを呼べない…」という時は、サーチターゲティングで業界大手の他社名キーワードを登録しておくことで、過去に検索したことのあるユーザーへ広告を配信することが出来ます。
サーチターゲティングについては下記の記事を参考にご覧ください。
「サーチターゲティングの概要とメリットを事例をもとに紹介!」
メリット5.ネガティブなWEBサイトを目立ちにくくする
自然検索の結果、自社に対してネガティブ、または他社のコンバージョンに繋がりそうなWebサイトなどが出てきてしまう場合、そういった表示を画面後方へ持っていくことが出来ます。
また、広告文を工夫することでネガティブなイメージを払拭したり、伝えたいメッセージをきちんと掲載することが出来ます。
3.自社名でリスティング広告を出すデメリット
自社名でリスティング広告を出すデメリットはほぼないと言って良いかと思います。
ただ、可能性として考えられるのは、「SEOで自社サイトが1位で、かつ競合他社が広告を出していない場合は広告費用が無駄になる」ということです。
例えば、「〇〇会社」と検索し、他社広告0で自社広告とSEOサイトが1位だった場合、SEOサイトが閲覧される分には費用はかかりませんが、広告をクリックされると費用が発生していまいます。
4.まとめ
今回は、自社名でリスティング広告を出すことの理由についてご紹介しました。
自分がユーザー側に立って考えると、選択肢は少ない方が良いですし、そう考えると自社名のインパクトの大きさは非常に大きいのが分かります。
自分達の売り上げは、ライバルが常に狙っていることを忘れないでください。
ぜひ対策をして、効果改善を狙いましょう。
おまけ. 他社広告で自社名を利用された時の対処法
他社広告が自社名検索で表示されるのを止めたい場合、下記2つの方法で使用を制限することが出来ます(状況によって止めるのが難しいこともあります)。
媒体社へ申請出来るのは、「自社が商標権を有するキーワードが広告文に使われている場合」のみですので、それ以外は他社間で直接的なやり取りが必要になります。
また、Googleは広告主・代理人のどちらでもネット申請が可能ですが、Yahoo!は代理人からの申請は不可となっており、広告主の会社へ所属している方が直接郵送で申し出る必要があります。