普段、インターネットで検索する人の中で、GoogleやYahoo!で表示される「リスティング広告」を見かけたことがある人も非常に多いと思いますが、現在では多くの企業がこの広告を出し、商品を売っています。
この記事を読んでいる人はおそらくこれから自社でリスティング広告を出そうと考えていると思いますが、
「お金を払って広告を出すのは良いとして……本当に商品は売れるの…?」
「広告なんていっぱいあるし…自分でやって本当に自社の広告がちゃんと表示されるのかな……」
「急にやれって言われても…やり方わかんないし、すごく難しい手続きとか多そう…」
「商品売るためのポイントとか、考え方とか、なにかコツがあるんだろうけど、初めてでわからない…」
このように頭を悩ませている方も少なくないと思います。。。
そこで今回は、「リスティング広告とはそもそもなんなのか?」という話から、その概要や基本となってくる知識の全てをまとめてみました。
リスティング広告の全体像をまとめていますので、この記事さえ読めば、ひとまずリスティング広告の基本的な部分は完璧!
また、記事の最後に、リスティング広告運用を行う上で参考になる記事もピックアップしていますので、この記事でリスティング広告の基本を抑え、実際に運用を行う事で、その高い効果を実感してみてください。
目次
1.リスティング広告とは
リスティング広告とは、GoogleやYahoo等の検索結果や関連サイトに出稿出来る広告の事で、実は下記の2種類があります。
- 検索連動型広告
- コンテンツ(ディスプレイ)広告
検索連動型広告は、ユーザーがネット上で検索したキーワードと連動して広告が表示される為、自社の商材がユーザーの疑問を解決出来るものであれば、すぐに購買に繋がる可能性があります。
一方でコンテンツ(ディスプレイ)広告は、バナー(画像)を使ってユーザーに商材をアピールするので、なかなかユーザーの購買までは繋がりません。
検索連動型広告
検索連動型広告とは、GoogleやYahooの検索結果に表示される広告の事で、先程もご紹介しましたが、顕在的なユーザーを獲得していく広告になります。
少し前までは、検索結果の右側に広告枠があったのですが、今は廃止され検索結果の上部と下部に広告が表示されています。
参考記事
「検索広告の基本とディスプレイ広告との違い|リスティング広告」
Yahoo!
コンテンツ(ディスプレイ)広告
コンテンツ広告はディスプレイ広告と言われるケースが多く、サイトや記事に表示される広告の事で、認知度拡大(ブランディング)目的で使用されるケースも多く、潜在的なユーザーを獲得していく広告になります。
コンテンツ広告は、バナー(画像)やテキスト形式で広告が表示されます。
検索連動型広告とコンテンツ広告はターゲットユーザーも違う
リスティング広告は、顕在層に向けた広告だと思われがちですが、それは検索連動型広告の話であり、コンテンツ(ディスプレイ)広告に関しては潜在層に向けた広告になります。
コンテンツ広告は、検索連動型広告では獲得しきれないユーザーを獲得する際や、認知拡大(ブランディング)を行う際に使用する広告と言えます。
SEOとの違い
SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。
リスティング広告が入札制の広告であるのに対し、SEOは広告ではなく、検索される言葉に最適な記事やサイトが上位に表示される仕組みになっています。
2.リスティング広告の仕組み~検索連動型広告~
検索連動型広告の仕組みとしては、次の4つの項目があります。
- キーワード
- 広告文
- クリック
- 掲載順位
参考記事
「検索広告の基本とディスプレイ広告との違い|リスティング広告」
①キーワード
検索連動型広告において、キーワードは最も重要な要素になっており、ユーザーが検索したキーワードとアカウントに登録したキーワードがマッチすれば表示されます。
ユーザーが検索したキーワードと連動して広告が表示される為、検索連動型広告と言われます。
参考記事
「リスティング広告のキーワード選定が簡単にできる4つの手順」
キーワードのマッチ度
検索連動型広告では、ユーザーが検索したキーワードとアカウントに登録したキーワードがマッチした際に広告が表示されますが、どの程度マッチしたら広告を表示するかを設定することが出来ます。
この「どの程度マッチしたら」というマッチ度の事をキーワードのマッチタイプと言い、キーワードのマッチタイプには次の4つがあります。
- 完全一致
- フレーズ一致
- 部分一致
- 絞り込み部分一致
それぞれの特徴は次のようになります。
また、「新宿 居酒屋」というキーワードを各マッチタイプで設定した場合の、表示の可否をまとめた表が下記になりますので、こちらも参考にしてみてください。
参考記事
「各マッチタイプの特徴と効果的に使い分ける方法|リスティング広告」
完全一致
「(完全一致の概要と特徴、フレーズ一致との違い|リスティング広告)」
フレーズ一致
「(フレーズ一致の表示ルールを徹底解説!フレーズ一致とマッチタイプの関係)」
部分一致
「(部分一致の概要と効果的に使う方法|リスティング広告)」
絞り込み部分一致
「(「絞り込み部分一致」はこう使う!効果的設定方法を紹介!)」
キーワードの除外
ユーザーが検索したキーワードとアカウントに登録したキーワードがマッチした際に、広告を表示しないという設定も出来ます。
先程、キーワードのマッチタイプについて簡単にご紹介しましたが、「完全一致」以外でキーワードを登録した場合は、自分が意図していないキーワードで検索された際にも、広告が表示されてしまうことがよくあります。
そうした事態を避ける為に、キーワードの除外設定を行う事で、自分が表示したくないキーワードでは広告を表示しないという設定が可能です。
参考記事
「リスティング広告の成果を最大化する除外キーワードの設定方法」
②広告文
検索連動型広告では、広告文が非常に大きな役割を果たします。
ユーザーはネットで何かを検索する際、今抱えている問題を解決しようとしています。その問題を短縮したものが、ユーザーが検索しているキーワードになります。
ユーザーは、検索結果の中から自分の悩みを解決出来るサイトを探しているので、広告文を使って「あなたの抱えている問題はこのサイトで解決出来ます」と示す必要があります。
例えば、東京でプライベートジムを探しているとして、「東京 プライベートジム」というキーワードで検索した場合、どちらの広告をクリックしたいですか?
おそらく、上の広告文をクリックしたくなるのではないでしょうか。
2つの広告文はほとんど同じですが、「東京 プライベートジム」という言葉に対して、上の広告文は「東京都」「都内」「プライベートジム」という言葉を使っているのに対し、下の広告文では「関東圏」「関東」「スポーツジム」という言葉を使っています。
このように、ほとんど同じような意味の言葉であっても、ユーザーが欲しているものとのマッチ度が高い方がクリックしたくなるので、なるべくキーワードとマッチさせた広告文を設定する必要があります。※もちろん嘘はよくありません。
参考記事
「リスティングで高い反応率を叩き出す広告文を作るための7つのコツ」
広告表示オプション
広告文には、広告表示オプションというものがあり、通常の広告文にプラスして特定の情報を表示することが出来ます。
イメージしやすいものとしては、住所や電話番号、価格等が表示されている広告文があると思いますが、あれが広告表示オプションになります。
③クリック
検索連動型広告は、クリックをいかに集めるかが重要になってきます。
どれだけ広告を表示しても、ユーザーにクリックしてもらわなければ意味がありません。
①,②でご紹介したキーワードと広告文は、クリックを集める為に重要な要素であり、どれだけクリックを集めたかを計る重要な指標がクリック率になります。
クリック率は、広告が表示された回数(インプレッション数)に対して、何回クリックされたかで計測します。
キーワードや業種によって異なってきますが、基本的にクリック率の平均は1%になります。
参考記事
「リスティング広告のクリック率を改善するたった3つの方法」
④掲載順位
検索連動型広告の掲載順位は、オークション制になっており、広告ランクで決まります。
広告ランクは入札単価と品質スコア(品質インデックス)で決まってきます。
入札単価
検索連動型広告はクリック課金制であり、キーワード毎に「広告がクリックされたらいくら支払うのか?」を設定します。
ここで設定した金額を、入札単価と言い、広告がクリックされる度に支払う必要があります。
※正確には入札単価とクリック単価は異なります。詳しくは4章でご紹介します
参考記事
「リスティング広告のクリック単価の調べ方と相場・目安を一挙公開!」
品質スコア(品質インデックス)
Googleでは品質スコア、Yahooでは品質インデックスと言いますが、これらはその広告がどの程度ユーザーに求められているのかを数値化したものになります。
品質スコア(品質インデックス)が高ければ高いだけ、掲載順位が優遇される仕組みになっています。
品質スコア(品質インデックス)で重要になってくるのは、次の3つになります。
- 広告のクリック率
- 広告の関連性
- LP(ランディングページ)との整合性
クリック率が高いという事は、多くのユーザーがクリックしているという事に繋がるので、ユーザーに求められていると判断されますし、広告との関連性やLPとの整合性は、高ければ良い広告ですが、低ければユーザーを騙す広告にも繋がるので悪い広告と判断されます。
参考記事
「品質スコアを改善し、低予算で顧客を獲得するための5つのポイント」
広告ランク
広告ランクは、キーワードの入札単価と品質スコア(品質インデックス)で決まります。
キーワードの入札単価×品質スコア(品質スコア)で広告ランクを求めることが出来ます。
参考記事
「広告ランクの仕組みを徹底解説!広告ランクで掲載順位が決まる」
掲載順位決定の例
実際に、1つのキーワードを4社で入札していた場合を例に、掲載順位の決定の流れを見ていきましょう。
検索連動型広告はオークション制ですので、お金がある会社が有利だと言われるケースは非常に多いですが、広告の質によっても、掲載順位が大きく左右される事が分かると思います。
もちろん、お金がある企業が強いというのは否定出来ませんが、自社商品の強みを生かせるキーワードであれば、小額でも十分に戦うことが出来ます。
3.リスティング広告の仕組み~コンテンツ広告~
ここからは、リスティング広告で敬遠されがちなコンテンツ(ディスプレイ)広告の仕組みをご紹介していきます。
コンテンツ広告は、次の3つの項目が分かればOKです。
- バナー(画像)
- ターゲティング
- リマーケティング(サイトリターゲティング)
①バナー(画像)
コンテンツ(ディスプレイ)広告は、バナー(画像)を使って広告を出稿していきます。
コンテンツ広告で使用するバナーは、次の2つに大別されます。
- 通常のバナー
- テキスト広告(テキストベースの広告)
通常のバナー
通常のバナーを使ったコンテンツ(ディスプレイ)広告は、下記のようなものになります。
こちらの広告は、バナーを用意する必要があり、最低限用意したいバナーサイズは下記になります。
参考記事
「ディスプレイ広告で必要な全バナーサイズと最低限必要なバナー一覧」
テキスト広告
テキスト広告(テキストベースの広告)を使ったコンテンツ(ディスプレイ)広告では、先程のようにバナーを用意する必要はありませんが、広告文を作成する必要があります。
こちらのタイプの広告も成果が見込めますので、配信する場合は必ず設定するようにしましょう。
広告の掲載枠に応じて自動でサイズを調整してくれる広告をレスポンシブ広告と言います。
レスポンシブ広告でもっともイメージしやすいのは、下記の画像のようなコンテンツ(ディスプレイ)広告になります。
②ターゲティング
コンテンツ(ディスプレイ)広告で最も重要な要素が、このターゲティングになります。
ターゲティング手法は多岐に渡っており、GoogleとYahooでも異なるので、初心者が最初につまづくポイントでもありますが、決して難しいものではありません。
ターゲティングには、ユーザーをターゲットにしたものとサイト(広告の掲載面)をターゲットにしたものの2種類しかありません。
ユーザーをターゲットにした広告
ユーザーをターゲットにした広告では、次のようなことを考慮して、ターゲットを選定していきます。
- 年齢や性別(デモグラフィック)
- どんなキーワードで検索しているのか
- どんなサイトを見ているのか
ざっくりとですが、それぞれで設定出来るターゲットの種類を、GoogleとYahooに分けてまとめましたので、確認してみて下さい(GDNもYDNもデモグラデータを使ったターゲティングは可能です)。
詳細は、参照ページをご確認頂ければと思いますが、Yahooのインタレストカテゴリとインタレストマッチのみ補足しておきます。
インタレストカテゴリでは、Yahooが用意したカテゴリ一覧の中から、配信したユーザー属性(ユーザーカテゴリ)を選択してターゲティングを行います。
一方インタレストマッチでは、登録した広告のタイトルや説明文、飛び先のサイト(LP等)などの情報から、Yahooが自動的にマッチするユーザーを選んでターゲティングしてくれます。
【GDN】
「類似ユーザーターゲティング:類似ユーザーリマーケティングの概要と効果的な使い方」
「インタレストカテゴリマッチ:インタレストカテゴリマッチの概要と効果的な使い方」
「リマーケティング:リスティング広告をやっているなら絶対押さえたい!リマーケティングの種類」
【YDN】
「インタレストカテゴリ:インタレストカテゴリーの概要と効果的な活用方法|YDN」
「インタレストマッチ:YDNのインタレストマッチの概要と上手な活用方法」
「サーチターゲティング:サーチターゲティングの概要とメリットを事例をもとに紹介!」
「サイトリターゲティング:YDNのサイトリターゲティングの概要と効果の出る設定方法」
サイト(広告の掲載面)をターゲットにした広告
サイト(広告の掲載面)をターゲットにした広告では、次のようなことを意識して、ターゲットを選定していきます。
- どんな言葉が使われているか
- どんなジャンル(カテゴリ)のサイトか
- どのサイトが合っているのか
サイトをターゲットとした広告もGoogleとYahooに分けて、それぞれで設定出来るターゲットの種類を簡単にまとめましたので、確認してみて下さい。
【GDN】
「プレースメントターゲット:プレースメントターゲットの概要と成果の出る設定方法」
「トピックターゲット:トピックターゲットの概要と効果的な使い方」
「コンテンツターゲット:コンテンツターゲットの概要と成果の出る設定方法」
【YDN】
「プレースメントターゲティング:プレースメントターゲットの概要と成果の出る設定方法」
「サイトカテゴリー:YDNサイトカテゴリーの概要と活用法」
③リマーケティング(サイトリターゲティング)
コンテンツ(ディスプレイ)広告は、ターゲティングの種類が豊富で、最初はとっつきにくい部分がありますが、そんな時はリマーケティング(サイトリターゲティング)から取り組む事をおすすめします。
リマーケティングは、1度サイトやLPに訪れたユーザーを追跡するという単純なターゲティング手法であり、効果が高く設定もすごく簡単です。
全てではありませんが、リマーケティングやサイトリターゲティングは、その他のターゲティング手法と組み合わせて使う事も出来るので、各ターゲティング手法の特徴を掴みコンテンツ広告に慣れる良い練習にもなります。
参考記事
「リマーケティング広告の概要と効果的な使い方|リスティング広告」
4.リスティング広告の課金の仕組みと予算
それでは、リスティング広告の出稿に欠かせない課金の仕組みと予算についてご紹介していきます。
- 課金の仕組み
- 予算の目安
課金の仕組み
リスティング広告は、検索連動型広告とコンテンツ(ディスプレイ)広告で課金の仕組みは変わる事無く、どちらも広告がクリックされたタイミングで広告費が発生します。
つまり、広告が表示されるだけでは広告費が発生することがないので、クリックというアクションを起こしたユーザーに対して広告費用を支払う形になります。
クリック単価の仕組み
クリック単価の決まり方も検索連動型広告・コンテンツ(ディスプレイ)広告ともに同じになります。
ただ、検索連動型広告の方が分かりやすいので、ここでは検索連動型広告を例に実際に支払うクリック単価の決まり方をご紹介していきます。
クリック単価は、入札単価と一つ下の順位の広告の品質スコア(品質インデックス)で決まります。
具体的には次の表のような計算式で、クリック単価を計算することが出来ます。
仮に、1位表示と2位表示の広告の入札単価と品質スコア(品質インデックス)が下記の表のようになっているとします。
掲載順位2位のB社の広告ランクが2,000であり、掲載順位1位の品質スコアが8であるので、A社が支払うクリック単価は251円になります。
ちなみに、検索連動型広告とコンテンツ(ディスプレイ)広告を比較した場合、コンテンツ広告のクリック単価は検索連動型広告の10分の1くらいになります。
参考記事
「リスティング広告のクリック単価の調べ方と相場・目安を一挙公開!」
予算の目安
リスティング広告の予算は、目標とするコンバージョン数や売上等から決めていくケースが多いですが、テストとして広告を出す場合は30万円~50万円が一般的です。
テスト予算で運用する場合、検索連動型広告に8~9割、コンテンツ(ディスプレイ)広告に1~2割の予算を割り当ててスタートしてみましょう。
もちろん、業界の平均クリック単価やコンバージョンポイントによって予算の割り振りを決めていくことがベストですが、全く検討がつかないという場合は、このようなやり方で決めてしまってOKです。
あとは、広告を運用する中でベストな予算や予算配分を決めていくのが最もベターな方法と言えます。
参考記事
「【徹底解説】リスティング広告の費用を決める5つの方法と9つのコツ」
5.リスティング広告の成果指標
リスティング広告の主な成果指標は、次の6つになります。
- コンバージョン(CV)
- 顧客獲得コスト(CPA)
- コンバージョン率(CVR)
- クリック率(CTR)
- クリック単価(CPC)
- インプレッション(IMP)
①コンバージョン(CV)
成果指標として最も重要なものをコンバージョン(CV)と呼び、広告の目標達成数を示しています。
例えば、自社へのお問い合わせが広告の目的の場合、10件の申し込みがあれば、CV数は10件となります。
広告を出稿する際は、このCV数を成果指標とするケースは非常に多いです(それ以外でいうと売上や顧客単価等になってきます)。
※CV=Conversion
※CV=申込の場合
参考記事
「リスティング広告のコンバージョンの種類と計測・活用方法」
②顧客獲得コスト(CPA)
CVと並んで重要な指標となるのを顧客獲得コスト(CPA)と呼び、コンバージョンを1件出すのに使用した金額を示しています。
例えば、10万円使って10件のCVを獲得した場合、CPAは1万円になります。
1件のCVを獲得するのに、いくらまで使えるのかというのを考えて広告費を決めるケースは非常に多く、CPAを広告の成果の最重要事項におくケースも少なくありません。
※CPA=Cost Per Action
③コンバージョン率(CVR)
広告の成果指標として使用するケースは多くありませんが、ユーザーの質やサイト(LP)の質を判断する指標として用いられるのがコンバージョン率(CVR)になります。
CVRとは、100人がサイト(LP)に訪れた際に、1件のCVが生まれた回数を示した数値になります。
例えば、サイトに100人訪れて1件の申込があった場合、CVRは1%になります。
リスティング広告では、CVRの平均が1%というのが基本とされています。
※CVR=Conversion Rate
※CVR1%の場合
参考記事
「コンバージョン率の目安と改善方法|リスティング広告」
④クリック率(CTR)
広告文やバナー(画像)の成果を測る指標として使われるのがクリック率(CTR)で、これは広告が100回表示された時に、広告がクリックされた回数を示した数値になります。
例えば、広告が100回表示されて、2回クリックされた場合、CTRは2%になります。
コンバージョン率と同様に、CTRも1%が基本と言われています。
※CTR=Click Through Rate
参考記事
「リスティング広告のクリック率を改善するたった3つの方法」
⑤クリック単価(CPC)
広告の成果を測る基準として使われるのがクリック単価(CPC)で、広告がクリックされる際に発生する金額を示しています。
CPCやクリック率を基に、コンバージョンや顧客獲得コスト等さまざまなデータを見ていきます。
※CPC=Cost Per Click
参考記事
「リスティング広告のクリック単価の調べ方と相場・目安を一挙公開!」
⑥インプレッション(IMP)
ブランディング(認知拡大)の際に使われる指標をインプレッション(IMP)と呼び、広告の表示回数を示しています。
広告の露出を増やしたいという時はIMP数を重要視する事があります。
※IMP=Impression
6.リスティング広告の3つのメリット
ここまでは、リスティング広告の概要や仕組みを様々な角度からご紹介してきましたが、ここからはリスティング広告を配信するメリットの中から、主なものを3つご紹介していきます。
参考記事
「これからリスティング広告をはじめる5つのメリット」
メリット1.成果に繋がり易いユーザーにアプローチ出来る!
特に検索連動型広告に当てはまりますが、リスティング広告は成果に繋がりやすいユーザー(顕在層)に広告を配信することが出来ます。
ユーザーは検索行動を取る際、何かしら抱えている問題を解決しようとしています。
そうした、何かしらの行動を起こそうとしているユーザーというのは、自分の問題を解決出来る商品やサービスに出会うと、アクションを起こす可能性は非常に高いです。
これがリスティング広告の最も大きなメリットになります。
メリット2.低予算からでも広告配信が出来る!
先程、リスティング広告をテストでスタートする際の予算の目安は30万円~50万円だとお伝えしましたが、当然もっと低い金額からスタートすることも可能です。
自社商品やサービスに関連の深いキーワードだけ入札する等、広告費を抑えるような工夫をすることで、もっと少ない予算で広告を出稿出来ます。
メリット3.最短で1~2日で広告を配信出来る!
リスティング広告は、アカウントの入稿作業が終わり審査に通過すれば、すぐに広告運用をスタートすることが出来ます。
審査は機械と目視で行われますが、機械による審査に通った段階で、広告配信をスタートすることが出来、機械審査だけであれば最短30分で終わります。
慣れてくると、アカウントの構築をスタートしてから、1~2日で広告の配信が出来るようになります。
7.リスティング広告の3つのデメリット
当然ですが、リスティング広告にはメリットだけでなくデメリットもあり、それが下記の3点になります。
参考記事
「リスティング広告の5つのデメリットを紹介!」
デメリット1.コンテンツとして残らない!
当然ですが、リスティング広告は広告ですので、1万円使おうが1,000万円使おうが、コンテンツとして残るものは何もありません。
その為、広告費がなくなった時点で、売上を生む可能性が0になってしまいます。
ただ、リスティング広告を出稿することで得られるデータには様々なものがありますので、自社のサービス向上やサイト(LP)の改善、コンテンツ作成等に生かすことは可能です。
デメリット2.市場規模に限界がある!
一般的な商品であれば気にする必要はありませんが、ニッチな商品であれば市場規模の限界が壁になる事があります。
リスティング広告は、お金を積めばいくらでも広告を出す事が可能ですが、市場規模以上の広告を出すことは出来ません。
ただ、コンテンツ(ディスプレイ)広告やその他の広告を利用し、認知度拡大を図ることで、この問題を解決できる可能性は少なくありません。
デメリット3.こまめに運用を行い改善する必要がある!
WEB広告に取り組んでいる企業であれば、ほぼ間違いなくリスティング広告に取り組んでいるといっても過言ではない程リスティング広告は一般化していますので、ライバルが非常に多いです。
その為、リスティング広告を運用する場合は、細かくアカウントを見直し改善しながら運用していく必要があり、これがリスティング広告の最も大きなデメリットと言えるかもしれません。
8.リスティング広告のアカウント構造
リスティング広告のアカウントは、「アカウント⇒キャンペーン⇒広告グループ⇒広告」という構成になっています。
※YDNだけ設定出来る項目が少し異なりますが、大枠はこの認識でOKです
参考記事
「これさえ読めば大丈夫!リスティング広告のアカウント構成について」
アカウント
アカウントは基本的に、1社もしくは1サービスで1つ作成していきます。
アカウントを1つにするか、複数にするかは運用者の好みや広告費によって変わってきますが、広告費が100万円未満であれば、基本的に1つで充分かと思います。
キャンペーン
キャンペーンでは、1日に使用する予算や広告の配信開始日や終了予定日、配信先のデバイスや地域を設定出来ます。
アカウントの次に大きな箱になるので、大まかなジャンル毎に作成していきます。
※ただこれもあくまで好みになります
アパレルショップであれば、アウター・Tシャツ・パンツで1個づつキャンペーンを作るようなイメージになります。
広告グループ
広告グループの設定では、検索連動型広告とコンテンツ(ディスプレイ)広告で設定する内容が大きく変わってきます。
検索連動型広告では、1クリックで支払うクリック単価の上限や広告文を設定します。
コンテンツ広告では、どういったユーザーやサイトに広告を配信するのかというターゲティング設定を行えます。
広告
広告の設定も検索連動型広告とコンテンツ(ディスプレイ)広告では、一部異なります。
配信先のURLやクリック単価を決めることは同じですが、検索連動型広告ではキーワード、コンテンツ広告ではバナーを設定していきます。
9.GoogleとYahooの広告出稿ツール
Googleは「Google AdWords」、Yahooは「Yahoo!プロモーション広告」を使って、リスティング広告を出稿していきます。
日本の場合、GoogleとYahooにリスティング広告を出稿する事で、ネットを利用するユーザーの90%以上にアプローチする事ができ、費用対効果まで踏まえて考えると、この2つの検索エンジンに対して広告を出稿する事が、今のところベストとなっています。
実際、私たちもこの2つの検索エンジンに対して、リスティング広告を出稿しているので、日本でリスティング広告を出稿する場合は、どちらのツールも抑えておきましょう。
Google AdWords
Google AdWordsは、Googleでリスティング広告を出稿する際に使用するツールで、Youtube等にも広告を出すことが出来ます。
Google AdWordsでは、検索連動型広告とコンテンツ(ディスプレイ)広告をキャンペーンを使って分けるので、1つのアカウントでどちらの広告も出稿することが出来ます。
スマホが普及したことも関係していますが、Googleのシェアは年々増加しているので、広告費の関係でどちらかにしか広告を出稿出来ないという場合は、まずはGoogleからスタートすることをおすすめします。
GoogleはYahooと比べるとビジネスマンの利用が多いと言われており、BtoB向けの商材もGoogleの方が良いと言われています。
ただ、「結局テストをしないと分からない」というのが私たちの見解ですので、あくまで参考程度にしておいてください。
参考記事
「グーグルアドワーズの概要と特徴|リスティング広告」
Yahoo!プロモーション広告
Yahoo!プロモーション広告は、Yahooでリスティング広告を出稿する際に使用するツールで、Twitterにも広告を出すことが出来ます。
Yahoo!プロモーション広告では、検索連動型広告とコンテンツ(ディスプレイ)広告のアカウントが分かれているので、両方配信する場合は、2つのアカウントを作る必要があります。
Yahooは検索エンジンのシェア数は落としているものの、Yahoo!が提供しているサービスを利用する人はかなり多いので、リスティング広告を運用する際はYahoo!にも出稿するようにしましょう。
Yahooは、Googleと比べると、女性や40代以上の方の利用が多いと言われており、BtoC向けの商材はYahooの方が良いとも言われています。
ただ、こちらもGoogle同様やってみないと分からないというのが、正直なところです。
参考記事
「【最新版】Yahoo!プロモーション広告を徹底解説」
Google AdWordsとYahoo!プロモーション広告の比較
Google AdWordsとYahoo!プロモーション広告を簡単に比較すると次のようになります。
Google AdWordsとYahoo!プロモーション広告を比べると、Google AdWordsの方が広告の種類が多い分、運用で確認出来るデータも多くなり、運用する難易度も上がってしまいます。
逆に、Yahoo!プロンポーション広告は、広告の種類が少なくなってしまう分、運用が簡単であり、初心者向けと言えます。
もちろん、Google AdWordsとYahoo!プロモーション広告では、細かな用語や操作方法、ターゲティング、広告の掲載先等も異なってきますが、どちらが良い悪いというものではありません。
10.リスティング広告の出稿方法
リスティング広告は、先程ご紹介したGoogle AdWordsとYahoo!プロモーション広告を使って出稿していきます。
出稿方法はとても簡単で、両方ともアカウント作成まで1つ1つ丁寧に教えてくれるので、おそらく初めて出稿する際も悩まないかと思います。
Google AdWords
Google AdWordsは、下記ページからアカウントを作り、広告を入稿していきます。
【公式】Google AdWordsトップページ
https://adwords.google.com/intl/ja_jp/home/#?modal_active=none
また、アカウント作成後の入稿方法については、下記記事を参考にしてみてください。
「Googleアドワーズの入稿方法を8つの手順にまとめてみた」
Yahoo!プロモーション広告
Yahoo!プロモーション広告は、下記ページからアカウントを作成し、広告を入稿していきます。
【公式】Yahoo!プロモーション広告トップページ
https://promotionalads.yahoo.co.jp/
また、アカウント作成後に、検索連動型広告とコンテンツ(ディスプレイ)広告それぞれで、広告を作成していきましょう。
詳細は、下記記事を参考にしてみてください。
検索連動型広告(スポンサードサーチ)
「ヤフープロモーション広告の入稿方法を4つの手順にまとめてみた」
11.まとめ
いかがでしょうか。
リスティング広告は機能が複雑化していますが、今回ご紹介した内容を踏まえた上でそれぞれの機能を見ていくと、スムーズに理解出来るかと思います。
これを機に、ぜひリスティング広告に挑戦し、高い成果を実感していただければと思います。
おまけ1.リスティング広告の運用方法
リスティング広告を運用する中で、最初のうちは何をやっていいのかよく分からないかと思います。
そんな方の為に、いくつか参考になる記事をピックアップしておきましたので、運用の際に活用してみてください。
参考記事
「リスティング運用の素人でもすぐに結果を出すための5つのテクニック」
「リスティング広告で成功させる為に、最低限行うべき7つのポイント」
「リスティング広告初心者が運用するときに間違えやすい3つのポイント」
「リスティング広告の効果を倍増させるために抑えておくべき8つの基本」
おまけ2.リスティング広告で重要な用語
リスティング広告を運用する中で、よく出てくる重要な用語をまとめましたので、どういう意味か分からない言葉があれば、こちらの記事を参考にしてみてください。
参考記事
「【用語集】リスティング広告に携わるなら知っておきたい言葉」